ネグレクト―育児放棄 真奈ちゃんはなぜ死んだか (小学館文庫)

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著者 : 杉山春
  • 小学館 (2007年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081954

ネグレクト―育児放棄 真奈ちゃんはなぜ死んだか (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 名古屋市郊外で3歳の女の子がダンボールに入れられたまま、ほとんど食事も与えられず餓死した。
    ネグレクト(育児放棄)の典型的な事例が数多くみられるこの事件を3年半に渡って追ったルポルタージュ。

    このような事件があると激しいバッシングが起きるが、
    誰かを叩いて自分の日頃の憂さ晴らしをするのが目的ではないなら、ちょっと一呼吸して同じ様な事件が起こらない為にはどうすれば良いか考えてみるといい。
    バッシングは育児に追いつめられた人が声を挙げにくい社会にしていませんか?

    ・社会と隔絶され家に篭もりっきりで育児に明け暮れる妻
    ・家事は女の仕事と考え、仕事やゲームに没頭する夫
    ・友達のような親子だが、深刻な問題に気づいても踏み込んで解決しない
    ・子供の発達の遅れが恥ずかしく世間に知られたくないと考える
    ・支払いを考えずストレスを通販で発散する
    ・児童相談所などの現場のマンパワー不足
    ・DVと違い外部からネグレクトと判断する際の難しさ
    ネグレクトは特別に自分たちと遠く離れた環境で起きるわけではないのがわかるはず。

    三代続けて同じような養育環境でありながら、
    家を建てる援助、できた借金を肩代わりする余力、家族が支え合う力が失われていき、悲惨な事件がおきたという点もなるほどなと思う。

  • 専門職なのだから、知らない・わからないではすまされない。
    もっとプロ意識を持たねば。

    育児で悩んでたり、辛くなったりしたら、とりあえず誰かに相談してほしい。
    東京都にお住まいでの、子どもに関する相談は、TEL0333664152、夜間・土日祝日の緊急の場合、TEL0359372330。

  • いつ読んでも聞いても見ても思うのは。
    「それなら産むなよ。」と。

    出口がない。

    これは父親と母親の育った環境について焦点を置いてるようだけど。
    読み終わってやっぱり、「だったら産むな。」と思ってしまった。

  • 子供の虐待。時折ニュースになる事件の数々ですが、それは特殊なことではなくて、
    今の日本社会で起こるべくして、起きている事実であるということが、この著書のテーマです。
    確かにこの著書で取り上げられた夫婦が、家族三代、
    満足に子育てが出来ない家庭に育てられた子供という事実はあります。
    しかし、旦那や親などを頼ることが出来ずに、子育てをしなければならない状況にある母親が多数存在することこそが、
    虐待が発生している大きな要因であることを考えさせられました。
    自分自身、男として女性に対しての接し方にも多数の教唆を得た文庫本でした。

  •  虐待報道があとをたたない。
     いったいどうなっとるん? 思いつつ、やはりこのあたりに行き着く。
     非常に冷静に、ルポされている。冷静に、公正に、この事件をとらえている。書き手の視点が、好き。
     「慈愛」のカテゴリーにいれてもいいくらい。

  • それでもまだ、子を死なせてしまう親は跡を絶たない。親だけでなく地域共同体の大人たちが全員で子育てをするような社会であればと切に願う。

  • 大阪の2児のネグレクトの事件をきっかけに読みました。子育てに不安や悩み、葛藤を抱える親はたくさんいますが、虐待死という越えてはならない一線を越えてしまうのかと疑問に思っていました。普通の感覚では理解し得ないですが、この本を読むことでそれを理解する一助になると思います。悲しいことに虐待の事件は後を絶ちませんが、親子とも不幸になってしまうような事件が二度と起こらないようにと願います。

  • 授業で使用。ルポライターの杉田さんが、私情を極力押し殺して書いているのが、読んでいて快感。ドキュメンタリー番組を観ているような感じで、すらすらじわじわキた。

  • 児童虐待は、只、冷酷とか可愛そうとか
    そんな簡単な言葉で片付けてはいけないと思う。
    沢山のことを考えさせられる事件。
    これからのことをちゃんと考えなくては。

  • 実際に起こったノンフィクションゆえ、読んでいても同じ親として何度も問いかけたくなった。
    この2人には「こども」という存在はなんだったのか・・。
    虐待・・それも「餓死」とは・・。

    まあ、オレもたまには言うこと聞かない子供たちにキレそうになることもある。
    しかし、やはり自分の子だからね。
    子供たちの行く末が楽しみだし、それに向けての蓄えも用意しなければと思うし・・。

    二度と読みたくない本です。

  • 子供の虐待の事件を耳にすると、とても心が痛み、憤りを感じます。けれどその背景を知ることで見えてくるものがあります。
    それは、愛情への飢餓感であったり貧困であったり、孤独であったり。
    しばしば報道では一方的な側面から捉えられがちな事件を多方面から取材し検証されていて、著者の暖かな目線が感じられる素晴らしいノンフィクション。

  • ネグレクト(育児放棄)によって
    なぜ、死に至らせてしまったのかという、大きな問題提起の本。
    本当にあった出来事の当事者達の話や、著者の意見?をとりまとめたもの。
    おこるべくして、おこった。というような感じの内容。家庭環境の劣悪さの連鎖
    はたして、それだけで容疑者をゆるしていいものなのか?それとも、ゆがんだ家庭で育ってきたその末の結果としてしまっていいのか?
    アタシにはわからない。
    なぜ、こういう本を好んで読んでしまうのか、自分でも分からない。

  • ものすごい取材量。丁寧な取材。

  • 2000年に名古屋で起きた、幼児餓死事件のルポルタージュ。
    なんで子育て中にこれ読んだんだろう…という辛さだった。
    若い親がネグレクトで子供を死なせてしまうんだけど、結局何代にもわたるネグレクトが連鎖してこうなってしまった感じ。
    子供には何の非もない。ただただ辛い。
    筆者も母親だそうで、ジャーナリストと母親の視点が同居している文章には好感が持てました。

  • 両親の育児放棄により餓死に至った「真奈ちゃん事件」。自身も親との関係を上手く築けず、経済的破綻に加え、頼るべき周りの人に恵まれず、次第に我が子への関心を失くす親たち。

    子育てに正解はない、とはよく言われるがやはり一番身近なお手本は自分の親だろう。親やその親までもお手本とは言い難い村田夫妻は、自分の気持ちすら表面に出せず子とも向き合えず、ゲームやネット通販に逃げることしか出来なかった。

    ぞっとする反面、自分もいつか母になり夫や周りに頼れない状況で経済的にも余裕がなく、子の発育についても悩んでいたら、、、子に苛立ちを向けてしまわないとは限らない。

    改めて親になることの責任について思わせられた。

  • 「虐待する親が悪い」ただその一言で片付けていいのか? と思い、虐待関連の漫画や本を読み漁っている(子なしだが)。

    まだ途中だが、
    「親だけが悪いんじゃない」
    と強く思う。


    社会のあり方、法律、意識……いろんな要因が積み重なって虐待が起こる。
    「虐待の連鎖」
    をどこかで断ち切らなければ!

    これだけ手軽に情報が入る時代なのだから、悩みを一人で抱え込まずにSOSを出して! 周りの人も気づいて!

  • 育児放棄により女の子が亡くなった事件をとことん調べ尽くし、自らの育児体験と照らし合わせたり、データをいろいろ援用したりして、育児放棄という社会問題を多面的・立体的に浮かび上がらせる。両親やその親たちの育ちや心理といった面にまで取材は及んでいて、実に頭が下がる。読んで数日、子育てという行為の重さが肩にのしかかり、落ち込んだ。子どもを産むことが出来る女性だからこそ書けた本。すごい。

  • 虐待の連鎖についてはなんとなくは知識があったけど、児童虐待の末の痛ましい事件を耳にすると、とりあえずはその親の異常性に恐怖し、憤った。
    だけど本書を読んで、親も子供時代に虐待を受けることにより心に深い傷を負っていたことによる連鎖ということが詳細な取材によってよく分かった。
    そして親の親も虐待を受けていて…という家族の終わらない病理。
    読んでいて辛くなるけれど、これ以上子供を死なせないために、虐待のメカニズムを知るために、とても素晴らしいルポタージュだと思った。

  • 感情を抑えた淡々とした筆致でなければ、受け入れがたい事実の羅列。心を閉じたまま、ということは、言い換えれば、救いようがないことだと気付く。

  • 私自身が被虐待児で、この本を手に取りました。
    愛知県のとある町で起きた実際の事件で
    内容を読んでいると、フラッシュバックするような感覚に陥る程、
    忠実に書かれていました。
    虐待は決して許されるものではありません。
    子どもの一生を奪うといっても過言ではない残忍な行為です。
    コンビニで某メーカーのバタースティックを見るたびに胸が痛くなります。

  • 客観的に描かれており事件の内容はわかりやすい。ただ事件そのものについてはなんともやり切れない。

    虐待は良くない、でも虐待する側にもそこまでに至った理由があるのもわかった。ではどうすれば虐待を防げるのか?悲しいことに、これを読んで私なりに出した結論は、虐待されて育った人は子供を持つべきではないのでは…と思ってしまった。真奈ちゃんの死後、なおも子供を持とうとしている親(加害者)の気持ちが理解できない。

  • <>正直なところ‥理解ができない。昨日はこれを読みさしで寝たため、ものすごく夢見が悪かった‥。

  • 育児放棄で死に貶めた背景と経緯、ネグレクトは異次元の事件ではなくもっと身近で深刻な問題です。一歩間違えたら私も当事者になってたかも・・・。妊娠、中絶、出産、育児についてもっと沢山の人に読んで欲しい。

  • ノンフィクション大賞

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