カラーひよことコーヒー豆 (小学館文庫)

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著者 : 小川洋子
  • 小学館 (2012年9月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086966

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カラーひよことコーヒー豆 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • エッセイというのは、それぞれが本当にそれぞれらしくて楽しい。勿論、その人の本質など知らないのだが、限りなく近付ける場だと思うのだ。
    小川さんのエッセイは優しく心地良い。さり気ない優しさに溢れていて、また等身大の姿が垣間見えて、読み終わった時にほっと満たされた気持ちになる。休憩中の午後の紅茶的エッセイとでも言おうか…。

    ちなみにタイトルのカラーひよこ、私は知らなかった。モールで出来たひよこの事かと思いきや、生きたひよこだったとは。今では絶対売れないような物だね(^_^;)

  • 小川洋子さんのエッセイがとても好きだ。
    なぜかとても心が穏やかになる。
    例えば自分の失敗や周りの変化に落ち込んだり、慌てたりすることが少なくない毎日の中で、もう駄目だと見限って自分を遠ざけたくなる瞬間は訪れる。
    そんな時に救いになる文章ってどんなものだろう?と考えると、それが小川洋子さんのエッセイなのではないかと思える。
    すみません。こんなことを言うことでこのエッセイの価値が落ちないことを切に願います。

    私にとって不思議なのは、小川さんがご自身の小説に全く自信がないことだ。
    心の中の片隅に場所を見つけて、静かに、それでも確かに私を支えるように輝き続けてくれる、そんな物語なのに、なぜ?
    私はあなたの小説が、エッセイが、とても好きです、好きです、と読んでいるといつの間にか自己嫌悪だとか不安だとかいった重くて冷たい感情が、さっきよりも小さくなっていることに気づく。
    これが駄目だ、あれが嫌だと考えていてはいつまで経っても進む力にならない。
    前を向く力はいつだって好きなことからしか得られないんだと思う。

    菊池亜希子さんの解説もとても素敵。
    ようこさんに宛てた心からのラブレターに私まで幸せな気持ちになる。
    小川さんの返事も読みたくなってしまうけれど、それは菊池さんだけに届けられるべきだなとも思う。

  • 祝文庫化

    小学館のPR
    「ふつうの一日が愛おしくなるエッセイ集

    『博士の愛した数式』などで知られる作家・小川洋子さんのエッセイ集が待望の文庫化。新たに書き下ろしも収録、人気イラストレーター寺田順三さんによる愛らしい装画も文庫オリジナルです。

    インドとドイツの区別がつかなかった子供の頃。「君、明治生まれ?」とボーイフレンドに揶揄された学生時代。身近なエピソードからはじまり、たった文庫本5ページ弱で人生の真理にまでたどり着く展開は、作家ならではの発想の豊かさゆえ。そんなエッセイの醍醐味を堪能させてくれる31の掌篇が詰まった、宝石箱のような一冊となりました。

    小説を書くとき、登場人物の職業を最も重要視するという著者が働く女性に向けるまなざしは、温かな励ましに満ちています。そして、繰り返される日常こそが、かけがえのない幸せなのだと、読むものに気づかせてくれるのです。

    解説は、モデル・女優として活躍中の菊池亜希子さん。 」

  • 学生時代、ファッションに興味がなく、お化粧もせず
    女子寮の台所で肉の入っていない肉じゃがを、
    一人で食べていた小川さん。
    そんな彼女はボーイフレンドに「君、明治生まれ?」と冷たく揶揄され振られたそうだ。

    そこで思い出したのが、20代前半に職場の先輩に好きな雑誌を聞かれ、
    「クロワッサン」と答えると、「それ40代以上の人向けやで。」と失笑されたこと。
    私の頭の中はすでに若年寄なのか?とショックだった。

    小川さんは初めてなのでエッセイを選んだが、どれももどかしいほど共感できた。
    次は小説を読んでみよう。

  • 小川さんのエッセイは初めてでしたが、やっぱり好きだな~、小川さんの書く文章。
    忙しい師走。全然本が読めなかった中、唯一読めた本。
    “はじっこ”にいる人間に光を当てて、描かれた話しは、どれもほっこりと温かく、幸せな気持ちになれる読書の時間でした。

    文庫本の帯に書かれた「ふつうの一日こそ、理想の一日。」
    自分の思っている理想って、案外ささやかなもので、日々を丁寧に暮らしていけば実現できることなのだなと、感じさせられました。
    “はじっこ”にいる自分でも、誰かの役に立っていたり、嬉しいご褒美をもらえたりするんだよ。そんなエールを小川さんからもらったような気分になる本です。

  • 小川洋子さんの日々の想いを綴ったエッセイ。
    小川さんのエッセイは初めて。
    このエッセイを読んで、小川さんの日々の暮らしを見つめる眼差しが小川さんの独特の世界観のある作品を生み出しているんだなあと勝手に納得。
    とってもあったかくて、謙虚な姿勢。
    一生懸命働く人への眼差しの優しさ。
    日々おごらずに、はじっこに耳を傾け、それを救いあげるような眼差し。

    ○でも一体、母親が何をしたというのだろう。ただ、一生懸命子供を育てているだけではないか。そして、どんな人でも、そうやって誰かの手に育てられてきたのではないか。

    2012年 小学館文庫 
    カバーイラスト&デザイン 寺田順三

  • 小川洋子さんのエッセイを読むと、自分がいかに自分のことしか考えていないかということに気付かされる。
    朝7時から働くホテルの従業員、煩雑な作業を一つの間違いなくこなしていくレジ打ちのおばさん。普通なら通り過ぎてしまうような当たり前なことの一つひとつに感謝する。そしてそんな自分をおごることなく謙虚に生きる彼女は菩薩のようである。

  • 小川さんらしさがとても感じられるエッセイです。

  • 読みやすい文体で語られているので、エピソードの一つ一つがすいすい頭に入ってきて、楽しかったです。

  • 小川洋子さんは大好きだったけれど最近は読んでいなくて久しぶりだったけとまさかエッセイで泣くとは思わなかった。電車で化粧をする女は私は大嫌いだけど、小川さんがそれを見つめるさまは、何と優しいことだろう。これ位の心の大きさを持ちたいなあ、と思った。

  • 特にテーマがあって書かれたものではなく、ただただ日常を綴ったもの。それがすんなりと心に入ってくるようで、なんの違和感もなく読めた。
    素直に共感したり、なるほどと感心したり・・・・・・
    素敵なエッセイだと思う。

  • 女性誌『Domani』の連載エッセイをまとめた一冊。小説家として日常生活のなかで感じたことが、とてもピュアに綴られている。
    小川さんの理想の一日が、小説が書けること、犬が元気なこと、タイガースが勝つこと。私の場合は、小説が読めること、家族が元気なこと、カープが勝つこと。それぞれに幸せに感じる物事があって一日が無事終わる。そんな些細な日常こそ、かけがえのない幸せなんだなあ。

  • なんと温かなエッセイだろう。小川さんのほがらかなお人柄が存分に表れている。このエッセイを通じて小川さんが大好きになった。数々の小説を書いておられるのに、とても謙虚。そして日常の中での観察力。小川さんの作品を全て読もう、と心に誓った(笑)そして解説を書いている菊池さんがまたとても可愛らしい。

  • ほっこり、時にしんみり。
    おとうふのエピソードにムネキュン。

  • 博士の愛した数式の著者小川洋子さんのエッセイ。
    ただことじゃない人生(p74)や当たり前の愛情(p89)には特に感銘を受けました。なんでもない日常の中に幸せを見出す著者の本を読むと酸いも甘いも人生を味わい尽くすことが出来る気がします。

  • ひとつひとつの世界に向けるまなざしの優しさが端っこの世界にも光を照らすことができ、掬い出し、物語として書き上げることができるのだと知ることができた。小川洋子の小説はそうやって出来上がっていくのだ。

  • 2016/07/28
    映画「ソフィーの選択」メリルストリープ

  • 表題作・ただごとじゃない人生・ラブとお別れ
    が好き。
    この作品で須賀敦子さんがお好きだという事を知った。

  • 読み始め…16.6.15
    読み終わり…16.6.15

    小川洋子さんのエッセイ集2冊目です。
    初めて読んだのはもうずいぶん前で...と
    振り返ってみましたら9年ぶりでした。

    小川さん、相変わらずですね..
    なによりです....

    小川さんの日常の暮らしぶりの
    一ページ一ページからは
    懐かしい人に久しぶりに会えたような
    親しみが感じられて心和みます。

  • ほっこりするエッセイ集。

  • 些細な日常のあれこれの見方が変わって、輝いてくるような気がする。
    作家のエッセイって、素晴らしい物語を作り出す人たちの心の中を覗き見るようで興味深いんだけど(小川洋子の小説読んだことないけど…)、「理想の一日」とか「黙々と労働する人」、「世界の周縁に身を置く人」、それ以外のエッセイの端々にも、物にせよ人にせよ、決して目立つものではない、静かにそこにいるものに対する視線の優しさ。
    拾い上げて、語りかけることで、輝かせてあげているように感じる。少なくとも小川洋子さんの目には、輝いて見えているんだってことがよく分かる。
    自意識過剰なネガティブっぷりに同族嫌悪を覚えさせられたりもしたけど(笑)、それゆえの優しい視線なんだろうなとも思う。
    「届かなかった手紙」は、そうか、書けなかった手紙は心の奥に沈んでいるんだと思えば、少し救いになったり。あるいは、縁が切れてしまったと思った人、送ってくれなかったと思っていた手紙は、本当はその人の心の奥に沈んでいるのかもなぁと思った。
    明日から少し、世界の見え方が変わりそうなエッセイ。

  • 『博士の愛した数式』で知られる小川洋子さんのエッセイ。
    表紙がかわいいのとタイトルが面白いと思ったので読んでみましたが、ちょっと私には合いませんでした…。

  • 小川洋子さんの、包み込むような優しい文章がとても好き。

  • 何か切れ味のないエッセイですなぁ。
    前にも書いた気がしますが、小川洋子は小説以外の文章ではその特徴である死の匂い漂う静謐さを失い、言葉はあれですが取りとめもないものに堕してしまうきらいがあり、本作はその典型かと。
    長旅の中で軽く読むには良いですが、どうなのかな、内容的には。

  • 「妖精が舞い下りる夜」に比べるとかなり読みやすいエッセイだと思います。(久し振りの読書で、リハビリがてら手に取った作品だったのですが、それでも読みやすかったです。)

    愛犬のラブを看取る話で、いつもの小川さんの文体に比べて無機質で神秘性に劣る文体だったのが印象的でした。愛情が深かった分、ラブに対して文学的な要素を盛り込んでエッセイを書くことが出来なかったんじゃないかな……と、思わず憶測……。
    どこかそっけないようにも見える淡白な文体がより一層、小川さんのラブへの愛情や、ラブの遺したぬくもりを感じさせてくれます。

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ふつうの一日が愛おしくなるエッセイ集。
『博士の愛した数式』などで知られる作家・小川洋子さんのエッセイ集が待望の文庫化。新たに書き下ろしも収録、人気イラストレーター寺田順三さんによる愛らしい装画も文庫オリジナルです。

カラーひよことコーヒー豆 (小学館文庫)はこんな本です

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