- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094081602
作品紹介・あらすじ
小さなアクアプラント・ショップを営むぼくの前に、ある夜、一人の美しい女性が現れる。店のドアに貼ってあったアルバイト募集のチラシを手にして-。採用を告げると彼女は言った。「私住むところがないの。ここに寝泊まりしてもいい?」出会うこと、好きになること、思いやること、思い続けること、そして、別れること…。ミリオンセラー『いま、会いにゆきます』の著者による、最高のロマンチック・ファンタジー。
感想・レビュー・書評
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市川さん作品は『今、会いにいきます』依頼で2作目ですが、本作も予想を一つ裏切られて良かったです、まさかタイトルを伝える方が…とは。
でもイイかも、少し幸せない気分にはなれましたーー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これだけ分厚い本を一気に読んだのは久しぶりです。
帯に”ロマンチック・ファンタジー”と書かれていたものの、ストーリー展開は想像していたものとは全く違うものでした。
タイトルの「そのときは彼によろしく」の一文を物語の中に見つけたとき、そしてそこにまつわるエピソードを読んだとき、心が震えました。
優しく、強く大切な人を愛して行く登場人物たち。
読みながらもクスリと笑ったりじーんときたり、非常に心揺さぶられまた、ラストには心地よい爽やかな感動がありました。 -
30ページぐらい読んで、文章が好みだなぁと思った。
物凄く好みだったので、もう話の内容なんてどんなにつまらなくても絶対全部読むだろうなぁと確信した。
最後までやっぱり文章が好きだと思った。
話の内容もいい。登場人物も穏やかで、純粋で、悪意がなくて、とても私好みだった。
この作家さん、色々読んでみたい。
この本を貸して下さった会社の方に感謝!!いい本に出合わせて頂けた!! -
新年早々めちゃ泣けた(T . T)
タイトルの伏線回収は鳥肌が立った!
こういう「ギリギリあり得るかもしれないファンタジー恋愛小説」、めちゃいいなぁ!
市川拓司さんの本、他にも読んでみよう♪ -
男ってヤツは、妄想の世界で生きているのです。
400mを早く走り、勉強は365人中360番目、
水辺の生き物をこよなく愛する中学2年生の智史。
森の外れにあるゴミ捨て場で出会った生涯の友、
祐司と花梨。・・・及び愛犬トラッシュ。
智史は30歳になり、アクアショップを経営。
結婚紹介システムを介して出逢った美咲サンと恋愛準備中。
突然現れたアルバイト希望の美人モデル。
どこまでも綺麗な純愛小説。
こんなことって有り得ない妄想の塊みたいな物語。
それでも、こんな恋愛に憧れてしまうのです。 -
心があったかくなった!
ほっこりしたい時に読みたい本! -
映画を先にみて「本も読んでみようかな」となった本。
出来すぎな話ですがキレイでいいんじゃないでしょうか。
人を想うことが素晴らしいことを思い出させてくれます。 -
「そのときは彼によろしく」は、誰が言った言葉なんだろう、花梨なのかな、だとしたら悲しい言葉だな、と思いながら読み進めたけど。
自分は母親を突然の脳の病気で亡くしていて、自分の感謝の気持ちを伝えることが出来なかったことは勿論、母に聞きたかった事が沢山あるので、こう言う話を読むと、こんなことが本当にあったらいいのになあと思ってしまう。「心から愛していた」そんな言葉をもらえたら号泣だな。 -
ともだち・・・彼女でもない同年の微妙な男と女の関係が描かれています。
頑なに約束を守り続ける男女のお話・・・
「かくのごとき夢あれかし」で始まる冒頭部分に、約500頁の大作ですが、「一夜の長い夢」を観たような感覚です。
夢から覚めて、余韻に浸っている気分が心地よい作品でした。 -
『いいものを食べられるようになんかならなくったっていい。金のかかった身なりなど必要ない。いつも清潔にしていればいい。ひとを喜ばせるような仕事をしなさい。いつも優しくありなさい。』そんな言葉をくれる父。そしてずっと見ていたい懐かしい思い出。読み切ってしまうのが惜しい気持ちになる本。愛すること、愛されることって素晴らしいなと思いました。
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本がぼろぼろになっても大切にとっておきたい大好きな作品。恋愛系は苦手だったけど2人の可愛らしい恋愛の進み方が好きだったし最後もスッキリと終わるのが良かった。
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読み終わってホッとして泣いた。
めちゃくちゃ綺麗な話。 -
あなたがもし会話の中で誰かの言葉を引用して、相手がそれは莊子ね、と返したらどうだろう。いやそんなことは起きるわけはあるまいと思うかもしれないが、それは起きるのである。妄想の中で。
自分も一人の妄想ニストとして言うなら、この話に出てくるシチュエーションは妄想家にとってのテンプレとも言うべき、幼馴染がかわいい、けど取り柄のない自分に惚れる、更に大人になったら美人女優で、冴えない自分の価値を周りの人間によって補うわけである。他にもバイトには男性の出来杉君を備え、男女どちらも抜かりがない。
こんな設定だとときめきメモリアルか!ってなるけど、流石にそこまで甘くもなく、なんだか村上春樹っぽい語り口でちょいちょいインテリ臭かったりブルジョワ感を漂わせ、なんだかいけ好かない連中ばかりだけど嫌味もなく。
でもうん、文句ばっか言ってるみたいだけど、こうやってたまには甘ったれてみるのも良いのよ。しょせん男はロマンチストだからね。 -
途中で犬がいじめられます。
そこで無理になって読むのをやめました。 -
彼が持ってきた本。市川拓司さんの小説は高校生の時に買って読んでいたのだけれど、いつの間にか私の部屋にはなくなってた。この本のタイトルを彼が呟いたときに、すぐに著者名がぴったり私の中に寄り添っていたけれど、確かにこの本の単行本を持っていたような記憶があるような記憶があるような気がするのだけれど、単行本の画像を見てもしっくり来る、けれど読み始めも初めて読む感覚だった。物語を全く覚えていない。知らないと言ってもいい。ただ、「ヒューウィック」と犬が鳴いていることは読んだ感じがあった。文庫本いいでしょ?と言ってたけど確かによいかもとおもう。でも新しい本というよりはやっぱり懐かしい本だった。
文章の流れる間隔がとても読みやすい。感動で泣くということもあるけれど、なんとなくひとつひとつでひたひたと泣いている感じがする。高校生の私には幾らか想像力が豊かでないと追いつかないのではないか、今読んで良かったとなじむというか。
西加奈子さんが解説を書かれている。この時に解説を書く作家さんだったのだなとすこしおどろいた。翻訳小説めいてるというのは、翻訳小説が苦手な私には感じられなかった印象。主人公智史を解説読むまでとものりで読んでいた、さとしだった。 -
なかなか素敵な終わり方。幸せの定義は人それぞれだけど、多くは望まない幸せが確かにそこにあるっていう事実が、すでにもう幸せ。
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「でもさ、眼鏡って度が合うとか合わないとかってあるんじゃないの?」
「それはそんなに大事なことじゃないと思うよ。眼鏡をかけたとき、かける前よりも、ものがよく見えていれば、それでいいんだと思うけど」 -
もうこれは、今年のTOP3に入りそうな予感!
とっても素敵なお話でした。 -
読み始めの数ページで『これは苦手なタイプの小説だな』と思った。もぞもぞと小恥ずかしくなっちゃう例えとか、さりげなさが鼻につく気取ったセリフとか。洒落た感じにするために、わざわざ一呼吸置く間とか。
主人公の遠山智史はどこをとっても完ぺきな人間だ。背が高くて優しくて、誠実で真面目。ウィットに富んだ会話もできるし、何しろ子どもの頃からの夢をちゃんと叶えてエラい。おまけに自分のことを過小評価している控えめな性格なんて、もうそれは自然界のヒトコプラクダくらい貴重な生物だ。少なくとも、わたしは今までお目にかかったことがない。
ヒロインの森川鈴音は誰もが認める美しい女性だ。モデル以外にも、CMに出演したり女優として演技の才能も認められている。そしてお決まりのパターンのように口が悪くがさつで、食欲旺盛。で、頭はいい。
絶対ムリムリ!と言いながら、でも最後まで読めてしまいました。
犬の「ヒューイック?」に思わず笑ってしまい、主人公が引っ越しのため転校することになったときの駅での別れにシクシクと涙し、やがてわたしは、彼ら3人の幸せを願いながら読み続けました。
後半の展開はまったくもってわたし向きではなかったけど(迎えに行くとか呼び戻すとか)でも『そのときは彼によろしく』とは誰の誰に対する言葉なのか、これが意外だったので笑顔で読み終えることができました。
途中にはいくつか胸を打つ名言もあったし、読んでよかったと思います。
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始めの方は読みにくいが、中盤からサクサク読める。
主人公の父の台詞がイイ。
物語も感動で涙します。
花梨は長澤まさみがピッタリな気がします。DVDもいつか見たいな。
2011年10月30日 18:00 -
良作でした。
恋愛だけにとどまらない、優しい想いにふれることができます。
読了後に表題をを改めてみて、じんわり心が温まります。 -
何年も待っててくれた。
優しい物語 -
「きっとこの世界には2番目に好きな人と結ばれるカップルだって星の数ほどいるだろう。」この、一文が一番心に残っています。
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市川拓司は最高すぎる作家さんです。
なんでこんなに綺麗な文章が書けるのだろう。
すごく穏やかな物言いで、
世界を全部綺麗に見せてくれる。
切ないのにあたたかいラストが
市川拓司ワールド。 -
全体感として、イマイチ。
主人公に感情移入できるかできないかはそれぞれだと思うけど、まず展開がありきたり。
冴えないけど誠実な主人公が幼馴染と運命的な再開→深まる二人の仲→幼馴染が実は病気でさようなら。
というテンプレ展開。
意外性のない展開に穏やかな日常が徒然なく描かれている中盤は、読んでて退屈でツラい。
後半、『幼馴染が実は病気』という盛り上がりに差し掛かるが、それがまた予想の斜め上。
ファンタジー。
奇病とかではなく、ファンタジー。
そして前振りもなくいきなりファンタジーぶち込まれて、納得してしまう主人公。
嘘やん。笑
なんやかんやでハッピーエンドなので、後味はいいが、いやー、それはないんじゃない?という感は否めない。
陽だまりの彼女、並みに薄くまとめられていればまだしも、この長さでこの展開は、ちょっと自分には厳しいっす。 -
幼なじみってのがいない私にとっては、こういう関係っていいなって思う。決して変えれない時間や事実を仮想体験したり、他人の気持ちになれるのが本の良いところ。