20世紀の幽霊たち (小学館文庫 ヒ 1-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (699ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081343

感想・レビュー・書評

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  • 短編集だが、表題作の「20世紀の幽霊たち」20th Century Ghostsが良い。本当に20世紀の幽霊が出る。ちょっとニューシネマパラダイスを思い出すような、ノスタルジックな作り。とてもハッピーな幽霊譚。
    他の作品は、読んでざらっとするようなホラー系の話の方が多い。
    それにしても、スティーブン・キングのような有名な親を持ち、その親を崇拝して育って、同じような小説家になる気持ちってどんなものだろう。AAミルンの子供は(クリストファー・ロビン)、親が大嫌いだったというけれど。自分の中で、折り合いが付いているということか。
    宮部みゆきの三島屋百物語は気楽に読めるが、これはしんどい。読んでみて辛く無いのもあるが、始まる前はどうなるか分からないので、構えて読むことになる。
    何故、三島屋は気楽に読めて、これはしんどいのかというと、こちらの話が自分のことのように思えるからだろう。三島屋は設定も江戸なので、過去の自分には関係ない不思議な話として聞くことができる(しかも作中でも、聞き手相手に語る話なので、二重に間接的)ということか。

  • ジャンルは一般的にホラーなんでしょうねぇ。
    読みだしてから知ったけど、スティーブンキングの息子さんだそうな。私はたぶん円城塔の「夫婦読書リレー」的な連載の嫁一発目だったっけか?で積読したように記憶してます。短編集でいろんなテイストの話があるから飽きない、けど一気読みしたら飽きるから1日1話ずつ読むぐらいでよいかも。
    他の方が書いているように、恒川 光太郎の短編の雰囲気もあり。
    他の方が書いているように、「自発的入院」は一番雰囲気がある。個人的に妙に気になるのは「お父さんの仮面」。解説ググっちゃったけど、なかなか読み解こうとするのは難解みたい。

  • 輸入もののホラーってのは何だか哲学的というか、ちょっと言ってることよく分かんないのも多いんだけど、アレだ、スティーブンキングとか、そういうページが続くとたまらんのだけども。
    今回はこの本がホラーに分類されるか微妙なとこだけど、どっちかっていうとファンタジー?なわけで、まぁなんにせよわけ分からん話から最後は落とさずに余韻を残すというある意味凶悪なコンボをかますことも多くて、ある意味文学。
    あ、でもダンボールハウスが異次元に繫がってるってやつは良いよね。てか中二病かよ、って感じだけどね。

  • ホラー短編集。作者はスティーブンキングの息子。

    兄弟の話。父親との話が多い。宣伝文句でやたら褒められているが、それほどでもないと思う。過剰演出なので期待しすぎるとがっかりする。

    『年間ホラー傑作選』『アブラハムの息子たち』『おとうさんの仮面』『自発的入院』が良いと思った。特に『おとうさんの仮面』と『自発的入院』。

  • スティーブン・キングの息子が作家だったなんて知らなかった。
    とりあえず一番評判のよさそうなのを購入。
    今読んでいる小説が終わったら、これを読んでみよう。

  • なんだこれは。落ちはよくわからないし、読後感は悪いし、最初はまったく面白くなくって途中で挫折するかと思いきや・・・
    後半にいけば行くほど面白くなるわけではないけど、なんだか印象に残る作品が多くなってくる。うーん、困ったな。面白いのかな、面白くないのかな。
    不思議な短編集。著者はスティーブン・キングの息子。すっごく印象に残る。くせがあるなぁ。

  • 結構グロめの表現が多いですが、一つ一つが短編とは思えない濃さです。
    ジョー・ヒルは最初にポップ・アートを読んでいたので、他の作品を読むと違いにびっくりしました。

  • 二度目ましての作家さん。
    恐怖には、色んな種類があるっていうのがよくわかります。
    まんまホラーだったり、幻想的だったり、感傷的だったり、
    そのほとんどが不安定だった子供時代の経験が
    元になってるような気がしました。
    色んな事に敏感で、ちょっとした事でも深く考えて
    傷ついたり落ち込んだり不安に悩まされたりして
    とにかく、その想像力たるや半端ない。
    どうにか自分と折り合いつけてるつもりが、実はずっと
    引きずってたりして、それをポンっと目の前に放り出された感じ。
    ポップアートが切なかったです。
    恐怖の種類の多さ(受け手にもよるけど)を
    大いに堪能できる怪奇幻想短篇小説集になってます。

  • 読み流してしまったところ、読み返したいんだけど怖くてできない、というところが父親とそっくり。あまりに気持ち悪かったり怖かったりするところはあえて意識を殺して通り過ぎるという読み方してしまうので。一方で単なるホラー話にとどまらないところがまた父親そっくり。ホラーの枠じゃなくて普通に短編小説集で全然いける。「年間ホラー傑作選」読むんじゃなかった何でこんなの読むつもりになっちゃったんだろうと激しく後悔した作品。ここで脱落しそうになった、ほんとに。やめないで良かったって結果的には思いますが。「二十世紀の幽霊」ハートウォーミングなO.ヘンリーテイスト。「ポップ・アート」好き!愛おしい作品。なんかね泣けますし。私、穴が開くことばかり心配していたので、車中に閉じ込められてというくだりが本当にショックでした。「蝗の歌をきくがよい」これも酷いし気持ち悪いんだけど、意外と好きかなぁ。ディティール細かくてな…。「アブラハムの息子たち」お父さんがやばい。「マント」非道い男。「末期の吐息」これ好きというか二度と読みたくないというか、すごい奇妙で一生忘れられない作品。「寡婦の朝食」これも深い…。読後感がたまらない。「ボビー・コンロイ、死者の国より帰る」こういうのほっとするわね。「おとうさんの仮面」これもへんてこだ、読み返したいけど余計なことに気づいちゃいそうで。「自発的入院」タイトルがよくわからないけどとても好き。確かにラブクラフトの世界も感じる。「黒電話[削除部分]」悩みますね、私はこの部分あってもいいかなと思いました。

  • 『年間ホラー傑作選』がおすすめ短編である。全体的に漂う壊れた感じが薄気味わるい。グイグイを押してくる展開で間延び感がないのがよい。著者ジョーヒルはスティーヴン・キングの息子である。

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