ようこそ、わが家へ (小学館文庫)

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著者 : 池井戸潤
  • 小学館 (2013年7月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088434

ようこそ、わが家へ (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 3.0 久々の池井戸作品。まずまずでした。

  • 普段とはちょっとだけ違う行動をしただけだった。
    まさかそれで陰湿な嫌がらせを受けるようになるなんて・・・。
    ある日突然、理不尽な悪意にさらされたとき、人はどんな手を使ってそれを回避していくのだろう。
    倉田家を狙う悪意との闘いと、出向先で起きた仕事上のトラブルが同時進行していく物語である。
    主人公である太一は、父譲りの性格で人とぶつかることがどうにも苦手だ。
    疑問を抱きながらも、相手が高圧的な態度で押してくるとそのまま引き下がってしまう。
    だが、「名無しさん」の攻撃は徐々にエスカレートしていき、ついには傷害事件へと発展してしまう。
    企業小説を得意とする池井戸さんの物語だけあって、社内の不正にまつわる場面もとても読みやすい。
    総務部長でありながらも銀行からの出向ということでいつまでも外様のような扱いを受ける太一。
    これまでの実績を笠に来て、当然しなければならない仕事上の説明も太一を飛ばして社長に直接話すだけの真瀬。
    真瀬だけではない。
    社長すらも真瀬へは全幅の信頼を置いているのに、太一に対しては厳しいことこの上ない。
    銀行員として、総務部長として、ひとりの男として、太一は社内の不正に敢然と立ち向かっていく姿はカッコいい。
    「パパって凄いんだ」と言われるだけの働きで、それまで鬱々としていた苛立ちがスッと消えていった。
    「名無しさん」との対決も読みごたえがあった。
    次々と襲いかかる悪意に対抗していく家族の姿は、「わが家」を守ろうとする強い意志が感じられた。
    健太の判断が正しかったのかどうかはわからない。
    気持ちは理解できるけれど、太一の言うようにそれをやったら駄目というものわかる。
    健太がきちんと自分で決着をつける道を選んでくれてよかった。
    外敵がいると結束が固まるというけれど、元々仲のいい家族だ。
    冒頭に描かれている花火大会の場面だけでもそれがよくわかる。
    いまどき、母親と妹に付き添って花火大会にボディーガードとして行ってくれる息子がいるだろうか。
    そんな家族に平穏な日々が戻ったことが嬉しかった。

  • 帰宅途中の電車内トラブルで注意した相手に追われ、ストーカー被害に巻き込まれた倉田家。誰にでもあり得る「名無しさん」からの嫌がらせには背筋が凍るような思いがした。また出向先では倉田の進言が認められないこと、正義が勝つとは限らない会社の仕組に苛立ちを感じた。
    しかしラストが物足りない。一件いや二件落着でめでたしめでたしなんだけど、何が言いたかったのか…?人はみなそれぞれの世界で頑張れって、ちょっと大雑把なエールだったのかしら。

  • 銀行から中小企業に出向し、総務部長になった主人公が、会社で、家庭で奮闘する話。企業内での話はさすが著者の経験を生かし、興味深く描写されていると思う。家庭内の不審者に嫌がらせを受ける話は、自分の家だったら嫌だなあと想像を巡らせる。

    楽しくは読めたが、他の本著者の作品とそんなに変わらない内容な所は物足りない。

  • 面白かったです。2つの事件が同時進行します。主人公の自宅で起こるストーカーと会社で起こる不正と。どちらも惹きこまれていくストリー展開。あっという間に読了。会社内で主人公を敵視する「真瀬」が憎々しくて、リアル。ストーカーのプライドが高く陰湿な性格もよく描かれている。池井戸さんは悪人の描写が上手ですね。

  • 銀行員の倉田は上司からも部下からも認められず出向に出される。まじめが取り柄の彼は電車での割り込みを注意したことで嫌がらせを受け、また社内での営業部長の不正を見抜き社長に進言するが逆につらい立場に追いやられる。しかし、彼には家族と社内で味方をしてくれる素晴らしい部下がいた。彼らとともに問題を解決していくことで彼は人間的にも成長し出向先の社長からも敬意をはらわれるようになる。50歳を過ぎている彼の自信に満ちた人生はここから始まるのではないか。なぜ人は窮地に追いやられると不正や悪事に走ってしまうのか、人としての悲しい弱さを感じた。

  • 真面目で気弱な主人公が電車で若者の横暴を注意した所、自宅に嫌がらせをされる。

    身近に潜む現代の恐怖を本書は語っている。

    他人に関わりたくないと言う事が発生するメカニズムや匿名の優位性、口の上手い人が優位に立てる、真面目で正直な人間が損をするなど、現代の理不尽がたくさん盛り込まれている。

    作者はあの半沢直樹シリーズを手がけているだけに安心して読めます!!

  • 銀行から取引先に出向中の倉田太一は、偶然乗り合わせた電車で横入りした男を注意したところ逆恨みに合い、自宅近くまで男に追い掛け回された上に様々な嫌がらせを受け、その事が家族の生活にまで影響を与えてしまう。
    一方、出向中の会社でも架空取引の疑惑問題にぶつかり、プロパーである社長と営業部長と敵対する事になり、家庭・社内の2つの問題に立ち向かう物語です。
    一家団欒の家族でも、それぞれが必ず自分一人で解決しなければいけない問題を抱えていて、それぞれの孤独な戦いを描いています。

    池井戸潤が描く主人公には珍しい、気が弱く平和主義タイプの倉田が奮闘するシーンに思わず心の中で頑張れ!とエールを送ってしまいました。

  • 真面目な主人公が、ある日駅のホームで割り込みした男を注意した…
    それから主人公の家に嫌がらせが続く…
    家族で協力して嫌がらせ男に対決していくさらには、職場でもトラブルが…
    そういう事って現実にもあるんだろうな怖い世の中だな〜

  • ドラマを見ている友人に薦められて購入。お父さんの職場環境が半沢直樹に似てるなーと思っていたら、池井戸潤だから当然か。(この人は同じような話しかかけないんだろうか…。)話の展開はおもしろかったものの、結末はちょっと尻切れトンボ感が否めない。原作とドラマは大筋のストーリーは同じだが、設定や犯人像は色々異なっている模様。

  • 銀行の出世組からはずれた倉田太一、それでも妻も子どもも大学生の長男と高校性の次女がいて平穏で幸せな家族と暮らしていたが、ある日の退社時の電車で順番に割り込み無理矢理乗ろうとした男を遮ってトラブルになる。

    その男がその後駅から倉田をつけて来るのに気づきバスをいつものバス停も降りずにつけて来る男を巻いて家に帰るが、翌日家の花壇がメチャクチャにされ、数日後にはポストに瀕死の猫が放り込まれることに。

    その後の嫌がらせに家族、特に長男と一緒にそのどこの誰だか分からない男に立ち向かうことになる。

    また出向先の会社では営業の部長と社長と折り合いが悪くなり、その部長の経理的な不正やおかしな取引が表面化してくる、それを見つけたのは経理の部下の女性で、彼女は頭が回り倉田をサポートする。

    二つの問題を抱えながら倉田が父として、銀行からの出向での総務部長として立ち向かいながらすすむ小説と言っていいだろうか。

    家族と部下に支えられて迎える結末が・・

  • 2016.12.05
    ストーカー話メインのヤツを読みたかったのに
    内容は倍返し系。
    むしろストーカー要らなかったんじゃない?
    って感じでした。
    よく出来てるけど、池井戸さんはどこまでも池井戸さんだなぁ。

  • 主人公を取り巻く2つのトラブルを絶妙に織り交ぜ最後まで飽きずに読ませてくれる作者の手法はさすが。元銀行マンならではの巧妙な犯罪手口とそれを解決する糸道を丁寧に解説してくれ、素人でも納得するとともに読み応えもあります。冴えない主人公としながらも専門分野ではスイッチが入り、終盤のクライマックスで度胸もすわり胸をすく展開です。
    タイトルの意味はなんとなくわかりましたが職場のトラブルをメインで読んでいたので少し違和感が。

  • 2016年10月20日読了。平凡な銀行出向のサラリーマン・倉田の家庭に影を落とすストーカーの行為と、剛腕の営業部長の秘密とは…。最近ドラマにもなった池井戸潤の書下ろし作。(キャストはイメージが違うが)銀行員がそのスキルで会計の不正を暴いていく著者の得意技にストーカーあるある・家族愛を絡めた作品だが、お話の焦点が散漫な印象もある…。主人公に半沢直樹のようなアクの強さがなく、問題の解決も常識的・穏便な方向にとどまっているので、まあそういうお話だからしょうがないのだが、爽快感に欠ける印象。「誰だかわからない」ストーカー被害にあっても、監視カメラ設置・盗聴対策・張り込みなどの手段はあるし、警察への協力依頼を盾に細かく「できること」はあるものだ、何もせず怯えていては相手の思う壺だな…という教訓は得た。

  • 久々に池井戸潤さんの本。今まで読んだ本と違うのは個性のある主人公ではなく、世の中にいくらでもいそうな普通の人が主人公である。だから他の作品と違ってスカッとしたりはしない。普通に生きているとここに落ち着くよね〜というところをそのまま書かれている。だから共感も得やすい。そんな本。ヒーロー的存在に飽きた方は是非読んでほしい一冊です。

  • 銀行からメーカーに出向させられた倉田の話。
    電車の中で、順番無視を注意されたことから、ストーカー被害に遭う。
    会社では不正会計に気づき、正そうとするも、社長や営業部長と対立して、うまくいかない。
    家でも、職場でも、ストレスフルな毎日。

    倉田が、気弱な人物であるところが面白いと思っていた。
    半沢直樹のような、口八丁手八丁でないところに、好感が持てた。
    粘り腰で、二つのトラブルを乗り越えようとするのも、応援したくなる。

    ただ、ストーカー事件の方が、最後で急にバタバタっと展開するのに引いてしまった。
    不正会計事件の方は、悪役として出てくる間瀬の人物像もしっかり描かれ、それなりに同情できる部分もある。
    しかし、ストーカー事件の犯人は、いかにも薄っぺらい。
    最後の倉田の感慨も、とってつけた感じだ。
    やっぱり、企業に絡む話でないと、面白くないのかなあ。

  • *真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになり、一家はストーカーとの対決を決意する。一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから窮地へと追い込まれていく。直木賞作家が“身近に潜む恐怖"を描く文庫オリジナル長編*
    面白くて一気読み!姿なきストーカーとの戦い、会社内不正に対する闘い、の二本立てで問題が進行。どちらも微小な手がかりだけで、頼りない主人公に解決出来るのか、ハラハラしっ放し。お得意のスカッと解決がやや終盤過ぎたものの、キレイな落としどころも文句なし。

  • 池井戸潤のミステリー。
    ミステリーも書くんだなぁ。
    作家は本当に偉大だ。

    点だった事件が線になっていく快感。
    一気読み。面白かった。

  • 2016.9.4-52
    ホームでの割り込みに注意をして以来家には次々と嫌がらせを受け、出向先では営業部長の不正を暴くつもりが社長にも疎んじられる倉田の奮闘。

  • おもしろかったが、銀行内のトラブルとストーカーの事件、どっちかに絞ってもよかったかな。

  • ドラマは見てない。
    最初ちょっと怖かったけど、続きが気になってすぐ読めちゃいました。
    ちょいちょい?ってとこがあり、プライベートなことでATMの防犯カメラ映像を見せてもらうとか、、いくらなんでもないでしょー。
    まぁでも犯人が捕まった時はホッとした。
    池井戸サンにしてはスカッと感が少なかったかな。

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