続・森崎書店の日々 (小学館文庫)

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著者 : 八木沢里志
  • 小学館 (2011年12月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086720

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続・森崎書店の日々 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 『森崎書店の日々』を読んで大好きになった人達との再会。(1日も経ってないけれど…)
    ルンルン気分で読み始めたのに最後はボロボロ泣いてしまった。
    どうしようもなく悲しくて、でもそれでも大好きな人の優しい気持ちに触れて流れるあったかい涙だったのが救い。

    一緒に時間を重ねること、年を取ることは、喜びと同じくらい悲しみがあるんだということを思い出さなくてはならなかった。
    相手のことを一つ一つ知っていく幸せは何にも代え難いけど、その幸せな時間は相手といつか別れなければいけない日も運んでくるなんて想像もしたくない。
    だからいつもは都合よく嫌なことだけ忘れているんだ。
    知らないふりをしている。
    でも、その日が目の前に迫ってきたら、相手に何をしてあげられるか。何を残してあげられるか。
    心の準備を少しずつしておく方がいいのか。
    それとも一緒にいられる間はただ幸せを感じている方がいいのか。
    どっちなんだろう…。

    ただ一つ思うのは、大好きな人には大好きだよって気持ちをいつも伝えていたいということ。
    きっと思い出すのは、一緒に悩んだり笑いあったりした時間だと思うから、そんな時間を一秒でも多く過ごしたい。
    自分のために、はたまた相手のために。

    とりあえず今はまだ一緒にいられる。
    その幸せに感謝して、あまり悲観せず、でもやっぱり大切に日々を過ごしていきたい。
    そう思った。

  • 「森崎書店の日々」続編。
    主人公・貴子は普通に恋して、普通に悩んで、普通に個性のない人間になっている。最初から最後まで結構有りがちな話の流れだったなぁ。悪くはなかったけれど。
    小説でも映画でも、私はあまり病気ネタが好きじゃない。折角の神保町古書店の話なんだから、もっと古書に纏わる話やアクの強い人々が出てくると良かったのに。この話じゃ、古書店が喫茶店でも雑貨屋でも古着屋でも変わりなく進めれそうな内容…。

  • 前作よりも、うねりのある内容。
    叔父の妻、桃子さんの死が後半に押し寄せる。
    これほどまでに、大切だと思える人に出会えた
    サトルと桃子が羨ましい。
    大切な人の死を乗り越えるというよりは
    抱きしめて受けとめる。
    さらりとしているようで、とても奥深い作品だと思った。

    そして、やはり古書店は魅力的。

  • 神田は神保町の古本屋を舞台に、失意の渦中にある主人公が様々な本と周りの人々の触れ合いの中でやがて失った自分自身を取り戻してゆくハート・ウォーミングストーリー『森崎書店の日々』の続編。
    初作の舞台から1年が経ち、登場人物達もそれぞれの生活に勤しんでいる様子が優しい視点で描かれ、主人公の貴子の恋愛話あり、叔父のサトルへの人情話ありでストーリーは進んでゆく。
    前作が600字ほどの文学賞応募作品故の「あらすじ」で有ったため描きこみ不足の感が拭えなかった前作を「プロローグ」として位置づけ、今作で丹念に描き込んだ「続編にして完全版」とする構成が上手い。貴子に恋人が出来、日々の出来事に揺れる心情や老舗喫茶店「すぼうる」の厨房で働く極度の人見知り青年の高野とトモコとの仲を描く事で、貴子自身の恋愛観を再考するきっかけを得たり、読んでいる文学書を「人生の指南書」に絡めるところなど、作者は初作で描きたかったであろうシークエンスを「これでもか!」と書き込む様子は処女作『森崎書店の日々』への深い愛情が読み取れる。
    核を成すストーリーは、前作のボーナスストーリーとして収録された「桃子さんの帰還」で≪主役≫を務めた貴子の叔母、森崎桃子の生涯を綴ったもので、前作からのミステリーな部分である、なぜ失踪したのか?なぜ戻ってきたのか?という答えをクライマックスに据え、叔父サトルとの夫婦愛と桃子の生き方は、恋人を得て人間として成長した貴子の≪これから≫である「女性としての人生観」にやさしく、切なく、そして何よりも大きく影響を与える。
    全編を通して「昭和な」ストーリーは、「良き頃のホームドラマ」のテイストであり、映画でいえば山田洋二監督作品。ベタである。『人情もの』の基本に忠実なベタさ。しかし基本に忠実に、新しいストーリーを構築することほど難しいものはない。
    流行りの作品群から見れば、何気ない日常を綴っているだけと見える向きもあるが、実はその中にこそ真のドラマが有り、淡々と進む事象ゆえにリアリティーがあると筆者の綴る文字は語る。話題性重視の「派手さ優先」作品ばかりの昨今では、貴重な作品といえるだろう。

  • 変わらないシンプルな文章だが、前作よりずいぶん各人の描写が素敵だった印象です。でも、ずるいなー、泣かざるを得ないじゃないか。

  • 文章の巧みさや美しさはないのかもしれない。そういう技術面を求める人にとっては、いささか物足りない本だと思う。
    ただ、純粋に物語が美しい。そして愛おしい。本を、そしてそれに関わる人々を愛する人にとっては、とても魅力ある物語だと思う。
    文章も、言い方を変えると「平易で読みやすいもの」で軽く読めるのでオススメ。

    初版本だったが、P.174「醒めた人間」というのはどう考えても誤字だと思う。わざわざルビが振ってあるけど、ルビを振る時に校正の人は気付かなかったのかなあ。でもあと100年ぐらいしたら、手元にあるこの本にも価値が生まれるのかしら。ひょっとして、私が死んでからこの本が神保町で取引されてるかもしれない。そう考えると単なる誤字にも面白さを感じるよね。

  • 読む前から予感はありましたが、胸がギュッと締め付けられる、涙なしには読めない続編でした。

    古書店を舞台にしたこの作品の主人公は、本当に普通な(時には失恋をしたり、落ち込んだり、また恋をしたりする)女性で、何かドラマチックな事件が起こるわけではないです。

    でも、普通に私たちが生きている中で、おいしいご飯を食べること、本を読むこと、大好きな人たちと会話をすること、そして誰もが避けて通れない大切な人を見送ることといった、日常に寄り添った出来ごとを丁寧に描いていて、それがふいにぐっと心に響くのです。

    生きていてうまくいかないこともあるし、やさぐれたくなる時もあるけど、本書全体に漂う、大きな喪失体験をしたからこそわかる日常の有り難さ、尊さみたいなものに思わずはっとさせられ、日々の暮らしを大切にしようと改めて思えます。

    祖母を亡くしてから特に、会いたい人にもう会えない、という、心に穴が空くような寂しさを覚えることがありますが、きっとこの先もそうした喪失体験を繰り返しながら人は生きていくんだと思います。
    それでも、ちゃんといつかは前に進んでいける、という希望を本書は見せてくれました。

    それから、本についての豆知識も楽しく、初めて名前を知った織田作之助の『競馬』や稲垣足穂の『一千一秒物語』など興味惹かれて、手帳にしっかり書き留めておきました。
    作中では結ばれなかったけど、トモちゃんと高野くんの未来も明るい感じがして、ちょっと嬉しい。
    とはいえ、一番心に残ったのは、サトルさんと桃子さんの強い絆。二人共不器用だけど、こんな風に人を想えることはすごく素敵なことだなと、思い返してもまだ胸がじんとします。

  • 青春時代にこの本を読んでいたら、少し違う自分だったかな。

  • 前半は貴子ちゃんの淡々とした日常が書かれていて、「まぁいろいろあるけれど、こんなもんよね(^_^;)」と思って読んでいたら、元気な桃子さんが大変な事にっ!!(;´д`) でも、読み終えると、心がじんわり暖まる(^^) 最後まで気になったのが常連客サブさんの職業(--;)そんなに古書店巡りができる職業が羨ましい!

  • 誰かを愛する時、不安なのは自分に自信がないからだ。
    大好きなあの人に自分が釣合っていないから、不安になってしまうのだ。
    でも、そういう考えは、自分を選んでくれた人に失礼だ。
    掛け替えのない人が、選んでくれたのが自分なら、自分だって掛け替えのない人間だ。
    そんなことを思いながら読んだ。
    泣きながら読んだ。
    読みながらとても幸せだと思った。

  • まさか続編があったとは!
    ほっこりとした雰囲気は残しつつも起こる出来事はシビア。
    桃子さんが死んじゃうなんてなぁ。。
    つい涙してしまった。
    なんかこれからも彼らを温かく見守っていきたい。また続編出てほしいな。

  • http://sgk.me/vfeuF7 映画化された小説「森崎書店の日々」の続編。 映画化された前作から2年後。
    「本の街」で暮らす人々の出会いと別れを描いたハートウォームな小説です。

  • 神保町の古書店を舞台に、店主の姪と周りの人々を描く物語の続編。前巻でひどい失恋から立ち直った貴子は次の一歩を順調に歩き出していたり。
    今回は「思いを伝えること」というのが結構メインに、書かれているのじゃないでしょうか…
    トモちゃんの「好きになられると怖い」という反応がすごく同感できてどきっとしました。もちろん理由はまったく違いますが(^_^;)
    それと、自分は相手に心を開いていないのに、相手にはそれを求めているという貴子の気づきとか、ああ、と思わされます…

    和田2号はもっと絡んでくるかと思ったんですが、あれだけでちょっと拍子抜け。
    それぞれのエピソードを、もっと深く読みたい!と思いました。なので読後感がややあっさりめ。桃子さんには涙しましたが(^_^;)

    作中に出てきた智恵子抄と陰翳礼讃が読んでみたくなり、購入しました(^-^)

  • 続編のが良かったー
    切ないのに心が暖まるとはこーゆーことかと思った。
    叔父さんも桃子さんもホントに好い人で。
    まだまだ続編出てほしいけど、無理かなぁ

  • 憧れの本の街、神保町のお話で
    本が大好きな人たちばかりが出てくるというだけで、好きな小説
    トモちゃんが「悲しいときは本を読むんです。何時間でもずっと。
    読んでいれば、ざわついていた私の心はまた静けさを取り戻します。
    本の世界ならば浸っても、誰も傷つけることないから・・・」
    という言葉には、ちょっと泣きそうになりました
    人間は様々なことを忘れていく。忘れていくことで生きていく
    本の中の言葉ですが、さびしい気持ちを少し暖かくしてくれる
    そんな小説だなぁと思います

  • 前作『森崎書店の日々』だけでは足りなくて、
    『続・森崎書店の日々』を読み終わって、
    ようやく登場人物との距離が縮まった気がした。

  • 数年前に映画を観て以来、気になっていた本。
    描写が独特だったり、文体に魅力がある訳でもないんだけど、そこはかとなく優しい物語。街全体が見守っている感がある。
    今年、神保町に行ってみようと思っていて、
    なんとなく、この本のように穏やかな街なのかな、と想像してみる。

  • 4
    桃子さんが帰ってきた後の話。サトルと桃子さんの関係はいいなーと感じた。

  • 前作が良かったので読んでみた。こちらは後半が悲しい。桃子さん…。読み終えて、23で亡くなった友達を思い出した。私が思い出す彼女は、中学生で、同じクラスになった時の笑顔の彼女(*^^*)

  • 前回とは少し変わった主人公の身辺。おじさんの奥さんが亡くなるところはつらかったな。

  •  桃子さんが死んでしまい、読み手としてもちょっと喪失感が。

  • 2015/11/09 12:12
    東京へ戻る新幹線の中で読み終わった。

    桃子さん。
    泣いた。

  • 八木沢里志さんの「森崎書店の日々」(2010.9)、恋人と仕事と両方を一気に失った25歳の貴子が、叔父の森崎サトルが営む神田神保町の書店で癒され、そして、叔父のもとには、5年ぶりに帰ってきた妻の桃子が~。書店を舞台にした軽い読み物でした。今回「続・森崎書店の日々」(2011.12)を読みました。最初に読んだ本は序章に過ぎなかったんだと気づきました。やさしくて不器用な人々の生き様にただ感動いたしました!

  • 2015.12月25日
    1巻より数段面白い。
    人がつながり、優しい。
    自分の弱さを隠して生きている。けれど、それは自分だけではない。
    それぞれみんなが弱さやずるさを隠している。
    嫌われるだろうか?隠し続けることが辛くて隠しきれず、打ち分ける。信頼あってのこと。
    つらさに共感してもらい、楽になる。
    自分でもわからない自分から救ってもらうこともある。
    私自身にも
    当てはまるか…?

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続・森崎書店の日々 (小学館文庫)の作品紹介

本の街・神保町で近代文学を扱う古書店「森崎書店」。叔父のサトルが経営するこの店は二年前失意に沈んでいた貴子の心を癒してくれた場所だ。いまでは一時期出奔していた妻の桃子も店を手伝うようになり、貴子も休みの日のたび顔を見せていた。店で知り合った和田との交際も順調に進んでいたが、ある日、貴子は彼が喫茶店で昔の恋人と会っているのを目撃してしまう。一方、病後の桃子を労う様子のない叔父を目にし、貴子は夫婦での温泉旅行を手配するが、戻って来てから叔父の様子はどこかおかしくて…。書店を舞台に、やさしく温かな日々を綴った希望の物語。映画化された「ちよだ文学賞」大賞受賞作品の続編小説。

続・森崎書店の日々 (小学館文庫)のKindle版

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