語るに足る、ささやかな人生 (小学館文庫 こ 13-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081947

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  • 人生がひとつの物語だとしたら…つまり人生という不確かなものが、物語として紡がれることによってようやく意味や形状を得るものだとしたら、その物語は記憶によって構成されている。
    胸のなかの然るべきところに収まっていた記憶が時間を経て発酵をして、そして然るべき時間を自分で選んで表層に浮上してくる。それを人は人生の感触として受け取り、さまざまな過去を生きてきた遠近法を描く。そのようなものがひとつひとつ、あやふやな自分の支えとなっていく。

  • きっとおしゃれな人で、格好良くない文章は書かない人なんだろうなと、ぼんやり感じる。

    アメリカの一部の地域は特別な思い出のある場所だけど、
    読んでいる中で、ちょいちょいあのときの感情を思い起こせた。

  • 旅行記。
    アメリカに膨大にある、なのに
    一体化していて見えない
    「スモールタウン」のみを訪れる旅。

     
    置き去りにされた人生、
    小さなコミュニティ。

    生活はどこでも同じように繰り返される。
    小さなスモールタウンでしか
    考えられないもの、
    得られないもの。

    ただ、どこも同じことで
    捨てられてしまったもの、
    求めても手に入らないもの。

    ないまぜになって、小さな町が語るものを
    作者が丁寧にひろっていく。

    大きなアメリカの
    人口3000の小さな町たち。

著者プロフィール

1961年東京都生まれ。雑誌『SWITCH』の編集者を経て、作家・翻訳家に。主な著書は、小説に『人生は彼女の腹筋』(小学館)、『夜はもう明けている』(角川書店)、ノンフィクションに『語るに足る、ささやかな人生』(NHK出版/小学館文庫)、『地球を抱いて眠る』(NTT出版/小学館文庫)、『アメリカのパイを買って帰ろう』(日本経済新聞出版)、翻訳に『空から光が降りてくる』(著:ジェイ・マキナニー/講談社)、『魔空の森 ヘックスウッド』(著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/小学館)、『スカルダガリー』(著:デレク・ランディ/小学館)など。2012年逝去。

「2022年 『ボイジャーに伝えて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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