バリア・セグメント 水の通う回路 完全版 (小学館文庫 ま 2-23)

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  • Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081046

感想・レビュー・書評

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  • 千葉県佐倉市で小学生が自ら腹部をナイフで刺すという事件が起きた。
    次々に似たような事件が全国的に起こり、その子供たちは皆、「シティ・エクスパンダー4」という人気ゲームをプレイしたという共通項を持っていた。
    製作会社”フォレスト”の社長・桐生には思い当たることはなく、社員、ライバル会社”シグマテック”にも波紋がひろがり…事件の真相とは?


    *****

    冒頭にて著者の松岡さんは一番最初に出た単行本『水の通う回路』(幻冬舎)、その後刊行した文庫本『バグ』(徳間書店)、ともに「不完全」と称している。
    編集者の方とのかねあいもあり、自分の思う通りにはいかなかったようだ。
    そのため、その時に刊行された作品とは犯人、真相ともに違うみたい?
    ↑私はその前2作を読んでいないため、あくまでも冒頭の説明を読んで、そう解釈したんだけれど…。
    「8年の時を経てついに完成した著者入魂の傑作」、と帯には書いてあった。

    私が気になったのは「ディズニー」の名前がちょこちょこ出てくるところ。
    以前に松岡さんの『ミッキーマウスの憂鬱』を読んだことがあり、そのお話は題名の通り、「ディズニーランド」が舞台のお話。
    松岡さんは「ディズニー」に何か思い入れがあるのでしょうか??

    けっこうたくさんの人物が出てくる本作。
    最終的にそんなに悪人がいない…というところが、前述の『ミッキーマウスの憂鬱』と近いかな、と感じた。
    読んだことがないけれど、松岡さんの代表作『千里眼』、『催眠』両シリーズは内容的には重いのかな?というイメージがあり、私の読んだ2作品の読後感がなかなか爽やかなことが何だか意外に感じてしまった。
    思っていたより重い内容の作家さんではないのなら他の作品もいずれ読みたい。

  • 松岡作品は、テンポが良く読み進められるので、今作品も二転三転する展開を追って一気に読んでしまいました。

  • 既出の作品を改訂しての再発表作品。
    今作の改訂で大きな違いは前作では明らかにならんかった犯人が設定されてる事。
    事件を大きくした発端になる犯人が存在した事で、
    事件の背景がはっきりして読み終わった後、スッキリした後読感があります。

  • 改訂版・・・。
    なんだか昔のとぜんぜん違う結末になってる気がする・・。
    でもこっちの方が良しです。
    前のは正直イマイチだったので・・・

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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