史上最強の内閣 (小学館文庫 む 2-4)

著者 :
  • 小学館
3.45
  • (102)
  • (215)
  • (247)
  • (81)
  • (19)
本棚登録 : 1752
感想 : 245
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088038

作品紹介・あらすじ

北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始した。中身は核なのか。支持率低迷と経済問題で打つ手なしの自由民権党の浅尾総理は、国家的な有事を前に京都に隠されていた「本物の内閣」に政権を譲ることを決意した。指名された影の内閣は、京都の公家出身の首相を筆頭に、温室育ちの世襲議員たちでは太刀打ちできない国家の危機を予測し、密かに準備されていた強面の「ナショナルチーム」だった。果たして、その実力は?-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 艦艇も武器も盗まれたものだと日本政府が公式に発表した辺りで我慢できず中断。恥ずかしげもなく言うか?お前らの武器管理ガバガバだな、と。一般人に操作できる艦艇って何だ?漁船が?最後まで読んだら感想が変わるかもしれないので、また明日再開予定。

  • うーん、思っていたより面白くはなかったかな。関西弁とか広島弁とか鹿児島弁とか多くて読みにくかったし。ただ「太郎」には感動した。

  • 単純に面白かった。書かれたのは少し古いけど現在でも十分通用する政治の世界。日本は民主主義で表現の自由があってほんと良かったと思っているのは、著者自身だと思う。

  • 2013/4 初読時のメモより

    実は京都に、言わば一軍の「真の内閣」が有った、と言う荒唐無稽な設定。当時の麻生、鳩山内閣やその他野党の問題点をバッサリ斬っている所も痛快だが、それだけ現実の政治がお粗末と言う事なのだから、余り笑えない。中朝韓の歴史認識についてもチクチク書いていたが、これも現実に公人が発言したら国際問題になるかも。もっと話題にならなかったのが不思議。「サザエさんの幸福」論は感銘を受けた。日本の普通の家庭代表も連載開始が終戦直後だった事を考えれば、憧れの的だったのだ。


  • 北朝鮮が核ミサイルを発射すると発表という未曾有の事態に対応するため、2世議員ばかりで頼りない内閣の代わりに、京都から3両新幹線でやってきた史上最強の内閣。
    オリジナルの登場人物はキャラが濃く、パロディもりだくさんな展開はポップでハチャメチャだが面白かった!

    政治、政治家に期待できる世界っていいなあ

  • エンタメとしては面白い。

    登場人物は皆んな、あーやってるわってくらいオマージュというか何というか癖が強くて笑ってしまった。歴史上人物、特に幕末の人物が多くて、楽しかった。勿論悪意もあるし、敬意もあるし、丁度いい塩梅で、小説というフィクションの中で大いに暴れていた。
    こんなの全く実現できないし有り得ないけれども、この内閣の精神を持ち、実現してくれる内閣が現れたらいいのに。
    これが書かれたのは、平成20年代。今の令和から見ると、あー懐かしいとか、この本人の方暗殺されたんだよなとか、色々なことがよぎった。
    やはり、マスコミの影響力の強さは計り知れないな。マスコミが世論を作って、虚構を生み出すことさえある。そして大衆が皆同じ方向に足並み揃えて向かう事の恐ろしさを痛感した。

    北朝鮮以外の内政についても描いて欲しかったな。
    今の時代についても書いてほしいな。

    サザエさんの話は鳥肌が立った。

  • 10年前に書かれた小説ですが、
    現在に違和感なく置き換えられるお話しでした。
    とても面白く、未読ページがなくなっていくのが
    凄く惜しく感じながら読ませてもらいました。
    こんな内閣を選べる日が来て欲しいです。

  • 登場人物が架空以外、国名もやっていることも現実に即した展開だ。もちろん京都御所内に1軍内閣がいるわけではないが……。日本の世襲国会議員のだらしなさ(そうそう)、米の安全保障の不確かさ。北朝鮮の核ミサイル攻撃予告に、1軍内閣は毅然とした対応をするのが、読んでいて小気味よいが、現実には期待できない不満もつのる。世界情勢、社会の課題を、笑いを交えながら吹き飛ばす良作。立川談四楼の解説も良かった。

  • 別の本を再読しようと本棚ひっくり返してたら…出てきました積読本。
    (どうでもいいけど、誰か書店カバーをかけたまま一発で目当ての本を見つけ出す技を教えて…)
    読んだ記憶がなかったのでブクログ見たらやっぱり読んでない。
    ということで、目当ての本を再読する前に読んでみました。
    ちなみに目当て本は犯人に告ぐ1・2。3を読むにあたって再読してたほうが絶対楽しめると思ったから。

    本題。

    買った記憶もなかったのであやふやなまま読み始めましたが、最初の数ページでグッと引き込まれて、最後まで一気読み!
    知らなかったけど都立水商!の人なのね。てか小説が先なのね。漫画のイメージはあった。
    ちょこっと伝聞方式で作者登場です。笑
    都立水商!の存在は知ってたので、えらくディスるなと思ってたら何てことない書いた本人でした。

    サクサク読めて面白い〜!
    元ネタの歴史の偉人を知っていればかなり楽しめる。キャラがたってるので、登場人物は名前だけなのも含めてそれなりにいるけどすぐ判別できました。
    私が広島県人なので何でもじゃけんじゃけん言うのは違和感でしかないんだけど、こういう手法はアリだなと驚き。
    じゃけんを出すことですぐに誰って判別できる。これは他の大臣たちも一緒。言葉から歴史の偉人や就任背景を想像して、ああこの担当大臣だったなと連想できるので混乱せずによめました。

    とっても面白かったと同時に耳が痛い、あらゆる方面に皮肉った小説だなと、穿った見方をすれば。
    政治に詳しい方、評論家・政治家とかから見れば何を夢物語を!こんなにうまくいかん!だろうし、いやいやフィクションですから〜物語ですから〜何本気になってるんですか〜って。
    逆に私のような政治が全く分かんないモンからすれば、面白い!何で現実の内閣はこうならないの!裏内閣いてほしい!だけど、いやいや、フィクションですから〜現実の政治がこんなにうまくいくわけないでしょ〜だろうし。
    そもそも登場人物、エピソードから全て皮肉が込められてるよね。コメディに昇華して面白くしてるけど、その面白がってる読者ですら斜め上からため息とともにニヤニヤ見下されてる気がする。面白がってるけど現実よく見なよ。あんたらそれでいいの?って。
    それがまたなんともこの小説の味だなと思います。
    何にせよ作者の思想というか意志というか、断定の仕方によく出ておもしろい。バッサリ。

    最後の最後。
    ホロリとしてしまった。なんてずるい。



    @手持ち本

  • まぁ面白かったですわ。

全245件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1955年山口県光市生まれ。本名の福田勝洋名義で、俳優としてテレビ・映画に多数出演、また劇団「東京地下鉄劇場」を主宰し劇作家としても活躍。2001年『都立水商!』で作家デビュー。同作はコミック化・ドラマ化もされヒット作となる。主な作品に『史上最強の内閣』『史上最強の大臣』『ドスコイ警備保障』『埋蔵金発掘課長』など。

「2022年 『森の石松、社長になる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

室積光の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×