烈火の月 (小学館文庫)

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著者 : 野沢尚
  • 小学館 (2007年1月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081459

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烈火の月 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 刑事ものですが暴力シーンが多く重い小説です。最初は主人公の刑事がどれだけアウトローかが書かれていて、その後、ドラッグの売人たちと主人公の刑事との闘いになってきます。主人公も犯罪者側も残虐な人格で、文章からその場面が浮かんできそうな表現力はさすが野沢さんです。読み始めると心が重くなるんだけど、読むのを止められない。続きが気になって読み進めてしまう、そんな内容でした。薬が切れた時の禁断症状が書かれていますが、怖いです。

  • ちょっと登場人物が無駄に多かったなー。警察官の枠を外れた我妻とマトリの女が、正義感からなのか無茶な行動で周りに迷惑をかけて、事実を表沙汰にしていく。途中から人となりが分かってきてだいぶ読みやすくなったし、心境もある程度共感出来る。でもやり過ぎ。

  • 話にはぐいぐい引き込まれるけど、如何せんエグい部分も多く、精神的に疲れる内容。
    何事もメデタシ、メデタシでは終わらない所がこの作者さんの良いところでもあり、悪い所でもある、と私は思ってます。
    本の中には「生きる」ことを真摯に考えていたと思われる描写があるにも関わらず、自ら死を選んでしまった野沢さん。そこに何かしらの葛藤はあったのでしょうか。

  • 強烈な印象を残す、ハードな警察小説。野沢尚にこのような作品があったのかと驚いた。無論、野沢尚作品なら期待を裏切ることは無いと信じていたが。

    主人公は千葉県・愛高警察署の我妻諒介。破天荒な暴力刑事の我妻は麻薬密売人殺害事件を捜査するうちに麻薬取締官の烏丸瑛子とコンビを組むことになる…

    北野武の『その男、凶暴につき』の原型となった作品だけに思い切りの良い派手な展開とプロットの面白さが光る。大沢在昌の『新宿鮫』に映画『ダイハード』、安達瑶の『悪漢刑事』を足したような面白さ。

  • 千葉の湾岸を舞台に,凶暴な刑事と強い女マトリが悪と戦う話。
    割とよくある設定だが,キレイなだけで終わらない読み応え。

  • 死ぬ前の2作品前。
    暴力警官と、マトリで街の麻薬犯罪を取り締まって行く。背景が非常にダークでここまで人の暗い部分をよくかけるなと感じる。死ぬ前だから作者もおかしいような気がする。

  • 暴力刑事が警察全体の悪事を暴く

  • 深作欣二が監督する予定で書いた脚本。急遽ビートたけしが監督となりその脚本を大幅に変えて、大ヒットした「その男、凶暴につき」その原版ともいうべきものである。野沢尚の深作欣二への思いというか執念はすごいものがある。あんなに嫌っているあとがきを書かざる負えないとこまで、深作へのこだわりが強い。しかし、たけしへのリスペクトもあり、複雑な心境がうかがえた。さて、本作。相変わらずうまい人物描写。凶暴な男と凶暴な男が対峙するシーンなど映像が起ちあがってくるほど。暴力的な描写も非常に秀逸。とにかく、各々に孤独と哀愁を抱えた登場人物たちがぶつかり合う戦闘シーンは圧巻である。警察組織というもう一つの闇も忘れず描ききっている。面白かった。

  • 野沢作品ならではの止まらなくなる感じはやっぱり良い。魔弾、リミットといいやっぱおもしろいです。

  • うーん、評価が難しい小説です。
    小説にのめりこめてしまう引力を持っているし、暴力やら麻薬、性などかなりえぐい部分もあるし。

    野沢氏の小説って全般に「生き続けていくことの大切さ」があるんですよね。
    それなのに、、、と思ってしまいます。
    この人の小説を読めば読むほど悲しくなってきます、、、

  • 一度読んでたはずなのに、未読だと思ってまた読んでしまった。
    千葉の臨海都市、愛高は若者達の麻薬の巣窟となっている。その街の暴力刑事我妻には、彼のDVの後に離婚した妻と精神疾患で暴れまわる幼い娘がいる。
    彼の元に麻薬取締捜査官の烏丸瑛子が現れ、徐々に警察の腐敗が露呈していく。

    野沢尚らしい徹底的にバイオレンスな描写と、じわじわと核心に近づいていく様が面白い。警察物にありがちな勧善懲悪では決してないし、主人公は正義のヒーローですらない。
    エネルギッシュで、まるで本から息遣いが聞こえてくるような話だった。
    全体的に救いようのない物語なのに、読み切った時の達成感が心地よいのが不思議。

    あとがきで知ったのだけど「その男、凶暴につき」の元になった脚本を書き直したものらしい。言われてみれば表紙が酷似。
    これについては、作者はかなりの因縁があるようだった。
    こんなに「生きろ」と叫び続けた作品の後に、自ら命を絶たれたということがとても残念。

  • 大好きな野沢作品ですが、相変わらずの重たさに懐かしさが込み上げてきました。

    麻薬と警察のつながりを描いた物語。
    型破りな刑事が暴れまくるお話なんですが、読めば読むほどケイゾクの渡部さんのイメージに。

    読み応えたっぷりです。

  • 野沢さんの小説はストーリーが結構好き。人物像も浮かび上がってきやすい。
    この本も同じく。薬でボロボロにされる所はあまりに苦しくて読み飛ばしたくなるくらい。最後の対決シーンはもうハードボイルドか戦争ものの世界。ちょっと現実ばなれした感じやったのが残念かな~★

  • 警察の不祥事とか揉み消しとか内部癒着とかが、
    日常茶飯事になってしまって久しい昨今、
    切り口自体はさほど真新しさはないんだけど、
    細かくて具体的な描写のせいか、
    はたまた強烈な登場人物のせいか、
    なかなか面白かった。

    すべて円満解決じゃないとこも好感持てますが、
    最後もうちょいひねりがほしかったな。

  • 野沢作品2話目
    面白い。後半は一気に読んだ。

    前半は、何だ型破りな刑事のスタンドプレーが絶賛される話か、
    と思っていて、好きではない話かもと思ってなかなかページも進まなかったけど、中盤ぐらいから引きこまれた。最後の清弘達との対決とか、上層部とのやりとりとか、目が話せなかった。

    最初気になったのは、1章のタイトル「その男、凶暴につき」。
    北野武初映画監督作品と同じタイトルだ、と思って、あれ?これが原作?そういえば、主人公の性格は似てるかもと。(あの映画は面白かった)

    けど、映画はもうずいぶん昔の放映だけど、この本はそれより前?でも放映後の現実の事件の話とか出てくるしなぁ、と思っていたら、この人が映画の脚本書いてて、撮影現場で原型残らないぐらい変えられたから、小説として生まれ変わらせたみたいなことが書いたった。なるほどね。
    結末は映画とは全く違うけど、引き込まれる話だった。

    でも、この人、亡くなってたんだね。もっといろいろ読んでみたかった。
    残念。

  • ハードボイルドって言うの?苦手やわこういうの。

  • その男、凶暴につき


    の原作だったようだ


    警察ものらしく暴力シーンは多いが
    どこか憎めない主役に惹かれた

  • 野沢作品を何作か続けて読んで、この人の作品の根底には「生きよ」というものすごく熱いメッセージが流れてるんだなーと。我妻の過剰ともいえる暴力も、生への反動のような気がした。血みどろで、暴力と狂気に溢れた世界ながらも、その想いはちゃんと伝わってくるからこそ、素晴らしい作品になり得ているんだと思う。


  • 『その男、凶暴につき』の別脚本案を小説としたもの。

  • 野沢作品らしい、読みやすく先にすすむ目の前に情景が浮かぶ作品。
    重たいながらもワクワク読みました。

  • さすが野沢尚、という読み応えであるけれど、血みどろで重い感じも。

  • 久々の野沢尚作品。
    脚本家として有名な作者だけど、私はこの人の初期の小説「恋愛時代」が好き。
    その後、発表する作品は、脚本家上がりとは思えないぐらい、ミステリー色が濃くなり、有名なミステリー作家と比べても遜色変わらない。
    この「烈火の月」も同じく、非常にスリリングな展開であっという間に完読。
    破天荒な刑事・我妻のこれからも期待出来そうな仕上がりなのに、この作品が単行本化された、その5か月後には自ら命を絶ってしまう・・・
    好きな作品が多い作家だっただけに、もう新しい作品が読めないと思うと、寂しくてならない。

  • 「単行本のためのあとがき」というのが収録されていて、興味深かった。

  • 北野武監督「その男、凶暴につき」の原案。原作ではない。どうもクスリだのドンパチだのアウトローな警官だのという話は苦手である。ハリウッド超大作とかならスカッと何も考えなくて良いのだけども。そのわりに面白く読めたのは、ひとえに野沢尚の筆の力。惜しい人をなくしたもんです。

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