小太郎の左腕 (小学館文庫 わ 10-3)

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著者 : 和田竜
  • 小学館 (2011年9月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086423

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小太郎の左腕 (小学館文庫 わ 10-3)の感想・レビュー・書評

  • 和田さんの作品はどれも好みだが、その中でも一番のお気に入り。
    「のぼうの城」が面白さに痛快さを、「忍びの国」が面白さに人間臭さを、「村上海賊の娘」が面白さに愉快さを足した作品なら、この「小太郎の左腕」は面白さに刹那さを足した作品と言えるだろう。
    登場人物たちがもつ男の誇りとそれによって生まれる一瞬の輝きが強烈な一冊。

  • ライバル同士の手に汗握る駆け引きだらけの合戦の中、真の主人公たる天才スナイパーが誕生する瞬間を読者に魅せる。読み出したら止まらない。

    最新の研究に基づく火縄銃による狙撃の可能性、大名内における組織人としての武士、合戦と飢餓など、従来の大河ドラマでは、表現してきれていない歴史の事実をフル活用していて、面白い。

    最後の評論も本作の読み漏らしを防いでくれる、網羅された内容で秀逸。
    時代小説は、当面、和田竜だけでいいと確信した作品。

  • 歴史、戦国小説
    気が優し過ぎる主人公の小太郎を何故か人から避けようとする癖のある祖父
    実は雑賀衆と呼ばれる鉄砲撃ちの名人集団であった。。
    小太郎をめぐる武将たちが。
    信長以前の鉄砲が主流になる前の戦の話です。

  • 猛々しくも華のある、「武将」という生き物の物語かなあ。
    タイトルだけ見ていると小太郎が主役のようだけど、ボリュームとしては、小太郎を取り巻いた人物たちの方が多いかしら。戦で始まり、戦で終わる。小太郎の秀ですぎた才が故に、武士でもなんでもない小太郎を、戦に巻き込んだ半右衛門が軸。

    疾走感は流石の和田さん。
    なんというか、臨場感のような温度があるなあと。
    記号などなくても、怒気や迫力って伝わるのはいつも感服します。

    話の内容はとても面白く、のめり込むように読みましたが、漢は散り際も潔しとする美徳がふんだんに散りばめられております。それを良しとするか否かは人それぞれかなぁと。

    割りと気になったのが、裏表紙ってあらすじ書いてあるじゃないですか。あれをうっかり読んでしまって、ここ読んだら6割り読まいでもええのでは…と盛大にネタバレくらった気持ちになったので、内容は面白かったけど、☆4つです。

  • 雑賀衆、出た!

    戦国時代の男は、単純豪傑で、かっこよい。
    哀しい中にも清々しい生き様。

  • 哀しい

    戦国時代初期の頃?かな
    のぼうと比べると、戦国時代の武士の気質の描写が多く
    読んでいて楽しかった

    経験を通して人の考え方が180度変わるなんてよくあることよね、と感じられた

  • 読後は清々しくも、涙が止まらなかった。この時代の武者魂には心底惚れる。と、同時に小太郎の優しさ、才あるがために負った苦悩の運命。いちばん納得のいくラストはこれしか無いとは言え、ただ涙。

  • 戦に命を賭ける、そこで華々しく散っていくことすら本望とするような、武士。半右衛門や嘉兵衛のかっこよさとともに、やるせなさがつのる。戦国の世を生き抜くために、こうするしかなかったのかというやりきれなさが残ります。

  • 和田竜テイスト、やっぱり好きだ。
    キャラクターにも、所作にも状況にも、躍動感が溢れていて、活字が苦手でもあっという間に読めてしまう。
    エンターテインメント要素がとても強いので、ちょっとわざとらしさやお決まり感を感じる部分もあるけど、それでも「楽しさ」が勝る。
    伝えたい軸が太くてはっきりしているので、とてもわかりやすい。

    人間のいい面も悪い面も、恥ずかしげもなく露に描いて、読む者にそれをつきつけるような熱のある作品。

  • 全1巻。
    短い。

    のぼうの人の3作目。
    全2作よりハッキリフィクションで
    物語性が強い。

    分かりやすい設定と、
    魅力的なキャラ造形、
    ワクワクする合戦シーンで、
    ぐいぐい引き込まれる。

    が、
    短すぎ。

    こういう話にもってきたかって感じで、
    それはそれで悪くなかったんだけど、
    短すぎて浅い印象。
    後半もったいない感じ。
    というか全部もったいない感じ。

    もちょい掘り下げてたら
    もっと面白くなったんじゃないかしら。
    こっから面白くなるんかなってまま終わった。
    もちょい長かったら
    もっと厚み出たと思う。

    おしい。

  • 少年ながら凄腕の狙撃主小太郎。豪快な戦国武者半右衛門が、戦で負傷したところを助けられた事がきっかけで小太郎の腕を見いだし、そして窮余の一策として偽って戦に利用し、最後はその責めを負って自らを清算する。スピーディーな展開の中にも、戦国領主の不安定な権力基盤、あっぱれな戦国武者の気質、新兵器としての鉄砲の威力、等が盛り込まれていて、結構リアル感のあるなストーリーでした。一気呵成に読めました。

  • 味方役も敵役もキャラクターがしっかりしていて
    人物がうまく絡み合っている。

    ストーリー展開もいい。

    ただ、タイトルになっている小太郎は
    準主役級の扱いでしかなく、
    どう考えても主役は半右衛門だし、
    小太郎の存在がチートすぎて
    やや浅さを感じるところもあったのが残念。

  • 万夫不当の勇士と呼ばれる猛将・林半右衛門と、非凡すぎる銃の腕を持つ小太郎。
    二人の出会いから別れまでが描かれている物語である。
    狙撃集団としてその名をあげた雑賀衆の一員として生まれたが、類まれなる銃撃の才能を持っていたがゆえに祖父・要蔵は普通の暮らしをさせるために小太郎を連れて雑賀の里を捨てた。
    もしも小太郎の腕が知られたら…必ずその腕を利用しようとする者が現れる。
    要蔵は戦国の世を知り尽くしており、孫・小太郎を無事を願い、その腕前を封印する。
    しかし小太郎が半右衛門と出会ったことで、 要蔵の願いはむなしく砕け散ってしまう。
    戦国の時代、策を弄して敵を欺き勝ちを得る。
    それはごく当たり前のことだったとは思う。
    けれど、半右衛門には武士としての誇りがあった。
    そして味方にするために、小太郎を欺きその人間性をも変えてしまうほどの衝撃を与えた。
    自分のしでかしたことがどんな結果を生むか。
    すべて承知のうえで半右衛門は戸沢家を勝たせるためにしたことだった。
    でも、小太郎の変化を目の当たりにしたとき、半右衛門の自分のしたことの重大さに気づいてしまう。
    その思いは次第に半右衛門を追いつめ、自分自身を見失わせていく。
    結末は哀しい。
    小太郎にも半右衛門にも他の選択肢はなかったのだろう。
    敵と味方に分かれてはいたけれど、同じ武士の魂を持つ者同士。
    半右衛門と喜兵衛の間には二人にしかわからない絶対的な信頼関係が築かれていた。
    まるで友情のような、半右衛門の気持ちを本当に理解できたのが敵である喜兵衛だけだったというのも面白い。
    武将としての誇りと矜持があればこそ…だろう。
    それだけが救いのような気がした。

  • 領地争いを続ける二国とそれぞれの陣営で武勇を誇る男が繰り広げる戦い。そこへ無双の能力を持つ狙撃手が巻き込まれたことからパワーバランスが揺らいでいく。目的のために手段を択ばないはずの武将が見せる意外な弱さに活劇としての綻びを感じる。

  • 『のぼうの城(上)(下)』〔小学館文庫〕以来の和田竜作品。
    またしても和田竜ワールド的歴史エンターテインメントを存分に満喫させていただきました。

    和田竜作品は兎にも角にもキャラがいいですね。
    何はともあれ、林半右衛門の漢(おとこ)っぷり、武者っぷりが気持ち良すぎるくらい気持ちよい。
    これに対する花房喜兵衛もなかなか。
    ヒール役の戸沢図書の半右衛門との対照性。
    三十郎の引き立てっぷり。
    玄太の親孝行と友情。
    そして、要蔵の孫への愛情と小太郎の真っすぐさ。
    すべてのキャラがそれぞれのポジションで生き生きと活躍し、葛藤し、成長する。
    すべてのキャラが輝いています。

    背景描写も良いですね。
    『のぼうの城』もそうでしたが、戦国時代の社会的環境や当時の人々(武士に限らず)の生活感など、読んでいるうちにその時代に溶け込めるような臨場感・VR感が心地よい。
    時代小説、特に戦国時代のものは、ともすれば合戦や名だたる武将たちに焦点が当てられがちです。
    ただ、名だたる戦国武将は目立つ一方で、実際に鉄砲を撃ち、弓を弾き、槍をぶつけ合った主体は足軽などの一兵卒たち。その姿が何千・何万と折り重なることで大きな合戦が構成されている。
    普段は農業等に精を出し、いざ戦となれば武具を纏って戦場にはせ参じる。
    それぞれに家族や日常生活もあったことでしょう。
    そんな姿が見える歴史小説は、とてもとても臨場感があって大好きです。

    本作では、当時の鉄砲(種子島)の構造や使用法、槍や弓での戦法など、詳細に描写されています。
    これらも、とっても臨場感を増してくれる、有難い描写です。

    時間を忘れて一気に読了した本作。
    その勢いに乗じて、すぐさま『忍びの国』と『村上海賊の娘』を購入し、我が書棚の一員となりました。

    楽しい楽しい和田竜ワールドの作品たち。
    ごく近い将来の、自分へのご褒美に「とっておき」です。

  • 時代物だけどスラスラ読めました!そして、最後には号泣。
    こんなに泣いてしまうとは思わなかった。油断してました。

  • 史実に基づく話では無いので、気軽にさらっと読めました。最初は静かに始まって、徐々にテンポが速まりドキドキする感じが良かったです。でも読後は小太郎がこの後、どういう生き方をするのか…と思うと何だか悲しくなってしまいました。

  • 和田さんの作品は、後半にかけての盛り上がりが勢いよく、一気に読める。

    戦国時代ならではの人間性。半右衛門のように、これぞ武士の生き様というような生き方をした人も悩み、苦しみ、迷いながら生きてきたと思うと胸が苦しい。

    武士といえども、これだけ自分に正直にまっすぐ生きた武士は何人いるだろう。

    読了後は切なさと、小太郎の行く末に対する不安が残る。

  • 主役は小次郎ではなかった
    和田竜の登場人物は現実なのか、ファンタジーなのかのうまいところをとっていて気持ちいい

  • 痛快、颯爽、日本人の心を揺らす作品だ。

  • 活劇物として十分に楽しめます。
    こういう作品に対しては史実がどうとか難癖をつけるのは無粋の極みかと思われ。
    しかし何だか司馬遼みたいな語り口がやたらに目についたなぁ、こんな作家だったかな?

  • 一合戦ではなく、少し広い視野で小太郎を見たかった

  • 史実に基づいた話かと思うくらいの内容で、武辺者の漢気に震えた。

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小太郎の左腕 (小学館文庫 わ 10-3)の作品紹介

一五五六年。勢力図を拡大し続ける西国の雄、戸沢家は敵対する児玉家との戦いの時を迎えた。戸沢家の武功者「功名漁り」こと林半右衛門は、児玉家で「功名餓鬼」の異名をとる花房喜兵衛麾下の軍勢に次第に追い込まれていく。そんななか、左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する十一才の少年・雑賀小太郎の存在が「最終兵器」として急浮上する。小太郎は、狙撃集団として名を馳せていた雑賀衆のなかでも群を抜く銃の使い手だが、心根が優しすぎるため、祖父・要蔵がその才能をひた隠しに隠していた少年だ。事態は、半右衛門のある行動を機に思わぬ方へと転じていく。

小太郎の左腕 (小学館文庫 わ 10-3)の単行本

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