烈火の月 (小学館文庫 の 1-1)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081459

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  • 野沢さんは、天才です。

    麻薬に絡んだ殺人事件を発端に警察組織の異端児とも言える刑事・我妻が多くの殺人・麻薬事件の全貌を暴
    ハードボイルド的な小説。

    破壊的かつ衝撃的な描写が多いながらもそういった描写以外に読者を惹き付けるものがある読み応えのある作品でした。

    映像が脳裏に浮かぶような表現や巧みな心理描写は流石の一言。
    これからもっともっと沢山の野沢作品に触れたかったのに・・・と彼の死を改めて遺憾に思います。

  • 普通。
    全部が普通。

  • 千葉、警察、我妻、ドラッグ

  • 刑事ものですが暴力シーンが多く重い小説です。最初は主人公の刑事がどれだけアウトローかが書かれていて、その後、ドラッグの売人たちと主人公の刑事との闘いになってきます。主人公も犯罪者側も残虐な人格で、文章からその場面が浮かんできそうな表現力はさすが野沢さんです。読み始めると心が重くなるんだけど、読むのを止められない。続きが気になって読み進めてしまう、そんな内容でした。薬が切れた時の禁断症状が書かれていますが、怖いです。

  • 強烈な印象を残す、ハードな警察小説。野沢尚にこのような作品があったのかと驚いた。無論、野沢尚作品なら期待を裏切ることは無いと信じていたが。

    主人公は千葉県・愛高警察署の我妻諒介。破天荒な暴力刑事の我妻は麻薬密売人殺害事件を捜査するうちに麻薬取締官の烏丸瑛子とコンビを組むことになる…

    北野武の『その男、凶暴につき』の原型となった作品だけに思い切りの良い派手な展開とプロットの面白さが光る。大沢在昌の『新宿鮫』に映画『ダイハード』、安達瑶の『悪漢刑事』を足したような面白さ。


  • 笑いながら人を殴ることが特技というヤク種刑事が、巨悪に立ち向かう。

    ホームレス狩りの少年達を、正当防衛を大義名分に囮捜査でぶちのめす。
    そんな始まりから、麻薬密売人を捉えることに。

    警察組織内の膿が至る所で蔓延する。
    そして、ひょんなことからマトリの女性と組むことになる。

    犯人を追い詰めるマトリの女性は逆に捕まりシャブ漬けにされてしまう。何度も何度も陵辱される。
    やがて、女性は犯人を撃ち殺す。

    レイプされ、自ら殺した犯人の子を身籠ったことを知る。彼女の決意は産むことに。

    初めて読む作者でしたが、もの鬼籍に入られているようで残念です。

    重厚な一冊でした。

  • THEハードボイルドな展開。脚本と小説の中間のような文章を読んでいると映像が目に浮かんでくる。

  • ちょっと登場人物が無駄に多かったなー。警察官の枠を外れた我妻とマトリの女が、正義感からなのか無茶な行動で周りに迷惑をかけて、事実を表沙汰にしていく。途中から人となりが分かってきてだいぶ読みやすくなったし、心境もある程度共感出来る。でもやり過ぎ。

  • 話にはぐいぐい引き込まれるけど、如何せんエグい部分も多く、精神的に疲れる内容。
    何事もメデタシ、メデタシでは終わらない所がこの作者さんの良いところでもあり、悪い所でもある、と私は思ってます。
    本の中には「生きる」ことを真摯に考えていたと思われる描写があるにも関わらず、自ら死を選んでしまった野沢さん。そこに何かしらの葛藤はあったのでしょうか。

  • 千葉の湾岸を舞台に,凶暴な刑事と強い女マトリが悪と戦う話。
    割とよくある設定だが,キレイなだけで終わらない読み応え。

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