世界の中心で、愛をさけぶ 小学館文庫

著者 :
  • 小学館
3.23
  • (76)
  • (100)
  • (249)
  • (69)
  • (30)
本棚登録 : 1884
感想 : 160
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094080971

作品紹介・あらすじ

「ぼくにとってアキのいない世界はまったくの未知で、そんなものが存在するのかどうかさえわからないんだ」「大丈夫よ。わたしがいなくなっても世界はありつづけるわ」朔太郎とアキが出会ったのは、中学2年生の時。落ち葉の匂いのファーストキス、無人島でのふたりきりの一夜、そしてアキの発病、入院。日に日に弱っていくアキをただ見守るしかない朔太郎は、彼女の17歳の誕生日に、アキが修学旅行で行けなかったオーストラリアへ一緒に行こうと決意するが-。好きな人を失うことは、なぜ辛いのか。321万部空前のベストセラー、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 有名だったので読んでみました。切ないシーンもたくさんありましたが、あまり、感動はしなかったです。でも、充分楽しめました!

  • 過去に大きく反響を起こした本をいくつか探し、購入した内の1つがこの作品。
    恋人のアキを失ってしまい、絶望していた朔太郎が過去に想いを馳せる話。
    4章で、好きな人との死別を経験した祖父が朔太郎に語りかける場面がある。そこで私は、彼の「死」に対する考え方を目の当たりにし、なんて前向きで強い人間なのだろうと感服した。理屈っぽい考えではあるが、「今も心の中で生きている」というありきたりなものの一点張りではないため、説得力があり、少なくとも私はとても気に入った。

  • 映画もみたし、オーディオブックだとどうなんだろうと聴いてみました。

    なんだか、しらけてしまいました。
    若くないからかなぁ…。

  • 主人公の彼女に対する愛情がこっちまで伝わってくるくらい大きくて、本当に大好きなんだなと思う純愛物語だった。
    だからこそ、病で彼女を亡くした時の主人公の気持ちを考えると辛い。
    立ち直るのにも相当時間を要したと思う。
    ただ、最後には別の彼女を連れて亡くした彼女と真の決別をするシーンには感動した。
    強く生きていくことを決めた朔太郎は立派だと。

  • 本当に、何も知らずにこの物語と出会っていたとすれば、どんな起承転結になるんだろう、ただ単にヤリたい盛りの高校男子の性春ストーリーなのだろうかって、思いながら読むのかな。
    むしろ、そういう新鮮さを持って読み進めたいけどね、純粋に。何も知らずに本屋で手に取って。
    と言いながら実際は、ブームから既に十数年も経過して、映画化されドラマ化され漫画化されアニメ化され舞台化されて、興味もなければ知りたくもない情報が勝手に耳に入ってしまっているこの状況で、
    あえて今、古本屋で手にした22年前の原作小説を読む、っていう。
    「助けてください」っていう名台詞、たぶんこのあたりで言うんやろなぁて気付きながら読む、っていう笑

    ぼくの唇は世界中の誰よりも、彼女の名前を呼ぶのに相応しい形になっている。
    叶えられないことばかりを望んで毎日を生きていくことの、、、。
    こんなにも強烈に、恋人に恋焦がれて恋煩ってしまっている朔ちゃんが、アキと死別ではないカタチで別れていたとすれば、それはもう、凶暴化してたやろうな、朔ちゃんは。
    狂気と憎悪のストーカーに変貌してたな、きっと。
    恋人の死を受け入れず、吹っ切らず、立ち直らず、忘れず。味も色彩も無い世界から、戻ってこれて良かったね朔ちゃん。
    てか朔ちゃん、中坊の頃から爺さんと一緒に飲んでたんかーい。

  • 約20年ぶりの再読。「こんな話だったっけ?」と思うことがたくさんあって、再読もいいものだと思った。

    最終章で、朔太郎が婚約者と学校に行く。そこで、アキの焼けた骨の灰をまく。そのシーンが切ないような、でも、朔太郎も吹っ切れたんだという思いの両方が伝わってきて良かった。
    物質的なものがなくなっても、生き残った人間の心にとどまっていれば十分だと思う。

  • 「ぼくにとってアキのいない世界はまったくの未知で、そんなものが存在するのかどうかさえわからないんだ」「大丈夫よ。わたしがいなくなっても世界はありつづけるわ」朔太郎とアキが出会ったのは、中学2年生の時。落ち葉の匂いのファーストキス、無人島でのふたりきりの一夜、そしてアキの発病、入院。日に日に弱っていくアキをただ見守るしかない朔太郎は、彼女の17歳の誕生日に、アキが修学旅行で行けなかったオーストラリアへ一緒に行こうと決意するが―。好きな人を失うことは、なぜ辛いのか。321万部空前のベストセラー、待望の文庫化。

  • 読み終わって最初に思ったのは、独特な世界観の話だなということです。話の区切りの部分につながりというものがあまり感じられず、どこか淡々としていました。

    この本からは、「自分の愛した人間も時間と共に少しずつ忘れていき、そのうち新しい恋人ができ、悲しみから前に進んでいける」そういうものが感じられました。

    正直、あまり泣ける部分というのはありませんでしたが、「アキの闘病シーン」や「アキを連れ出そうとしたものの、空港で倒れてしまうシーン」はなかなか読んでいて息苦しかったです。

    ただ、ベストセラーの作品ということなので、私の解釈が甘かったのかもしれません。

  • 3.6
    →ドラマを見てから本を読んだため、大まかな結末は分かっていたのですが、ドラマと違う部分もあり楽しんで読めました!
    2人が自然とお互いを想いあっているのがすごく素敵でした。友達もいい人だなあと感じますでも(TT)

  • 2020年9月5日読了。

全160件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

昭和34年(1959年)愛媛県宇和島市に生まれる。愛媛県立宇和島東高等学校卒業。1977年九州大学農学部に入学。専攻は農業経済学。1981年同大学卒業、大学院に進む。1986年「気配」にて『文学界』新人賞受賞。1995年、『きみの知らないところで世界は動く』を刊行。はじめての単行本にあたる。2001年『世界の中心で、愛をさけぶ』を刊行。その後、ベストセラーとなる。近著に『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)、『世界が僕らを嫌っても』(河出書房新社)などがある。福岡市在住。

「2024年 『含羞の画家オチ・オサム—美術集団「九州派」の先駆者—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

片山恭一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
綿矢 りさ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×