つばさよつばさ〔文庫〕 (小学館文庫 あ 18-1)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094084375

作品紹介・あらすじ

「旅」を綴った珠玉のエッセイ四十編。JAL機内誌『SKYWARD』の人気連載待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 旅にまつわるエッセイ。
    時間もお金もなくてなかなか海外には行けないけれど、世界にはこんなにもたくさんの素敵な場所があるんだと改めて実感しました。
    旅先で出会う人たちとのエピソードがどれも素晴らしく、なんだか本当にいろんなことを考えさせられました。たかがエッセイですが、その中には、今の日本本当にこれでいいの?と思わせられるような部分がたくさんあって、日本という恵まれた国で、ぬるく甘やかされて生きている自分についても思いを馳せてしまいます。

    浅田さんは本当に言葉が巧い。

  • 「この数年間の平均をとれば、海外が一年に六回から七回で延べ日数が六十日間、国内が約三十回で、やはり六十日間程度である。かくて私は一年の三分の一を、羈旅の空に過ごしていることになる」当代随一のベストセラー作家は厳しい締めきりの間隙を縫って砂漠の極上ホテルへ、緑したたる亜細亜の街へ、非日常の体験を追い求めて旅の空に……。エジプト人が連呼するヤマモトヤーマとは?(「ピラミッドの思いこみ」)、貸切同然だったスパに突然金髪女性が!(「混浴の思想」)ほか「旅」を綴った珠玉のエッセイ四十編。JAL機内誌『SKYWARD』の人気連載待望の文庫化。
    (2007年)
    — 目次 —
    旅先作家/成田まで/台北の街角で/東北の関羽/「磨刀雨」と「白毛風」/
    マイ・ファースト・フライト/「EVER VENDING STORY」/あぐら/
    水あたりと泥棒/混浴の思想/ピラミッドの思いこみ/一家団欒/
    魔の五百ユーロ札/作家の筆不精/初めに言葉ありき/ベガスの効用/
    アイ・キャント・スピーク・イングリッシュ/とっておきの料理/
    ステキなステーキ/胡同の燕/自己責任/冬のノルマンディー/舌を焼く話/
    西太后の食卓/マラケシュのテラスにて/キャビアは怖い/小説家の午後/
    ペンネーム/夜の竪琴/第二回修学旅行/森の精霊/現代着物考/黄門伝説/
    日本は広い/面割れ/他人の空似/日本人の微笑/ホーおじさんの笑顔/
    ありがとう/星を狩る少年
    あとがきにかえて



  • 今私が読んでいる本の一節を紹介します。

    「私はフランス語訳の『蒼穹の昴』"LE ROMAN DE LA CITÉ INTERDITE" を彼に手渡した。少し考えてから、筆ペンで「無邪君へ」とサインを入れた。 「漢字、読めません」 「君の名前だよ。ウドン屋の看板にしてもらえると嬉しいんだが」  思いに邪なし。神様はきっと、星を狩る少年に無邪という名前を与えたのだろう。 「オ・ルヴォワール・ムッシュ」  ほどいた握手で鬼瓦のような顔を被うと、ナジャは男泣きに泣いてくれた。」(『つばさよつばさ 浅田次郎エッセイ集 (小学館文庫)』(浅田次郎 著)より)

  • 軽妙洒脱。
    なるほど、機内誌で1編ずつ読むにはいいだろう。ただ、エッセイ集としてまとめて読むと、金満旅行のプチ自慢に思えてくる。
    少なくとも、旅行に関して新しい視点が開けた感はない。

  • JALの機内誌の連載

  • 久しぶりに浅田次郎のエッセイを読んだ。
    共感できない部分もあるけれど、やっぱり文章がすごいし、笑ってしまう部分もあるから、浅田次郎のエッセイは好き。
    浅田次郎の人間的魅力がたくさん出ていると思う。

  • つばさよつばさ

    190128読了。
    今年5冊目今月5冊目。
    #読了
    #浅田次郎
    #つばさよつばさ
    JALの機内誌に連載されていたエッセイ。これを楽しみにJALに乗る人がいるというのも頷ける。
    浅田さんは、食べたら出すのごとく、自然に言葉を紡いでる人なんだろうなぁ。教養に膝を打ち、既知の地名に想いを馳せ、笑い話に腹を抱える。
    軽く読めてお腹いっぱいです。

  • JALの機内誌「SKYWARD」の中に掲載されている旅エッセイ。

    これが読みたくて、飛行機はJALに乗るようにしていた。
    軽快な語り口でさらっと楽しみながら読める。

    一話ごとが短い話しなのでまとめて読むというより、
    ちょっと空いた時間に一話だけ読むというのが楽しい。

  • お恥ずかしながら、浅田次郎氏の本はこれが初めて。
    このエッセイは友人からのオススメだったのだが、内容はもちろんのこと、語彙の豊富さ、表現の幅の広さはとても勉強になった。
    次は新撰組の「壬生義士伝」を読んでみたい。

  • JALの飛行機に乗る最大の楽しみ、「SKYWARD」で連載しているエッセイの単行本。
    まとめて読めてうれしい!でもあんまり店頭に売ってなくて淋しいよ(´・ω・`)
    浅田次郎の文章が生理的にダメ!って人はともかく、気軽に時間つぶしに読める本を探している人にはお勧め

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

浅田次郎の作品

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