坊っちゃん (小学館文庫 な 14-2)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094087871

作品紹介・あらすじ

親譲りの無鉄砲で小供のころから損ばかりして居る-。曲がったことが大嫌いな坊っちゃんは、幼いころから喧嘩やいたずらを繰り返し、家族にずっとうとまれてきた。心配してくれるのは下女の清だけだ。物理学校を卒業し、四国の中学に数学教師の職を得るが、性格の変わろうわけもない。偉かろうが強かろうが、長いものに巻かれて生きてゆくわけにはいかないのだ。シリーズ二百五十万部のベストセラー『神様のカルテ』に大きな影響を与えた偉大な青春小説を、読みやすい新注釈付きでリニューアル。

感想・レビュー・書評

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  • 坊ちゃんは大人になってから初めて読みました。
    最初から最後までずっと坊ちゃんが喋り倒してるのに、すごい面白い。軽快な文章で一気に読み終わってしまった。
    坊ちゃんが東京から松山に来て、一年足らずでまた東京に戻る短い話なのに、松山の濃密な時間を体験したような気分になる。
    巻末の考証もなかなか面白かった。

  • 中学時代、国語の教科書に途中の文章まで載ってて授業で少しさわる程度だったけど
    授業そっちのけで読んでしまい(笑)
    私は続きが気になって
    本で全部読みました(笑)
    中学生の私からしたら昔からある名作文学みたいなのは意味や言葉の使われ方とか漢字が難しくて中々入りにくかったんですが時代が変わってもその月日を感じさせない。小難しくなくて読みやすい。
    個人的には冒頭の入り方が好き。
    親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。からの入りこれはやっぱり素晴らしいしなんか残る。その後に続く言葉も面白い。
    面白かった。

  • 読了。この間読んだ本に感化されて、文豪の作品に手を出してみました。苦手意識があったのですが、思ってたより読みやすくて面白かったです。まだまだ、読んだことない文豪は多いので少しずつ手をつけていこうかなと思ってます。

  • 松山に旅行に行くので。
    道後温泉が楽しみだ。
    さて、坊ちゃんはなんでこんなに有名なんだろうか、、、特別すごい面白かったり考えさせられることはなかったなぁ。

  • 短気で忙しなくって、演説が苦手な坊ちゃん。
    正直で根性があって、清を大事に思う坊ちゃん。
    とても大好きな人物です。

    僕は赤シャツや野だのようなつまらない人間で、日々思いもしないことを口走り、相手の肩書きに媚びへつらっている卑しいものです。

    でもある時それが苦しくなって、会社を辞めて、新しい環境ではそのような振る舞いをしないよう努めています。

    損をしたって構わない。
    正直に人と関わり、正直に生きたい。
    この作品は僕にとって大切な作品です。

  • 主人公の低空飛行な生き方がフィットした。プライドと気の小ささがまざった人格が露わになった。

  • 「親譲りの無鉄砲で
    小供のころから損ばかりしている。」
    冒頭文、有名ですよねー。
    100年前に書かれた小説とは思えない程
    豊かな文章表現でした。
    人間のずる賢さとか
    誠実な人間が損を被るところとか。
    この話の主人公の坊っちゃんは、
    間違ったことには間違っていると言える
    自分の正しいと思うことを貫ける
    正義感の強い人だと思いました。個人的感想。
    夏目漱石の作品は、こころ以来。
    言葉が難しくて時間がかかったけど
    かなり面白かったです。
    昔の文学作品に触れるのは楽しい〜

  • 夏目漱石の不朽の名作、坊っちゃん。”親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている”坊っちゃんが、教師として赴任した愛媛の中学校での出来事を中心に描かれた物語。教頭の”赤シャツ”をはじめ、教師陣が”キャラ祭り状態”になっており、そういった人達にあだ名を付けて批判していく坊っちゃんの様も含め、とても面白い。単純にストーリーとしても面白いが、明治時代を生きた著者が描く、”時代”を物語った場面が随所に出てきており、昔の日本を知る上でも非常に興味深い小説だと感じた。昔の日本語であるが故、読みにくさが難点となり高評価とはしなかったが、是非あらゆる人に一読することをおすすめしたい一作。

  • 昔、読んだことあったのかな…。有名作を久々に。

    田舎暮らしのあるあるネタだわ!と思ってしまった。坊っちゃんの血気盛んで一本気な外面と、下女の清を心の支えにしてる内面とのギャップが面白い。そして、羨ましくもある。

    最後、坊っちゃんは成敗したものの、東京戻ってからは先生はしないのね…。意外と現代に通じる現実味に溢れている。嫌なヤツのがいい思いして、世間をのさばっているのだ…。ただ、生き方とは、本人が良ければそれ次第ってことかな。

  •  自分が昔読んだ時と、大人になって読んだ時の印象がだいぶ違った作品。ベタな名作ですが、まだの人はぜひ。
    (一般担当/1号と2号)平成29年3月の特集「名作を読もう!」

     夢中になっていたことが、気づけばつまらなくなっている。それが大人になることのひとつ。なのだけど、なぜか大人になってもくり返し10年ごとに読み返したくなるのが、この作品。曲がったことが大嫌いな主人公の、大活劇!なのか、大失敗!なのか、とにかく面白いよ。
    (一般担当/あほうどり)令和2年4月の特集「日本の古典を楽しもう!」

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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