神様のカルテ (小学館文庫)

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著者 : 夏川草介
  • 小学館 (2011年6月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086188

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神様のカルテ (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 心温まる本でした。
    読後感もよかった。
    地方医療の厳しさが書かれているが、そんなに重たい感じはなかった。
    出てくる人たちが、いい人たちばかりだし、何よりもイチさんの一人一人の患者さんを大事にする姿勢が素晴らしい。
    先進医療の技術を磨く医師もいる。そういった医師がいるから、医療技術の発展が進んでいる。
    でも、私は一人の患者さんとじっくりと向き合ってくれる医師が好きだ。
    イチさんみたいな医師と一緒に働けたら幸せだな~(ちょっと風変わりだけど・・・)
    次作も早く読みたいし、映画も見てみたい。ただ、イチさんのイメージが櫻井くんじゃないような(^^;)

  • あ〜〜。

    気をゆるしてたな〜。


    職人気質で気難しいけどゆるくてほのぼの。
    シビアで多忙な現場を飄々と切り抜ける。
    そんなお医者さんの毎日。

    お医者さんの話だと
    『ブラックジャックによろしく』くらいしか読んだことないから
    それにくらべると、ヒリヒリ感なく
    ユーモラスでゆるい雰囲気だなぁ、なんて
    油断してたんですよ。

    だもんで満員電車で読んでたんです。

    そしたら、
    止められなかったな。。。

    涙。。。


    あ〜〜。

    気、ゆるしてたな〜。

  • 追記:
    「神様のカルテ2」を読み終えた今、大狸先生と古狐先生の掛け合いをもう一度読み返したい。
    白い巨塔たる大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが、大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医師でありたい・・・。一止の思いが美しく描かれすぎていて、大学病院の勤務医がドライであるように見えてしまう構図が少し残念。大学病院だって大変なんだよ・・・。安月給で人間関係もややこしいし。

    ________________________


    よかった。主人公の愛妻のハルがたまらなく可愛い。
    映画では宮崎あおいちゃん。ごっつイメージ通り。

    大学病院と地方の総合病院ってこんなに違いがあるのかね?
    大学病院しか知らないからそこのところのリアリティが良く分からないけど、筆者は実際お医者さんだから変に膨らましたりはしてないか。。

    学士さんの一件がすごい良かったなぁ。
    あとおばあちゃん患者さんのところ。

  • 神様のカルテ

    彼らは再び世の中という大海原に向けて船を出す。難破を恐れて孤島に閉じこもる人々ではない。生きにくい世の中に自分の居場所を見つけるために何度でも旅立つ人々だ。そういう不器用な人々を奇人と噂するのは、生きることの難しさを実感したことのない凡愚の妄言である。

    「心臓はかくも見事に役目を果たしている。だが、心臓の持ち主が死を望んでいるのであれば、この拍動もただ血液を送り出すだけの機械運動に過ぎない。」「人は機械ではないのだ」

    「学問を行うのに必要なものは、気概であって学歴ではない。熱意であって体裁ではない。大学などに行かずとも、あなたの八畳間はまぎれもなく哲学の間であった。あの部屋には思索と英知が溢れ、ひらめきと発見があった。こんなことは今さら言葉にするまでもないことだ。八年をすごしたその探究の道になにを恥じ入ることがある」

    「持っていけ、それだけの気概にこの俵一つがあれば、冬も越せよう。一度捨てた命なら、飢えも寒さも恐るるに足るまい。見事家族を守ってみせよ」

    「門出には桜が似合うだろう?」

    「こいつは敗北ではない、門出だぞ、学士殿!」

    「この一歩は前への一歩だ。前進なんだ。そのための花道だ。絶対忘れるな!」

    「一に止まると書いて、正しいという意味だなんて、この年になるまで知りませんでした。でもなんだかわかるような気がします。人は生きていると、前へ前へという気持ちばかり急いて、どんどん大切なものを置き去りにしていくものでしょう。本当に正しいことというのは、一番初めの場所にあるのかもしれませんね」

    「でも、最後の最後にこんな幸せな時間が待っていたなんて、本当に人生というものはわからないものです」

    迷うた時にこそ立ち止まり、あしもとに槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから大切なものどもが顔を出す。
    そんなわかりきったことを人が忘れてしまったのは、いつのころからであろうか。
    足もとの宝に気づきもせず遠く遠くを眺めやり、前へ前へとすすむことだけが正しいことだと吹聴されるような世の中に、いつのまになったのであろう。

  • とても心温まる物語でした。
    近くにあるものが本当に大切だったと気づくのは、
    遠くに離れてしまったとき。
    大切な人を亡くしたとき、もっとああしていればよかった、と思うんですね。
    リアルな医療の世界と、
    奇人ばかりで変わった言葉使いの御嶽荘の住人の
    コントラストが良かったです。
    特に学士殿の見送りシーンには号泣しました。
    200ページ弱と短く読みやすかったのですが、
    このストーリーをもっと楽しみたかったというのが
    正直な感想です。
    あと50ページぐらいあれば良かったと思いました。

  • 細君のかわいらしさにぽっとなります。

  • なんたる失態だ……私は慨嘆した。釈明の余地のない失態なのである。 
    いや、私に問題があるのではない。環境の罪である。
    だいたい私のような勤勉・実直を絵に描いたような青年内科医が、
    冒頭から釈明の余地のない失態に追い込まれるくらいであるから、その環境の劣悪さも想像がつくであろう。 
    いずれにしても重篤な事態である。
    もはや危篤といってよい。

    夏目漱石を敬愛する内科医が結婚記念日を忘れてしまった言い訳から始まるお話。
    24時間365日対応の看板を掲げている信州の地方病院で働く一止(いちと)。

    常に医師不足、40時間連続勤務だって珍しくない。
    こんな環境でも死を前にした患者の為に働く医師でありたい…と思う中、
    最先端医療を学べる大学医局から大学に戻らないかと声がかかる。

    目の前にたよりにしてくれている患者を置いていくのか、しかし最先端の医療を学べばより多くの人を助けられるんじゃないかと…悩む一止…

    って書くと重い話風だけど全然そんなことなくてすごく読みやすい。

    所々笑いありで特に次郎とのやり取りが爆笑。かと思えば安曇さんの最期、終末医療に対する葛藤がボロボロ泣かせにかかってくる。

    『現代の驚異的な技術を用いて全ての医療を行えば止まりかけた心臓も一時的には動くであろう、しかしそれでどうするのか?心臓マッサージで肋骨は全て折れ人数々のチューブにつないで回復の見込みのない人に大量の薬剤を投与する。』

    なんとも言えない所だった。

    一止の最後の選択は一止らしくて良かったと思うけど、最先端医療を学ぶ所、人も必要だと思う。其々の役割があって世の中回ってる気がする。

    なんてね。

    これ今日家で読んだんだけど、昨晩謎の嘔吐で胃がイかれてたけど本読むのに珈琲飲みたくて珈琲メーカーに4杯分の珈琲を用意して。一杯はブラックで飲んであとは牛乳入れようと思ってたのに4杯分全部ブラックで飲んでしまうという失態。胃が。オワタ。

  • 長すぎず(3編収録)、登場人物に親近感をもって
    読むことができました。
    続編も読みます。
    星は4,5というところ。5にするか悩みました。

  • 信州にある年中無休の基幹病院で医師として働く主人公
    医師の数が足りなく多忙を極める毎日
    末期の患者と向き合いながら自分の医師としての道を思い悩む

    ほのぼのとした話
    森見登美彦と作風が似ていると思った
    読み易かった

    川を堰きとめ山を切り崩して猛進するだけが人生ではない。そこかしこに埋もれたる大切なものどもを、丁寧に丁寧に掘り起こしてゆくその積み重ねもまた人生なのだ。

  • 長野県の総合病院で末期患者を看取る医師栗原一止。大学病院で先進医療を学ぶより、患者の予後を大切に思う医師である。毎晩病院に泊まり込むほど忙しいが、酒を愛し、妻を大切にし、夏目漱石「草枕」を愛読する青年医師である。気の利いたことが言えないが好かれる。読んでいて和む。前に進むことばかりじゃないこと、今の現状でも大切なことがたくさんあることを考えさせられた。続きが読みたい。

  • 少しずれた変人ドクター、一止と奥さんの細君との日常を描いた小説です。

  • 夏川さんのデビュー作にしてベストセラー。映画を先に見ていたので、原作はしばらくたってからになってしまったが、文たちが古典的なのに、新しく読みやすい。

  • 聞いたことあるような、読んだことあるような、ありふれたストーリー。展開も何となくわかるし、殺伐とした雰囲気が多いわけでもない。
    なのに、涙が出てしまった。電車で堪えるの大変だった。
    これを読んだら、優しい人になれる気がする。

  • 心あたたまるお話。
    安曇のおばあちゃんの話、泣けました。男爵さんの桜にも。
    すごく感動!というのではないけれど、読んで良かったです。

  • 前半は一止先生の素朴なツッコミに笑いました!ユーモアありますね。
    同じ医療者としてとっても頷ける場面が多く、一止先生のような先生がいれば看護師としても頼れて尊敬できて、ぃぃ医療が提供できるだろうなぁと思いながら読み進めていました。

    とてもREALなのは、作者が医師だからなのですね!たいがい医療物は、医療者が読むとREALに欠けるですよね、妙に感動させたがったり。そういうとこがあまりなくて読みやすかったです。

  • 後半、安曇さんのところで不覚にも涙しそうになった^^;
    可愛くて明るいハルさんと一止の間に流れる雰囲気がとてもイイなと思う。
    映画化された後なので読みながらどうしても
    桜井翔くんと宮崎あおいさんを思い浮かべて読んでしまいます。

  • 映画化したのを知り、本屋で手に取った本。実際に松本で勤務医をしていた著者が、その松本平での激務を送る勤務医を主人公にして綴った、ちょっぴり変な医者の日常。夏目漱石好きで、文体も漱石風という設定から描かれるこれまたちょっぴり変った登場人物たち。彼らが彩る日常は、医者に取っては過ぎ去っていく風景に過ぎないのだけれど、その過ぎ去っていく中でも葛藤がある。末期の患者からの死後の手紙は、イソイソと読んでいたにもかかわらず、涙がほろりと落ちた。最近、自分の仕事でも医療の現場に関わることになったため、「日常のなかでのいのちとの向き合い方」を意識するきっかけになった。仕事が忙しい人ほど、読んでほしい一冊。

  • 流行りに乗るようなタイミングになってしまったのが悔しい。

    そんな格好付けたがりな僕は、はじめは読まず嫌いな部分があったものの、本好きの方々が揃って「良作」と書いていたので、試しに読んでみることに。

    はい、とても良作です。

    地方の病院を舞台にしたありきたりな作品かなと思いきや、それを登場人物の個性がうまくカバーしていて、途中で飽きることがなかった。

    とても読み易く、そのくせ軽すぎず。「命」って題材を扱っているのに、適度な重量感で。読後感も素敵です。

    安心して読めるし、安心して勧められる作品でした。

  • これは好き嫌いが分かれそうだな…っていうのが第一印象。
    どうにもこうにも、主人公・一止の口調が苦手で、なかなか読み進まなかった。
    そこを我慢して読み進めると、一気に読めた。

    主人公の一人称で進むんだけど、また彼がやたらと古臭い…というより、完全に文豪の、文語調で話す(笑)
    「…であるから…なのである」みたいな。そういうキャラ設定だから仕方ないんだけど、変人っていう設定なら口調じゃなくて他で表現できなかったのだろうか。
    最後の最後まで気になって、時折感傷をも挫かれた。

    しかも時代は現代。電子カルテや携帯が出てくると、もうなにがなんだか。
    看護師たちは普通なのに、一止の妻・ハルや友人たちも、ちょっと時代にそぐわない、何処か浮世離れしたかんじ。ちぐはぐ。

    簡単にいえば終末医療もの、です。
    時代設定をもう少し昔にしたら登場人物は浮かなかったけど、大学病院での高度医療、地域での終末医療は描けなかっただろうなー。
    また、それもちゃんと描いてる、というわけではなくて、主人公が大学病院を見学に行くシーンが短過ぎて「えっ」てなった。
    登場人物の魅力と、医療現場と…詰め込み過ぎてるわりにページが少ないから、どれも半端に終わってる。

    驚くほど嫌な人が出てこないので、読んでて嫌な気持ちにはならなかったけど、昔の少女漫画みたいだったかも。
    ハルの身の上、学士や男爵のエピソードがあらすじみたいで残念だったな。
    そもそも主人公のこともほとんど語られてないような(笑)
    でも短い文章のなかでメリハリをつけるのが上手な作家さんなので、残るものは残る。最後はちょっと泣けるけど、ある意味定番の泣きポイントとも言える。
    読後の後味は悪くないので(むしろいい)買ってソンした!みたいなことはないけど、二回読むことはないなー。
    続きがあるようなので、それは読みたいかも。
    んーでもギリギリ小説以下、ラノベ以上…ほんとに漫画の原作みたいだった。ハルかわいいよ、ハルwwwっていう(笑)

  • 死や病と言う重苦しい内容になりがちなのに、
    読み終わったあと、ほんわかした気持ちになる一冊。
    主人公を取り巻く人たちのキャラクターが素敵な人ばかり。

  • 正しい事なんていうのは、考えれば考えるほど分からない。

    だけど、自分の心がきちんと作用していられる場所やあるべき素直な形を大切にして忘れずに頑張る事が、自分の底の底にあって足元をみれば生まれた時からあって、でも埋もれていた「わたし」の形を掘り起こして形を表して、人生を歩んでいくという事なのかもしれないな。

    私がまっすぐに思えること、大切にしたいこと、きれい事でも大好きなことは、きっと私の一部となっていて、それをひたすら信じて忘れず歩いていければ、きっとそれは正しくて、小さくて大きい素敵な事に繋がっていく。

    と思えた作品でした。

    人を想えるということは、やっぱりやっぱり本当に素敵な事だなぁ。

  • 主人公は、信州松本にある本庄病院に勤務する内科医・栗原一止(くりはらいちと)。地域医療の過酷な労働。命枯れる時の切なさ。お涙頂戴的ではなく描かれているのが良い。ラストは、大学病院への誘いに迷いながら、本庄病院に残る決意をする。
    妻(イチさん)、御嶽荘の住民、病院での看護婦や医師とのやりとりが面白い。夏目漱石を敬愛している一止の話し方が新鮮でもあり楽しめる。
    医療という現場を描いた作品だか、そこかしこにほっこりとしたぬくもりを感じる作品。

  • 私の住んでいる田舎では、どこの僻地でもそうでしょうが、お医者さんを確保するのが非常に難しい状況です。市民病院は市内にあるので仮に先生が不在でも市内の他の病院がありますが、山間地域の診療所は医師確保ができず一時不在の時期もあったそうです。こうした先生方は独自に募集をかけても集まらず自治医大からの派遣が頼み綱だそうです。私の住んでいるところは本庄病院ほどではないと思いますが医師不足が深刻です。お医者さんなんて 簡単にたくさん生まれるものではないし、超高齢社会だし、この悪循環は人のがんばりだけでどうにかなるレベルではないし。今、いるお医者さんもつぶれてしまったらどうなっていくのでしょうか。「高度医療とやらを学んでいる間にも、そんなものを必要としない患者たちがひとりぼっちで死んでいるのは事実だ」高度医療もすごく大切で否定するわけではないですが、お医者さんの側からみれば非常に難しい選択でしょうね。自分の一生にも関わることでしょうから。

  • 学士さんを送り出すシーンが一番好き。
    一止さんの言葉は分かりにくいけど、相手の心にしっかり届いていて、その不器用な優しさが好きです。

  • 「どう治療していくか」ではなく「どう最期の時をすごさせてあげるか」に焦点が置かれている医療のお話し。
    医療がどんどん進歩していく中、生かし続けてあげることが本人にとって本当に幸せなのか、色々考えてしまう。

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神様のカルテ (小学館文庫)の作品紹介

栗原一止は信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く、悲しむことが苦手な二十九歳の内科医である。職場は常に医師不足、四十時間連続勤務だって珍しくない。ぐるぐるぐるぐる回る毎日に、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい…。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。二〇一〇年本屋大賞第二位、日本中を温かい涙に包み込んだベストセラー、待望の文庫化。

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