ゴーン・ガール (上) (小学館文庫 フ 6-2)

  • 小学館
3.63
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本棚登録 : 1032
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094087925

作品紹介・あらすじ

NYタイムズベストセラー第1位のミステリ

ニックは34歳、ニューヨークで雑誌のライターをしていたが、電子書籍の隆盛で仕事を失い、2年前に妻エイミーとともに故郷ミズーリ州の田舎町に帰ってきた。しかし、両親ともに高名な童話作家で、その人気児童文学シリーズのモデルでもあったニューヨーク育ちのエイミーにとって、この田舎町での生活は決して満足するものではなかった。
そんななか、結婚5周年の記念日にエイミーが突如謎の失踪を遂げる。家には争った形跡があり、確かなアリバイのないニックに容疑がかけられる。次々とニックに不利な事実が浮上するなか、彼はみずから妻探しを始めるが、その一方で何かを隠すかのように嘘を重ねるのだった……。
ニックの語る結婚生活と、交互に挿入されるエイミーの日記。夫婦双方の言い分からなるふたつの物語が重なるとき――。大胆な仕掛けと息苦しいほどの緻密さで描写される夫婦のリアルな愛憎劇、やがて浮かび上がる衝撃の真実とは――。


【編集担当からのおすすめ情報】
著者は、ミズーリ州カンザスシティ生まれ、カンザス大学卒業後、ノースウェスタン大学でジャーナリズムの修士号を取得。デビュー作「Sharp Objects」(『KIZU―傷―』早川書房刊)で2007年度のCWA賞最優秀新人賞、最優秀スリラー賞をW受賞、第2作「Dark Places」(『冥闇』小学館文庫)も09年度のCWA賞最優秀スリラー賞にノミネートされ、第3回ブラック・キル(Black Quill)賞ダーク・ジャンル・ノベル賞を受賞。現在、いまアメリカでもっとも活躍が期待される女性ミステリ作家のひとりです。

感想・レビュー・書評

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  • 結婚5周年記念の夕、お宅の玄関が開いてると近所の住人からの電話で戻ってみると、争った形跡があり妻エイミーがいない。さっそく失踪届をする夫ニックだったが・・

    上巻ではニックとエイミーの行動と心情が交互に綴られる。ニックのは今の、エイミーのは5年前にニックと出会った時のから。そこにはニックと出会った喜びが綴られているのだが・・ エイミーのは日記。これが後になってミソなのだとわかるのだが、上巻ではエイミーの日記もニックの今もわりとだらだらと続く。が、下巻になって急転! なんだなんだ、エイミーって・・!

    そりゃあ生まれも育ちもちがう二人が一緒になるのが結婚。思ったのと違う、ってのはあるでしょうが・・ やがてエイミーの思惑にニックが気づき、下巻ではエイミーの今とニックの今、ええっ、そう行くか~ 予測のつかない展開、着地点はどこに? う~ん、こうなるか・・・ ちょっとクリスティの「春にして君を忘れ」を思い浮かべた。書かれた時代がちがうが、着地点は似ているかもな、と感じる。ただエイミーは21世紀のアメリカらしく、いやーやってくれます。

    ニックとエイミーはともにニューヨークで雑誌ライターをしていたがネット時代のあおりで失業し、ニックの故郷ミズーリに戻ったという設定。ニューヨークで裕福に育ったエイミーにとってはミズーリ州のミシシッピ川に面した寂れた街の今の住まいはなんとも受け入れられない、という雰囲気を描いている。作者のギリアン・フリン(女性)もミズーリ州カンザスシティ生まれ。


    2012発表 
    2013.6.11初版第1刷 図書館

  • 上巻を半分もいかなくて、、この作品は英語で読もうと思う。


  • 妻エイミーの失踪。エイミーは何故いなくなったのか?
    夫と妻が交互に語る形で物語は進み、展開が読めな過ぎてあっという間に読み終えてしまいました!

    最後迄どうなるかわからず、そうきたか!で終わりました。それでいいのか!?

    妻も夫も理解できないけど面白かった!

  • 人間のイカれ具合にぞわぞわするミステリー。

    ありれないイカレではなくて、普通の人にもあるプライドやエリート意識がエスカレートした結果のイカレなので、リアリティがあってより怖くなる。

  • 話題だった本、やっと読み始めたぁ。
    期待しすぎたからか、結構スローな展開でイマイチ話に乗り込めず時間かかった。
    ジワジワと押し寄せてくる感じ。

    この本を読んだ人は、エイミーのコワサに感嘆してるみたいだけど、上巻を読み限りでは、最低極まりない旦那にムカツク。
    これから下巻でどうストーリがひっくり返るのか楽しみだ。

  • 先が気になってページをめくる手が止まらない、なんて久しぶりのことで、読みながら歓喜の声をあげていました。「すごいぞ! これはすごい!」

    『元雑誌記者のニックは、癌を患った母の看病のために妻のエイミーとミズーリ州に帰郷した。慣れない田舎暮らしでも順調な結婚生活を送っていたが、5回目の結婚記念日にエイミーが突然行方不明に。家族や近隣住民、警察が捜索を開始。すると愛妻家と思われていたニックに、少しずつ不審な点が現れる……』

    この本の最大の魅力は違和感だと思います。 地の文は夫の一人称で、途中妻の日記が挿入されていますが、読み進めるうちに2人の話に食い違いがあることに気づきます。ジワジワと迫る違和感のキモチワルサがタマラナイ! 明らかに嘘をついている語り手は、いったい何を隠しているのか?
    この違和感を彩るのは、全編に漂う悪意。的確な比喩と冷静すぎる写実的描写には語り手の嫌悪がありありと浮かんでいるけれど、怖いもの見たさで次へ次へと読み進めてしまいます。

    と言う訳で続きがめちゃくちゃ気になる上巻だったので、すぐに下巻を読みふけろうと思います。
    きっとイヤミスの代表作! オススメです!

  • ニックは34歳、ニューヨークで雑誌のライターをしていたが、電子書籍の隆盛で仕事を失い、2年前に妻エイミーとともに故郷ミズーリ州の田舎町に帰ってきた。
    しかし、両親ともに高名な童話作家で、その人気児童文学シリーズのモデルでもあったニューヨーク育ちのエイミーにとって、この田舎町での生活は決して満足するものではなかった。
    そんななか、結婚5周年の記念日にエイミーが突如謎の失踪を遂げる。家には争った形跡があり、確かなアリバイのないニックに容疑がかけられる。
    次々とニックに不利な事実が浮上するなか、彼はみずから妻探しを始めるが、その一方で何かを隠すかのように嘘を重ねるのだった。
    ニックの語る結婚生活と、交互に挿入されるエイミーの日記。夫婦双方の言い分からなるふたつの物語が重なるとき、大胆な仕掛けと息苦しいほどの緻密さで描写される夫婦のリアルな愛憎劇、やがて浮かび上がる衝撃の真実とは。
    デヴィッド・フィンチャー監督で映画化された傑作サスペンス小説。
    ストーリーはほぼ映画と同じだが小説のほうが、ニックにエイミーが結婚記念日のプレゼントに導く手がかりが付き合っている時の思い出に繋がっているのにそれに気づかないニックに不満を募らせていく心情の変化やエイミーの周りに「パーフェクト・エイミー」と認められたい一心で努力する過剰な虚栄心そして周りの男性を上手く利用し侍らす小悪魔ぶりや暴力的な父親のせいで権力に盲従するようになったニックの性格や夢の結婚を台無しにした夫に対して恨みを募らせていくエイミーの心情が丁寧に描いているので、より夫婦関係の負の側面や現代社会の批評が描かれたサスペンス小説の傑作に仕上がっています。
    ニックが映画好きなだけに、細かな映画ネタも、満載です。

  • 失踪した妻が残した日記による過去パートと、妻の行方探しに奔走する夫の視点で綴られる現代パートが平行して描かれていく。序盤は所謂【ままごと婚】夫婦のすれ違いが執拗に描写されていて辟易するが、中盤過ぎからは未成熟な夫と献身的な妻という構図に変わり始める。著者は元々批評家で、よくぞここまで全方位に穿った見方ができるモノだなと感心するほど痛烈な筆致だが、経済不況による地方の惨状は日本もアメリカも大差はない様子が伺え、何ともじめついた気分に。夫に不利な証拠ばかり集まる中、上巻は幕引き。下巻は一体どうなることやら…。

  • 翻訳物はイマイチ好きにはなれない(入り込めないし、名前が覚えられない)し、これもそれはあまり変わらないんだけど、ストーリーは面白い。真相はいかに⁉︎
    しかし…主人公の男が好きになれなーい_:(´ཀ`」 ∠):

  • 上だけ読んで下がまだ手に入っていない。今のとこマットがただのクズ旦那。犯人もマットっぽそう。うまくいくはずだった夫婦関係の破綻までを描いてるはなしなのかな?主人公の奥さんに似てるところが自分にあって相手に迷惑をかけるし自分もめんどくさい女になりたくないって勝手に我慢するのってあとで何倍にもなってつけで帰ってくるとおもった

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