坊っちゃん (小学館文庫)

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著者 : 夏目漱石
  • 小学館 (2013年1月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094087871

坊っちゃん (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  •  自分が昔読んだ時と、大人になって読んだ時の印象がだいぶ違った作品。ベタな名作ですが、まだの人はぜひ。
    (一般担当/1号と2号)

  • 江戸っ子という前時代的な性格の主人公が
    教師として愛媛?らへんに異動し
    人間関係に翻弄される・・・が
    本人は面倒とは思いながらも凹むことはないので
    竹を割ったような単純明快な行動原理で
    田舎の風習を非難批判する話。

    中身としては陰湿な面倒な話をテンポよく読めるのは
    さすが夏目漱石・・・なのかなぁ

    結局、主人公自身は友のために裏で画策する教頭を殴ってしまい友と一緒に職を追われて終わるんだけど
    「てやんでぇ」と本人は本心で全く気にしてなくても
    ・時代の移り変わりに翻弄された主人公 と
    ・前時代は良かったなぁ
    という二つを表現した本だったと思った

  • 時代が変わってもその月日を感じさせない。小難しくなくて読みやすい。個人的には冒頭の入り方が好き。面白かった。

  • 親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている男子が、周囲に虚勢を張っては家の二階から飛び降りて腰を抜かしたり、ナイフを自慢したくて自分の指を切って見せたりと実に無鉄砲なことを繰り返しているうちに、そういう子供だったから当然家族との距離も測りかねて親とも兄ともうまく行かなくなったので、成り行きだけで学校を出て、成り行きだけで教員になるのだけれど、もちろん親譲りの無鉄砲さと見栄っ張りは健在なので学校に就職したらしたで教頭に目を付けられたり、校長に目を付けられたり、さらには生徒どもにも目を付けられたりする上に、脅されても窘められてもいっこうにおとなしくならないので最終的には大人の社会の手痛いしっぺ返しを食らうわけだけれど、なにしろ親譲りの無鉄砲さは最後の最後までたくましく主張しているので手痛いしっぺ返しを食らわせてきた薄汚い大人どもに生卵を叩きつけたりして逆襲をする。

    『ハックルベリー・フィン』の冒険に似ている。それに『ライ麦畑でつかまえて』にももちろん似ているし、要するにある種の形式として確立された悪童小説をしっかりとなぞっている。ただ、いささか強引に比較するならばハックにしろホールデンにしろどこかに「大人」を受け入れるであろう予感が感じられる一方でこの主人公は最初から最後まで断固として「坊ちゃん」を貫いているのである。

    嘘でも良いから最終的には大人にならなくてはいけないというのは我々が生きているこのろくでもない社会の一番ろくでもない取り決めだが、正直を曲げて立派な大人になるくらいならバカにされようが叩かれようが一途で正直な坊ちゃんでいた方が良いのである。

    そんなことを言っていたらまともな教師にはなれないし、もちろん立派な父親にもなれないし、何より社会の迷惑にしかならないのだが、それでも立派な坊ちゃんとして人を愛し慈しむこともできるのだということもしっかりと描かれている。(もちろん、小説というのは基本的に社会で何の役にも立たないような人たちの側に立つものなのだからこれはこれでいいとも個人的には思うのだが。。。)

    人間の気高さとは立派な社会人として振る舞えるかどうかなどということではなく、ただ一人でも心から素直に愛し続けられるかという点にかかっているのではないだろうか。

    人の心の弱さも美しさもしっかりと描かれた素晴らしい物語であり、日本の近代小説史に今もなお燦然と輝く傑作である。

    滅多なことで使っていい言葉だとは思わないのだがやはり夏目漱石という人は天才なのではないだろうか。

  • 2015/8/11読了
    2016/10/7読了(2)

  • 漱石をきちんと読むのは「こころ」に続いて二作目だけれど、こちらは結構なスピードで読み終えた。
    主人公の江戸ッ子口調に乗せられてどんどん進んでいく。
    初期に書かれた作品と言われると、主人公の威勢が良くて納得できる。悪いやつは懲らしめて、良いやつとは手を結ぶ。そういう構図が痛快である。正義の味方というにはちょっと情けない所もまたいい。大事な会議の場面では口籠る、生徒の揉み合いを止めようと頑張るのはいいが踏んづけられたり、そんな自分のやるせなさを、いつもぶつぶつ嘆いている。世の中はそう思い通りにはいってくれない。
    そんな逆境にめげず、東京に置いてきた清をいつも想っている。夕闇のなかで手紙を丁寧に読む姿には、幼い頃世話になった「恩」を忘れない人情深さが窺える。

    こういういかにも人情劇をかいた人が、なぜ「こころ」のような、「三四郎」のような、静かな景色をえがくに至ったのかとても気になるので、漱石をもっと読みたい。

  • 物語は至って判りやすく普通。というか主人公の坊っちゃんが判りやすく人物像で通快な江戸っ子設定。夏目漱石の作品は初めて読んだがもっと文学的なのかと思っていたので少し拍子抜けした感があるかも…ただ引き込まれる物はあったのであと何冊かは読んでみたい。

  • 道後温泉への道中に読了。江戸っ子の坊ちゃんが四国の教師として奮闘する。最後は赤シャツに一発いれてスッキリ。

  • ユーモアがあって読みやすい。悪が負けていないけど、読後スカッとした。あ、でも蜜柑が切ない。◆明治時代なので近代西洋な単語がちらちら出てきて嬉しかったw

  • 夏目漱石の中で一番好きな作品。坊ちゃんの人柄がすごく共感でき、親しみやすい。話もすごく楽しい。

  • 読む年齢によって坊っちゃんの捉え方は違うという。自分では坊っちゃんは正義感がとても強い人間だと思った。
    子どもが小学生のうちに読んでもらいたい。

  • 改めて青空文庫で読了。
    坊ちゃんの人柄が楽しいエンターテイメント小説だった。当時としては、今の「あまちゃん」的な人気があったのかもしれないと思ったり。
    当時の人々の営みや街並などを、想像して読むのも楽しかった。

  • 少数派の正義を貫く、その中での孤独感が読み取れる気がした。坊っちゃんが終盤で愛情溢れる清のもとに戻っていく様子から、少数派になったとしても「権力」より「愛」を大切にできるかどうか、という疑問を投げかけられた感覚。

  • 古典的なものは読みづらいと思って敬遠してきた。だが、読み始めると古い文体であるにもかかわらず読みやすかった。田舎の中学の数学の教師となり、生徒に好かれるでもなく、地域に愛されるでもなく、我が道を進み最後には田舎を後にするという物語。幼少の頃から世話になった乳母とのやりとりに坊ちゃん(人間の良さ)を感じる。

  • 「おれは美人の形容などが出来る男でないから・・・」
    だけど正直で愛おしい。

  • 坊っちゃん初めて読みました。
    坊っちゃんのたまに出る冷静なツッコミが面白くて魅力的でした。
    下女の清の越後の笹飴には笑ったなー(笑)
    生徒のいたずらも現代だったらもしかしたら先生がノイローゼになってしまうようなことでも坊っちゃんが語り部だとユーモアがあって読めちゃうんだよなー。
    ただ終盤の赤シャツと野だをボコボコにする展開にはあんまりでした。暴力じゃなくてユーモアで切り抜けられたら良かったのになと思いました。

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坊っちゃん (小学館文庫)の作品紹介

親譲りの無鉄砲で小供のころから損ばかりして居る-。曲がったことが大嫌いな坊っちゃんは、幼いころから喧嘩やいたずらを繰り返し、家族にずっとうとまれてきた。心配してくれるのは下女の清だけだ。物理学校を卒業し、四国の中学に数学教師の職を得るが、性格の変わろうわけもない。偉かろうが強かろうが、長いものに巻かれて生きてゆくわけにはいかないのだ。シリーズ二百五十万部のベストセラー『神様のカルテ』に大きな影響を与えた偉大な青春小説を、読みやすい新注釈付きでリニューアル。

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