100回泣くこと (小学館文庫 な 6-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094082197

感想・レビュー・書評

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  • 中村航作品初めて読みました。
    初めてが、この作品で良かった…というのが読んで思います、非常に日常に近い構成と演出が読みやすいし判りやすい。内容は喪失していく主人公の物語。

  • H29.3.8 読了。

  • すごくいい関係のカップルだな。悲しい。。。悲しいけれど、さらっと書かれてる感じだ。


  • 恋人が病気と闘っている間も、自分の生活はいつもと変わらず流れてしまう。その事への葛藤や不安、やるせなさ、わかるし、心を取り乱す場面には人間らしさも感じた。
    【やるせない】を辞書で調べてしまった。「憂い、悲しみを紛らわそうとしても、晴らしどころが無くせつない」

    信頼している人からの「大丈夫」という言葉は強い。

  • 何か突飛押しもない出来事が起きるわけでない、淡々と日常は繰り返される。バイクとブックとともに。彼女の病気が発覚される以外は。
    嫁に来たよ、リュックを背負いやってきた彼女。
    人は、誓う。健やかなるときも、病めるときも、これを愛しこれを敬い、これを慰めこれを助け、死が二人を別つまで共に生きることを誓いますか。皆、はい、と。
    僕(藤井君)が彼女との別れの喪失感から、立ち直るまでの苦悩が丁寧に描かれている。
    やっぱりたくさん泣くのだけれど。
    彼女が居なくなって、僕らは少しづつweでなくなった。彼女は色濃くyouになった。この表現が印象に残った。

  • 初、中村 航作品。

    飼っていた犬が死にそうになる、
    犬が好きだったバイクを直す、
    彼女と結婚の練習をする、
    彼女が病気になる、
    彼女が死ぬ、
    犬が死ぬ。

    普通の男女が(私のイメージですが)普通に恋して、婚約して、
    大事な人が病気になる、
    先のことなんて誰にもわからない。

    大切な人がいなくなって、
    100回泣いて、普通に戻ってく。。

    誰にでも起こるかもしれない、普通の物語なんだなと思った。


    二人が初めて会うところが一番好き。
    初めてあって1時間で、彼のいいところを4つも見つけられる彼女。
    きっと出会うべくしてであった2人なんだと思う。

    感想を書いていて、書きたいことがじわじわ出てくる。
    普通なのに不思議な作品。

    ~~
    大倉忠義さんと、桐谷美玲さんで6月に映画化されたそうです。
    原作とはだいぶ設定が違うようですが、
    こちらは美男美女ですな。

  • 幸せはいつまでも続くものではないからこそ、今を大事に大切にする必要があると思った。

  • 病気の本は今まで避けて読まずにきたのに、知らずに読んで途中でやめようと思ったけれど、なんとか読み切りました。
    病の本は読みたくないのです。

    『僕はあと何年生きるんだろう。なぜその半分を彼女に分けてあげられないんだろう。喜びや悲しみや笑いを分かちあって、ここまでやってきた。だけど僕らはなぜ、病や死を分かちあえないんだろう…。』
    『叶わないことを願い、受け入れられないことを受け入れるのが生だとしたら、人はどうやって生をやりすごせばいいんだろう。』

    人の死に直面した時には同じことを繰り返し繰り返し考える。何度も何度も同じような思考回路を繰り返す。毎日、何年間かそんなことをして少ーしずつ立ち直っていく。薄れていく。癒えてくる。
    そしてこれからは少しでも後悔なく生きていこうとか、一緒に過ごせる人たちとのひと時を大事にして生きていこうとか、本当に人生ってあっけなくて、思ってるより短いんだって、そういうことに気づけて…そういうことが生きるってことなのかもなんて思ったりする
    生きるって厳しいよ 

  • 好きな人よりも先に死ぬか後に死ぬか・・・。
    「愛する人の死」をテーマにした話を読むたびに妹のことを考えちゃう。
    妹は全然元気だけど。我ながら妹離れできてない姉なので苦笑もし妹が死んだら、戸か考えたらすぐ泣けてくる。実際死んじゃったら絶対立ち直れない('_')
    結婚って、いつか死によって分かれる時が来るって覚悟することなんだってすごい心に来た・・・。
    結婚の時の誓いの言葉、よくよく考えたらすごい深い言葉だわ・・・。

    ’’健やかなるときも 病めるときも
    喜びのときも 悲しみのときも
    富めるときも 貧しいときも
    これを愛し これを敬い
    これを慰め これを助け
    死が二人を別つまで
    共に生きることを誓いますか’’

    あと、私もこの作品の彼女みたいに依存しない自立した人でいたい。

  •  時間の使い方が独特だと思いました。大事な事だ思った事が2行程度で終わったり、なんでもないような事が言葉を変えて数ページにわたっていたりと、、、。
     文章は淡々としているので、読む人の想像に委ねているような感じがして、そこが面白かったです。
     

著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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