- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094088359
感想・レビュー・書評
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痛快。幸せな最期。
オープンマインドに生きられれば。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20140815
さだまさしさんの小説が好きで、解夏、眉山、アントキノイノチなど読んで来た。
自伝的小説ということで、さだまさしさんの、幼少の頃から現在までを、お父さんとの思い出を中心に綴られていた。
お父さんのエピソードは、とてもユーモアと、スリルに溢れ、男らしいお父さんに、戦争を経験され、昭和の動乱を生き抜いてきた逞しさを感じた。
その分余計に、弱り、痩せ細り、天寿を全うされたお父さんの死が、なんとも切なかった。
いつかは、さださんと同じように父との永遠の別れをする時が来るのだから。 -
私の実家と違って、とにかく人間関係が濃い(^ ^;
親子・きょうだいなど家族関係だけではなく、
友達の親父さんとか、先代からの付き合いの中華屋とか、
「東京の親父」だの警察官からヤクザに至るまで、
主人公(さだまさし氏)の父親を中心に
生身の人間同士のやりとりで満ち満ちている。
だから、たくさんのドラマが生まれている。
もちろん、いいことばかりではない。
さだ家は、昔からかなり上り下がりが激しいらしい。
父方の祖母がロシア生まれでロシア語ペラペラ、
というところからしてかなりの「ただ者ではない感」(^ ^;
そんな中でも常にポジティブで、
持ち前のバイタリティで未来を切り開いてきた...
というとかっこ良く見えるけど(^ ^;
実際は頑固でいたずら好きでわがままで勝手で、
人に迷惑をかけても絶対に謝らない(^ ^;
刃物をちらつかせるヤクザもんを一喝したかと思うと、
困った友人には自分の窮状をさておいても駆けつける。
善人なんだか悪人なんだか、さっぱり分からん(^ ^;
さぞかし敵も多かったことでしょうが、
手放しで慕ってくれる友や舎弟も多く、
む〜ん、どことなくうちの親父とも共通点が(^ ^;
子供の友人を「客扱い」しないとこなんかも似てて(^ ^;
私の実家も、私が外出から帰宅すると、
友人がうちの家族と飯食ってたりしてたし(^ ^;
あり?(^ ^;
最初に「うちと違って」みたいなこと書いたが...(^ ^;
若い頃「謎の仲間」とつるんでバカやったり、
あれこれ新しもの好きだったり、
「親父同士」を比べると結構共通点があるぞ(^ ^;
子供(わしじゃ)に対する「ちょっかいの出し方」が
濃いか薄いかの違い...ってことなのかな(^ ^;
入院してる「小さくなった親父」を見ていて、
時々機械がピーピー鳴るのにドキドキしたり、
点滴に血が逆流してるのを見て物思ったり、
「見舞う長男」としてはとても共感できるシーンも多く。
「父親の死」の瞬間も、それからしばらくの間も
ちっとも「泣けない」自分にとまどうのも全く同じで。
かなり感情移入してしまって、やはり最後は涙腺崩壊(T T
「父親」でなくても、近しい人を亡くした経験のある方は
かなり持ってかれる作品ではないかと(^ ^;
ちなみに、本作がNHK BSでドラマ化されたされた際の
脚本担当は大学の一年後輩だった...ということを、
昨年夏の飲み会で知った私(^ ^
残念ながら、うちはBS映らないから見てないし、
飲み会の時にはまだ本も読んでいなかったので、
ちっともこれについての話は盛り上がらず(^ ^;
酔っぱらって朝までカラオケしてましたとさ(^ ^; -
お父さんかっこよすぎる。
親という生き物の本能的な喜びは「子供にたらふく食べさせられる」幸せの中にあるのかもしれない
という一文が、特に印象深かった。あーうちもエンゲル係数高かったやろなぁーと。 -
さださんの私小説。さだまさしさんはあのおっとりした感じから多分お母さん似じゃないかと思います。けれど正しいことを繰り返すまっすぐな生き方は、あの破天荒なお父さんからしっかり受け継がれているのだとこれを読んで思いました。
最後まで湿っぽくなく、明るく笑えるお話でした。 -
さだ氏のお父さんの危篤から亡くなるまでの状況に、過去の思い出エピソードをからめた内容。
主役であるお父さんをはじめ御家族親戚、恩師知人友人モロモロ、みんな魅力的であります。
笑いあり涙ありでおもしろく、あっというまに読了。
これ、そのまんまドラマになりそうじゃん、とおもってたらホントにドラマ化されるんだそうな。
やっぱね。
しかし多彩なヒトだなぁ、さださん。