RAILWAYS: 49歳で電車の運転士になった男の物語 (小学館文庫 こ 16-1)
- 小学館 (2010年4月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094084924
感想・レビュー・書評
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映画を文章にしただけだが、この作品にはいろんな観点があります。
運転士を目指した筒井のその後のちょっとした人間ドラマが見えます。
この本を見る時に中井貴一イコールで考えるんでなく、やはり自分がなりきっているってことを考え見ると結構面白いです。
こんな転職もありかな…なんて(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
P259
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最近、電車の中吊りでやたら見かける映画のノベライズ版。タイトル通りの内容です。
ちなみにフィクション。こんな夢物語、あるわけ無いやん!とツッコミたい所ですが、千葉県のいすみ鉄道には50代の運転士が誕生するそうで。いやはや。
うーん、どうにも青臭いストーリー展開で、ちょっとどうなんだコレは、というのが率直な感想。前半の主人公が葛藤している部分は結構良かったんですけどね。読んでいてツライ部分もわりとありましたし。だけど、そこから一足飛びに(養成過程での苦労とか、人間ドラマとか、そういう話がもっとあるものだと思っていた)運転士になって、懸案がきれいさっぱり解決していくという展開に、やっぱり安易だなあという印象が拭えません。
色々なキャラクターの味を出そうとしたのか、地の文の視点がころころ変わるのにもどうにも馴染めませんでした。突飛な比較ながら、今野緒雪「マリア様がみてる」なんかはこの切り替えが絶妙で、シリーズの大きな魅力にもなっていたのですが、本作ではみんなの心情をぜーんぶ写実的に盛り込みたかった、という意図しか感じられず、どうにも詰め込みすぎで落ち着きません。
全体としては美しく良く練り上げた作品だとは思います。コレに出雲の田園風景の中をコトコト走る電車の画が加われば、映画としてはバッチリでしょう。だけど、文章単体で読むにはちょっと厳しかったかなあ。
個人的には、無理に自分の境遇と重ね合わせようとして、失敗しちゃった感じがしていやはやなんとも… -
家でも実家でもパソコン開いてる姿。自分と重なって悲しかった。一念発起して憧れの電車の運転士になる姿は、羨ましかった。
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中井喜一さん主演で島根が舞台となった映画のノベライズ本ですが、
映画を観ていない私でもとても感動を覚えた一冊でした。
筒井肇は大手家電メーカーの経営企画室長。
リストラのために工場閉鎖を淡々と進めるなど、
仕事一筋の筒井は取締役への昇進が内定するなど順調に会社人生を送っていた。
その反面、妻や娘との会話は少なくなりすれ違いが多かったが、
筒井はそれを不満に思いながらも仕事に邁進していた。
そんな時、島根に住む母親が電車の中で倒れて入院したという知らせが入る。
帰郷した筒井は母親の面倒を見るために東京の病院に転院させようとするが、
重い病を持った母親は自分が生まれ育った島根の地を出ることを嫌がる。
今まで家庭をないがしろにしていた筒井の中に自分の人生を振り返る時が訪れ、
自分の子供の頃の夢だった一畑電車の運転士になることを決意する。
そんな筒井に妻も娘も徐々に心を開いてくるが、、、
会社での将来を嘱望されている主人公の働きぶりや、
家族とのつながりや母親の介護をめぐる葛藤など、
実に現実味のある設定でグイグイと惹き込まれてしまいます。
誰しも子どもの頃に持っていた夢を叶えるというのは難しいですし、
夢は夢として違う人生を送っている人が多いのではないかと思いますが、
子どもの頃の夢を50才目前にして叶えていく主人公の姿に共感を覚えました。
私も子どもの頃に祖母が住んでいる町に路面電車が走っていましたので、
祖母に連れられて路面電車に乗るたびに運転台の真後ろに陣取って、
運転手さんの操作する様子をワクワクしながら見ていたことを思い出します。
映画自体は中井喜一さん主演で2010年に公開されましたが、
今まで観たいと思いながらなかなか観る機会がありませんでしたので、
これをきっかけとして映画もぜひ観てみたいと思っています。 -
映画が先の場合、映像がインプットされてしまう。雰囲気を味わう内容。
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ずっと実話と思ってたんですが、フィクションなんですね。
この本を読んで本当に会社を辞めて、運転手になったひとがでたとかでないとか。 -
自分は何のために仕事をしているのか・・・、をふと立ち止まって考えた主人公。10年後・20年後に読み直したとしたらきっと今と違うことを感じるだろう。そのときに悔いのないようにしておきたいなぁ。
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島根、出雲市などを舞台とした作品です。
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子供の頃のほのかな夢、そしてそれなりに幸せだった記憶。
ふと思い出し、そのまま思い出の一つとして心に封印するか、それとも…。
仕事とは単に収入を得るだけの手段ではない。
そんなよく聞くフレーズを例をあげて示してくれる、
ひとつの話であると思いました。