ビターシュガー(虹色天気雨2) (小学館文庫)

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著者 : 大島真寿美
  • 小学館 (2011年10月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085730

ビターシュガー(虹色天気雨2) (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読み終えてまず思ったのは、
    「あ~、わたしもこういうの、面白いって思うようになったんだなぁ」
    ということ。
    誤解を恐れずに言うと、これを読んで何かしら共感したり、面白いと思えたりするのは、どこかしら「年、とったなあ」と自分で感じ始めている人なんじゃないだろうか。
    事実わたしはちょうどそんな時期にあるわけで。
    きっとこの本を5年前に読んだなら、けっして「面白い」とは思わなかっただろうし、まず手に取ることさえしなかっただろう。
    20代から30代へ、30代から40代へ…そんな、ちょっとした人生の区切りにある人には、どこか共感できて、ちょっとだけ勇気と元気をもらえる、ほんな「ほっこり」した一冊だと思う。

    小説というよりは、長編エッセイのような本作。
    主人公は40代だか50代だか、恐らく漫画家らしい女性。(すみません、前作読んでないもので。)
    未婚、子供はなし、恋愛にも興味なし。
    そんな自分の現状に特に不満を持つわけでもなく、個性的な友人とその子供達に囲まれて、日々を淡々と、しかしピリッと刺激はありつつ楽しみながら生きている。
    そう、まさにビターシュガーな日々である。
    わたしはバツイチ。
    おまけに、大恋愛の末のこの結末だから、正直もう一生「恋愛」はできないと思ってる。
    実はそんな自分自身にちょっと焦りと感じていたりして。
    新しい出逢いを求めて新しい環境に飛び込んでみたり。
    旅に出てみたり。
    まあ、ここ一年半、足掻いてきたけれど…。

    なぁんか、別にいいんじゃない?

    読み終えたとき、カラッとそう思った。
    不思議なくらい、自然にカラッと。
    いいんじゃない、一生分の恋をしたんなら。もう無理して恋愛に拘らなくても。「友愛」の果てが一緒にいる相手だった、でもアリじゃない。
    良い友人、大好きな妹ちゃん、おちゃらけて明るい両親、絶対出会うことはなかっただろう人々…そんな人達と、楽しく元気に生きていければ。
    その中でちょっとシュガーだったりビターだったり、いろいろ感じながら生きていけば。
    気楽に生きよう。
    レッセフェール、ケセラセラ。
    奇しくもずっと自分のモットーであったその生き方に、巡り巡って辿り着いた感じ。

    本当に、本との出会いは奇なるもの。
    「傑作だ」とか「これ絶対読んでほしい」という作品ではない。
    でも、わたしのように、「一般的な人生ってなんだろう」と、それとの乖離に密かに焦っているような人には、ちょっと読んで欲しい一冊。
    ビターシュガー。
    人生ってそんなもの。
    気負わず、わたしも、日々のシュガーとビターを淹れたての珈琲を味わうが如く噛み締めつつ生きていこう。
    ふと、そう思った本なのでした。

  • 『虹色天気雨』の3年後。
    いまだに奈津は夫と別居中。
    全然事態が進展しない中、大人びて健気で空気読み~で美少女だった美月は、いっぱしの大人のつもりで、分かってない事まで分かったつもりで大人の生き方に口をはさみ、批判し、不潔扱いするという、まさに中二病真っ盛りの女子に変貌を遂げた。

    そして、主人公の市子は、厄介事を次々と押しつけられ、善意でした事(というか断れなかっただけ?)をみんなから非難され、家には押し掛けられ…という気の毒な状態。
    前作はそんなに気の毒にも感じなかったのだけれど…
    まりとか美月が何だか強烈で。

    前作は運動会、今作は、小糸ちゃんの結婚式やリンゴ狩り?
    登場人物が総出で楽しむ。
    切れたと思ったら、まだ繋がっていて、ちょっとついたと思ったら、ずっと切れなくて、納豆のような人間関係である。
    離婚したり、元夫と撚りを戻したりと、波乱といえば、皆、波乱に満ちた人生を歩んでいるのだが、まるでお経を聞いているような語り口で書かれている。
    以前、ドラマになったそうなのだが、この淡々とした感じを出す事が出来たのだろうか?

    厄介事が次々と舞い込む…と書くとマイナス印象だが、実は主人公のマンションは、みんなの帰る場所のような、つまり安らぎの空間なのである。

    そして、大所帯な行事の写真を“興奮した犬みたいに”写真に撮りまくる土方さんが、目に浮かんでくるようで、なんだか可愛かった。

    前作では、失踪してまで憲吾さんが何したいんだか全然分からなかったのだが、今回、長野が描かれるに至って、何だかちょっと分かったような気がした。

    “女性の友情”は、前作の方が感じたかなあ…
    私は、今作のまりはちょっと遠慮したいです。

  • トレンディドラマのようでした。

  • 「虹色天気雨」の数年後。
    ひょんな事からまりの元彼・旭が市子のマンションに居候になり…

  • 前作同様、読みやすく、力をもらえるような一作だった。
    アラフォーになった女友達3人。離婚という大きな決断をくだしたり、新たな恋愛に踏み出したり、それぞれに人生の新しい局面にあって、ゆるやかに支えあっている姿が羨ましい。良い関係。

  • とても読みやすくてよかったと思う。読み終わってもなんか、ポカポカしてる感じ。こんな友だち関係が築けたら幸せやろうなと思った。

  • 前作から私が慣れたのか、大島満寿美に円熟味が生まれたのか^^;
    面白かった。
    前作から同様に軸は女子の友情と思ったが、前作ではぼやけていた(と私が勝手に感じていた)主人公の人柄で話は展開されていた。自然に登場人物の性格を出していくところは大島の真骨頂。登場人物は何処かにいそうで、でも、それぞれキャラ立ちしている。
    事件なんてほどのことはなち何気ない日常にふっとある非日常。トータルであーなんか、そういうのいいよねーと思わせる。
    自分の今までと今に同じものを見て、悪くないのかなと思う。そういう楽しみ方をする小説なのだろう。

  • 恋愛、家族や老後を考える四十路女性三人の友情を中心とした物語。三者三様の人生がお互いに絡み合いながら進み、その会話の掛け合いが面白い。NHKのドラマを見て読もうと思った。小説よりドラマのほうがスピード感があって面白いと感じた。それは女優3人(りょう、和久井映見、鈴木砂羽)の演技力の賜物か。
    恋愛できる最期ではという思い、自分の価値観を大切にしたい気持ち、老後一人を恐れる気持ち。お互いのさわやかな関係が浮かんできて、とても気持ちよい。この妙齢の女性を対象とした小説はドロドロ、嫉妬といったものがイメージされるが、それらがなく、読み終えて気持ちよかった。

  • 虹色天気雨の続編。

    仲良しアラフォー女性3人組が、それぞれどんな最愛の伴侶を
    見つけるのかが見もの。

    周りを固めるキャラクターも個性的。
    読了後にちょうど再放送していたTVドラマを見て、これでもか
    と男心をくすぐるライバル役を演じた井上和香がハマってた。

    本もドラマも面白かった。

  • 『虹色天気雨』から3年後の話。奈津の娘である美月を例に挙げれば、彼女が小学5年生から中学2年生になったということだ。3年も経てば何かしら変化が起こってるはずで、高校からの同級生まりがそれまで付き合っていた旭(あきら)と別れた、とか、三宅ちゃんの事務所で働いている小糸ちゃんが結婚する、とか、お騒がせ娘の辻房恵が別の男性の子どもを身ごもったまま元夫と再婚する、とかまあいろいろあるのだ。ただ、一番大きな変化はまりの元彼である旭が市子の部屋に居候していることだろうか。「同棲」と言うと男女間に恋愛感情が発生していることが暗に含まれてると思うのだが、この場合はあくまで居候である。

    事の発端は三宅ちゃんだ。アパート暮らしをしていた旭だったが、ストーカー女子につきまとわれ、身の危険を案じた三宅ちゃんがとりあえず自分のマンションに荷物を運びこませたのだという。しかし、ある日、酒に酔っていた三宅ちゃんが旭を襲ってしまったのだとか(三宅ちゃんはゲイなんです)。それこそ身の危険を感じた旭は三宅ちゃんのマンションを出て行こうとする。このままだと旭の行方がわからなくなるし、罪悪感もあるしで、おもわず市子のところを推してしまったというわけ。結局人のいい市子はそのお願いを受け入れることになるのだが、相手はまりの元彼である。ただならぬ事態である。まあ、世間では友達の元彼と付き合うことになったなんてよくある話だと思うけど(確信はない)、まりが旭のことをすごく好きだったことはもちろん知ってるし、なによりも旭が自分の部屋にいるってことが奈津やまりにバレたらどうしよう。三宅ちゃんは「これはあたしたちだけの秘密よ」なんて言うけど、最初にこの事実を発見してしまうのが、やはりというか、そうゆう役が似あうというか、美月なのだ。彼女たちの友情は崩れていってしまうのか......。

  • 2012/5/25(金) ものすごく読みづらい。3ページ読んで挫折。しかし皆さんの評価が高くてビックリ!
    私には合わない?文章が、文字が、頭の中に全く入ってこない!

  • 虹色天気雨の続編

    40代の女性3人の友情ストーリー

    前作から3年が経ち、少しずつ変わっていく

    主人公の市子のようなみんなの安定剤にちょっと憧れる

    結婚もせず、恋人もいない、けどもいつも誰かがふらっとそこにやってきて、癒されて帰っていく

    そんな市子のような友達が欲しい

  • 前作に続いて面白い。
    3人に共感できる年齢なので、ときどき内容が刺さる
    この物語の中に、仲間に入れてほしい

  • 現在NHKでドラマが放映されている。
    ここ最近、NHKのドラマが本当に面白い。
    他局が3か月クールなのを全く無視しているのもいいし、出ている俳優が売れっ子過ぎない実力派だからなのか!?

    39歳女性、学生のころからの仲良し3人組だが、それなりに経験を積み、いろいろある。
    恋愛で甘い思いはしたいけど、苦い思いはしたくない、って思っていて知恵もついたはずなのに…結局傷ついてしまう。
    それども折り合いをつけて生きていく、みたいな話。

  • アラフォー女子の物語。
    すっごく楽しそうで、私も是非こんな仲間に入りたいと思わせる心地よさ。この女子3人は自立しているからこそ、こんな楽しい雰囲気なんだろうな。
    自立アラフォー女子の、最高にいい部分だけを切り取った物語。

  • 前編の虹色天気雨も読みたいな。

  • 前作に引き続き、ついつい読みたくなってしまう。ドラマの登場人物が印象に残っていて、キャスティングはほんと絶妙だな、と改めて思った。幸せっていったい何なのか、思いめぐらすことができる本だった。

  • 2011.12.08読了。

    虹色天気雨の続編。

    虹色天気雨よりさらに、こんな関係素敵だなー度が増したかも。
    みんなそれぞれ結婚したり全く違う職種だったりするのに、何かあれば会いに来て変わらず話せる。
    昔よりサバサバした大人な付き合いになってるにしろ、何かあったときに話せる相手がいるって大事。

    市子のキャラって不思議だけど、そういうキャラだから人が集まってくるんだろうなー。

  • 「ほっこりする」というと、なんか鄙びた印象を持ちそうだけれども、でも本当にそんなカンジがする。読み終わった時に。

    昔、好きで見ていた海外ドラマのフレンズを、雰囲気が似ているとかはないんだけど、思い出してみたりする。

    描かれることは、離婚の話だったり決して幸せだけを描いているわけじゃないのに、それでもなんというか素敵な時間を過ごしているなという、やや羨望にも似た気持ちにさせれる。

    読み終われると、もうちっと見ていたかったなぁという気にもなる。
    好きな物語。

  • 相変わらずザ・マイペースな市子、いきなり行方知れずになって、信州にすみだした旦那と膠着状態のまま、新たなキャリアに踏み出した子持ちの奈津、最愛の男、旭と別れたキャリアウーマンのまり。虹色天気雨から、3年後、四十路に踏み出した3人の友情と恋愛物語。

    四十路になって新しい道に踏み出す奈津とまり。変わらず皆のシェルターみたいな市子。変わる部分と変わらない部分。幸せと不幸せ。人生なんてどっちかじゃなくて、相反するどっちもまざった、苦い砂糖みたいなもの。すごく普通で不変で、わかってるのに忘れがちなことを、無理なく自然に楽しんで、味わっている姿を見ていると、なんだか気楽で、肩の力が抜けていいなー。

  • あー楽しそう!
    わいのわいの、仲間にはいりたい。

  • お話がサラサラと流れていくので、さくさくと読めました。軽い状況ばかりではないのですが、読後感は心地よいです。アラフォー女性の友情小説ですが、関係が羨ましくて、私も仲間に入れて欲しくなりました。

  • ピンと来ないと書いたものの、もう買っちゃたし、読んでる内に良さが分るかもと思って、続編へ突入。
    前作から3年経っていて、奈津の別居は続いていて、マリは旭と別れていて、市子は相変わらずで…、っていうシチュエーション。
    サクサクと読めるところは相変わらず。で、物語のテイストにも慣れたのか、まりが内藤さんのことをひとり惚気る場面とか美月のことで奈津がごちる場面とか小糸ちゃんの結婚パーティーで3人で昔話をするところなどなどなど、成程、確かに感じが出てて巧いよねぇ~って気もしてきた。
    最後の解説に『ああ、仲間に入りたい。この人たちと、一緒にお喋りして騒ぎたい』ってあるけど、こういう風に思えるかどうかが、多分、この本への評価の分かれ目。
    私には、何だかホントに女性軍の井戸端会議に巻き込まれて居心地が悪くて、もじょもじょするって感じ。

  • 虹色天気雨につづき、早速読みました。
    前作から3年後の物語。みんな少し変わっていたり、でも相変わらずなところももちろんあって、面白かったです。

    作中で市子が旭に話す土方さんの写真への評価は、そのまま私がこの本(と、虹色天気雨)に感じた印象にすごく近いなと思いました。現実感はあるのにどこか夢の中のような雰囲気。幸せばかりではないけど、なんとなく幸福感が漂っている感じ。

    なかなか今作の登場人物達のように、40歳を過ぎてもここまで自由にできることって少ないのかもしれないけど、それでもこういう友情とか恋愛、生き方っていいなぁと思いました。彼らはみんな「歳を取る」というより「歳を重ねる」っていう表現の方がしっくりくる感じ。私もそんな風に歳を重ねて、人生に深みをだしていきたいな。

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ビターシュガー(虹色天気雨2) (小学館文庫)の作品紹介

前作『虹色天気雨』から数年後。市子、奈津、まりの三人は、中学、高校からの二十年来の付き合いを続けている。モデルをやめて専業主婦になった奈津は、失踪騒ぎを起こした夫・憲吾と別居、娘の美月と二人で暮らしている。キャリアウーマンのまりは年下のカメラマン・旭との恋愛に疲れ、別離を選んでいた。市子はあいかわらず執筆業を続けていたが、ひょんなことから、まりの恋人だった旭が彼女の家に転がり込んできたことから、市子、奈津、まりの三人の関係に微妙なほころびが生じることになる…。連続ドラマ化もされたアラフォー女性の恋愛&友情小説。

ビターシュガー(虹色天気雨2) (小学館文庫)の単行本

ビターシュガー(虹色天気雨2) (小学館文庫)のKindle版

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