かすてぃら (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088359

感想・レビュー・書評

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  • 私の生まれる前の、そして忘れてしまっていた長崎の風景が丁寧に描かれていて、読みながら頭のなかで地図を展開したり、実際の通りをやはり頭のなかで再現したりしながら楽しく読みすすめました。いろんな懐かしい地名が出て来ますが、何故か「東望の浜」を目にしたとたん、きゅうっとなりました。麦わら帽子をかぶり潮の引いた浅瀬にしゃがんでいる自分の白黒の写真が思い出されました。
    長崎に所縁のある人はとても懐かしく読めると思います。
    お父様が亡くなるお話ですが、けして湿っぽくはありません。さすがのさださんです。おばあ様の格好いい逸話も大好きです。

  • さださんの私小説。さだまさしさんはあのおっとりした感じから多分お母さん似じゃないかと思います。けれど正しいことを繰り返すまっすぐな生き方は、あの破天荒なお父さんからしっかり受け継がれているのだとこれを読んで思いました。
    最後まで湿っぽくなく、明るく笑えるお話でした。

  • お父さん、生き方凄すぎ。
    家族の為に、一生懸命感なのが良い

  • 「後からだったら何でも言えるんだよ。兵隊に言った経験者で,あの戦争の愚痴やら軍隊の悪口を言う人たちはね,たぶんみんなその頃は駄目な兵隊だったはずだ。勇敢で良い兵士はみんな家族を思って先に死んでいったものね。そういう兵士の生命を痛みを知っている人間は,たとえそれが事実であろうとも,仲間や軍隊の悪口など言わないものだ。兵士というのはそういうものだよ」

    たしかに祖父母も戦争のことを正面切って批判はしないなぁ。
    さだまさしにしてはちょっと期待よりは下かなということで★3つ。期待が高いということでもあるけど。

  • 家と土地の話、ヤクザの話、最高におかしかった。
    キモが座っているというか、破天荒というか。
    とことん、納得するまでやっちゃう性格、人がなんと思おうと
    自分の気持ちに嘘がつけない人なんだろうな。

    土地の話は、人を馬鹿にするとこういう目にあうぞという
    おっそろしくすっきりする話だった。

    ドラマになるらしいね。楽しみ。

  • NHKBSプレミアムで、ドラマ化 http://www.nhk.or.jp/nagasaki/casteilla/

  • さだ氏のお父さんの危篤から亡くなるまでの状況に、過去の思い出エピソードをからめた内容。

    主役であるお父さんをはじめ御家族親戚、恩師知人友人モロモロ、みんな魅力的であります。
    笑いあり涙ありでおもしろく、あっというまに読了。
    これ、そのまんまドラマになりそうじゃん、とおもってたらホントにドラマ化されるんだそうな。
    やっぱね。

    しかし多彩なヒトだなぁ、さださん。

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著者プロフィール

一九五二年長崎市生まれ。シンガーソングライター。二〇〇一年、初小説『精霊流し』がベストセラーとなる。『精霊流し』をはじめ、『解夏』『眉山』アントキノイノチ』『風に立つライオン』はいずれも映画化され、ベストセラーとなる。その他の小説に『はかぼんさん―空蝉風土記』『かすていら』ラストレター』『銀河食堂の夜』など。

「2021年 『緊急事態宣言の夜に ボクたちの新型コロナ戦記2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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