真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)

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著者 : 飯田健三郎
制作 : 552 
  • 小学館 (2009年4月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094083804

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真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 戦争中に使われていた戦闘のための船や飛行機、武器に詳しいわけではない。
    けれど、まったく知識のない者にとってもとても読みやすい物語になっていた。
    潜水艦という特殊な船艇における戦術、息が詰まるような臨場感。
    そして、救助中の敵は攻撃しないという人間性。
    すでに生きて戻ることは叶わない有沢との最後の交信は胸に迫る。
    必ず気付いてくれると信じ、最後の力を振り絞って敵の情報を残そうとした有沢。
    限界の中でもけっして諦めることなく、友の最後の言葉を信じ作戦を練る倉本。
    戦争が悪いことだというのはみんな知っている。
    武力に頼った解決など、何の意味もないこともわかっている。
    たとえそこに信じるべき正義があったとしても。
    立ち位置によって正義は変わる。
    自分にとっての正義は、相手にとっては理不尽な不条理かもしれないのだ。
    でも、実際に戦いに臨み、命のやり取りをするのは紛れもなく生きた人間たち。
    ひとりひとりに家族がいる。愛する人もいる。守りたい人もいる。
    戦いの中に人間性など求めてどうすると言われるかもしれない。
    それでも、どんな極限状態にあろうとも、けっして揺るがない人間性。
    それこそが尊いと感じる。
    「もう敵を殺す理由はない・・・自分で自分を殺す理由もだ」
    倉本の言葉は、戦争でなければ殺し合いなどしなくてすんだ、どこにでもいる普通の人たちが戦場に駆り出された現実を教えてくれる。
    ずっと、未来永劫、戦争などなければいい。
    世界のどの場所でも、戦争が悲惨なことに変わらないと思うから。
    設定や当時の海軍の状況、潜水艦の描写など、詳しい人にとっては「あり得ない!」と言いたくなるような箇所もあるだろう。
    撃沈できる機会をわざわざ潰すような指揮官などいない、と言う人もいるだろう。
    それはそうかもしれない。リアル感がないと言われればそうなのだろう。
    でも、この物語から伝わってくるのは、みんな真剣に生きていた時代だったということ。
    必死に戦って、必死に生きようとしていたということ。
    彼らの戦いの延長にいまの平和があるのだということ。
    忘れてはいけないことだと思う。

  • 戦時小説としてはとても面白い一冊。
    ただし、「永遠のゼロ」も同じだが、これらの小説を読んで、史実と勘違いしている人が多いのは残念・・・。
    もっとも、私も含め、本当に正しい史実(バイアスのかかっていない)を教わっていないため、やむを得ないが。
    最近、朝日新聞が記事を訂正したり、ヘンテコな歴史の教科書が出たり と・・・一体真実はなに?

  • 人間魚雷回天をつみながらも、それを使ったことがない潜水艦艦長倉本と、回天に恨みを持つ駆逐艦艦長スチュワートの知力を尽くした壮絶な戦い。この戦いはオリオンに導かれて終わりをむかえた。しかし彼らの戦争は終わらない。この世界の終戦はいつ訪れるのだろう。

  • 池上司によるフィクション海戦記『雷撃深度一九・五 』(文春文庫)を原作にした映画作品用の脚本を元に小説化した本作。『ローレライ』『亡国のイージス』と並ぶ“夏の福井晴敏・海モノ3部作”の内の一つ。
    終戦近い大東亜戦争で最後の雷撃作戦に赴いた「伊-77」と、それを撃沈せんとするアメリカ海軍駆逐艦「パージバル」の戦いは敵の作戦を読み合う「心理戦」で展開されるので心理描写を描きやすい小説は映像作品とは違った緊迫感とスペクタクルを堪能する事が出来る。
    フィクションの架空戦記なので史実上でのツッコミは野暮とは思うが、福井作品の反戦のメッセージは「戦後の価値観」で日本の戦争が語られる部分が多く見受けられる為に何処かアニメチックな違和感は禁じ得ない。

  • ベタな内容だか結構泣けた。
    映画もよかったなあ・・。

  • 福井さんに戦争もの書かせたら右に出るものはいない、というのは言い過ぎかもしれないが、かなり好きです。
    なんていうのかな、男と男の戦いっていうか、熱くて強くて優しくて切なくてグッと来ます。だいたい主役がカッコえぇんだよなぁ。
    福井作品と百田さんの「永遠の0」で戦争を知ることができた気がします。

  • 夏になると、なぜか「戦争」関連の話の本を読みたくなるのです。
    今回は、映画の「真夏のオリオン」を読んでみました。
    今まで戦争の話で記憶に残るのは『出口のない海』と『戦場のピアニスト』


    この真夏のオリオンも出口のない海と同様に海軍の話でした。

    お国のために死ぬんだ!!っと思う日本人ばかりの時に
    主人公の倉本館長は・・・「生きるために戦う」っという新年を貫き通し
    同じ戦艦に乗り組む乗員を大切にし
    自分よりも位が低くても年上の人を敬い
    友人を愛し
    そして、愛おしい人を心より大切に想った。


    非常に泣ける内容でもなく
    非常に内容が濃いというわけでもないが
    時間があるときに、サラっとでも読んで見るのにはいいかもしれないです。

  • 映画のノベライズだからなのか内容が薄く感じた。
    冒頭の記述により、先の展開があらかじめわかってしまうのもマイナス。
    でも戦闘シーンの緊張感はあった。

  • 戦争の話はどうしても避けてしまう。だけど、避けてはいけない気がする。だからといって、無理に触れるものではないけれど。今のわたしたちの非日常が彼らの日常であり、だけどそこにも、譲れない想いがあった。誰かを想う心は、きっと誰かを強くしている。

  • 2009年6月13日公開映画のノベライズ。
    原作は池上司の「雷撃深度一九・五」。
    福井晴敏は脚色・監修だった……

    センチメンタル寄りの戦争物。
    甘い!と言いたいところだけど、読後感の良い戦争物が読みたいときにはオススメ。

  • 201104〜
    福井さんは内容難しいけど、人間関係にぐっとくる。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    64年の時を越えてアメリカから届けられた一枚の楽譜「真夏のオリオン」。過酷な時代の秘められたドラマがいま甦る。第二次世界大戦末期。米軍の本土上陸を防ぐため出撃した潜水艦イ‐77号の若き艦長・倉本孝行。それを追いつめる駆逐艦パーシバルのスチュワート艦長。甚大な損傷を受けたイ‐77号に残された酸素はあと1時間。「俺たちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」。倉本と乗組員の知力の限りを尽くした作戦が開始された。『終戦のローレライ』『亡国のイージス』の福井晴敏が4年ぶりにおくるエンターテインメント映画を完全ノベライズ。

  • 一枚の楽譜からつながる倉本とスチュワート艦長。
    敵同士でありながら,それぞれの知力を尽くして戦い合う中で,お互いへの敬意を抱くようになる。

    印象的なのは志津子の存在。
    ほとんどが倉本の回想の中でしか描かれず,常に不在である。

    けどだからこそ,倉本の彼女に対する思いの強さが心に残る。

  • 日本史好きの私は第2次世界大戦を題材とする本もいくつか読みまシタが
    これはそのどれともチョビっと毛色が違う気がしマス。
    殊更に涙を誘おうとか、悲愴感をクローズアップしようとかの
    ありがち 且つ 違和感を感じさせることの少ないお話でシタ。
    アメリカ側の視点も描かれてたせいかシラ?

    この本は映画化に際して書かれたものらしいデス。
    骨格となった原作(雷撃深度一九・五 /池上 司)との違いは
    楽譜のエピソードらしいデス。
    ん~と ね。
    これがないと、少なくとも私においては説得力に欠ける気がするデス。
    ↑不遜かシラね?
    でも 音楽は人間にとって特別なものであってほしいので。

  • 映画のノベライズと割り引いても、浅過ぎる。

  • ■0985.
    <読破期間>
    H21/7/21~H21/7/28

    <本の内容>
    64年の時を越えてアメリカから届けられた一枚の楽譜「真夏のオリオン」。
    過酷な時代の秘められたドラマがいま甦る。第二次世界大戦末期。
    米軍の本土上陸を防ぐため出撃した潜水艦イ‐77号の若き艦長・倉本孝行。
    それを追いつめる駆逐艦パーシバルのスチュワート艦長。
    甚大な損傷を受けたイ‐77号に残された酸素はあと1時間。
    「俺たちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」。
    倉本と乗組員の知力の限りを尽くした作戦が開始された。

  • 福井晴敏監修

    あっという間に読み終わった。
    面白かったけど、ストーリーに少し無理があるかなと思った。あと潜水艦の閉塞感、息苦しさがあまり伝わったこなかったのが惜しかった。

  • 映画のような小説。
    一人称なのか三人称なのか、書いた本人もよくわかってないんじゃないでしょうか。
    言葉の使い方も含め、稚拙な部分が多くみられました。
    最後まで読めるものではなかったです。

  • 電車の中吊り広告で映画の告知を見て、
    すっごい見に行きたかったけど結局行けず、
    原作を買ってきてしまいました。

    深海という極限状況下な上、
    あまりにも過酷で絶望的な戦況に置かれて尚、
    どこまでも誇り高く、勇敢な搭乗員たち。
    ただひたすら自分の使命を全うしようとする姿が、
    眩しくもあり、それ故に痛々しいです。

    人は死ぬためじゃなく生きるために戦っている、
    人間は兵器じゃない。

    主人公のこの台詞。

    今ならごくごく当たり前、
    ともすれば、当然過ぎて聞き流してしまうかもしれない言葉。
    当時、これを口に出来た人がどれだけいるのだろうと思います。

    私を含めこれを読んだ人が、
    こういうこともあったんだね~と、
    ただの記録閲覧として終わってほしくないと、
    切に願います。

    ☆☆☆☆★ ホシ4.5つ

  • 映画を見て本も読んでみたくて、読みました。戦争を経験したことがない自分には理解できないかもしれないけれど読みたいと思いました。もう二度と戦争は起きてほしくないです。

  • 映画化される原作本。

    大好きな潜水艦モノで、エンターテイメントとしてはおもしろいかもしれんが、マニアさが足りない。
    映画は見ないかな…。

  • ローレライのシリーズデスね。
    終戦+秘話
    映画はまだ見ていませんが、本は映画に忠実にするより
    周辺の人々をもっと描いて欲しいですね。

  • 絵に描いたような映画ノベライズ的エンターテインメント作品に仕上がってて気持ちよく読めるんですが、主人公があまりにも超人的すぎて敵役が気の毒なので★四つ。映像で見た方が絶対楽しいと思われます。表紙の北川景子ですけど、こんなに可愛く映ってるのは初めて見ました。

  • 福井さん監修なので読んでみました。
    やはり奥行きがないかなあ。
    でもそれなりに面白く読めました。
    これはひょっとすると映画のほうが面白くなるかも・・・
    見てないけど。

  • 史実ではなく、ドラマ性に主体をおいた架空の戦記物。おもしろく、美しいのだが、あまりに登場人物が優秀すぎて人間らしい葛藤に欠ける。

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真夏のオリオン[文庫] (小学館文庫)の作品紹介

64年の時を越えてアメリカから届けられた一枚の楽譜「真夏のオリオン」。過酷な時代の秘められたドラマがいま甦る。第二次世界大戦末期。米軍の本土上陸を防ぐため出撃した潜水艦イ‐77号の若き艦長・倉本孝行。それを追いつめる駆逐艦パーシバルのスチュワート艦長。甚大な損傷を受けたイ‐77号に残された酸素はあと1時間。「俺たちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」。倉本と乗組員の知力の限りを尽くした作戦が開始された。『終戦のローレライ』『亡国のイージス』の福井晴敏が4年ぶりにおくるエンターテインメント映画を完全ノベライズ。

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