サカサマのパテマ (小学館文庫)

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  • 小学館 (2013年10月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088601

サカサマのパテマ (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 世界観は面白かった。子供の頃、姿見を床に置いて上から覗き込んだことを思い出した。
    話はテンプレなボーイ・ミーツ・ガールで特筆することもなし。どんでん返しもまあ、よくあるパターン。

    なんかモヤっときたのはイザムラのキャラ造形。ここまでイヤラシくて嫌な奴にする必要あったか?アイガだってこれまで生きるために必死だったろうに、そこの君主がここまで嫌な奴に描写されるのは納得できない。一応ジャクでバランスとったんだろうことは察せられるけど。
    なんのかの言っても結局、エジンの人々の祖先が天変地異を引き起こし、この物語の最後で一番得したのもエジンの人々であるという構成になってるから、そこで主人公達を悪者にしないために、イザムラが過剰に不愉快な人物にされた感じがして、読後感が悪い。
    もう少し、どっちも悪いしどっちも悪くない、なのに対立しちゃう、悲しいねっていう演出にはできなかったのか。

  • エイジの住むアイガでは、空は忌むべきものとして教えられ
    人々は日々を俯き気味に生きていた

    パテマの住むエジンでは、足りない物資を補うために
    人々は前を見つめて日々を精力的に生きていた

    穢れた空に思いを馳せながら寝転ぶ少年の耳に
    頭上のフェンスの鳴る音と、少女の声が届く
    驚いた少年の視線の先で、少女は必死に落下しまいとフェンスにしがみついた

    少女の足下に広がるのは底のない大穴
    ただただ青い、空だけだった——







    劇場版『サカサマのパテマ』を観る前に既に本は買ってあったのだけど
    ネタバレ回避のためようやく読了!
    映画を観ただけでは少し謎な部分もあったので
    小説で補完できて良かった!

    映画では結局アイガの天井がなんだったのかわからず
    ラストを見ても何故エジンの人々がずっと地下に暮らしていたのかもわからず
    イザムラは単なるロリコンの狂人にしか見えず
    と、色々と足りない部分もあったのだけど
    その辺りも含めてきちんと裏付けというか説明がなされていて
    スッキリした
    これを読んだ後にまた映画観たかったかも
    DVDの発売を待とう…








    しかしなんというか…
    結局どうあっても、アイガだけを重力操作で元に戻すことは出来ないのだから
    パテマとエイジは生涯、同じ大地を並んで歩くことは出来ないのだなぁと
    希望に満ちたラストとはまったく違った印象ばかりが残った
    もちろん、今後部分的、あるいは超単体的に重力を戻す技術が開発されるかも知れないけど
    そうでなければ空中に渡した板に二人で乗るか
    エイジの体重分のエジンの重しを足にはめて逆さ吊りになるしかないよね…
    下世話な話、二人は結ばれても子どもすら作れないのでは…
    いや、そこまで深く裾野を広げることもないけれどもw
    心以外は相容れないのかなぁと寂しさを感じる


    あと児童向けを意識しているのなら仕方ないけど
    小説の表現が所々薄ら寒い感じがしたのは読んでて少し苦痛だった
    少しだけだけども

  •  映画を観て、少し設定に気になったところがあったので確認のため購入。
    (以下ネタバレ)


     気になったのは、パテマがエイジにもらったパンを食べようとして(パテマにとっての)天井に落としてしまうシーンと、パンを食べたあとお腹をさするシーン。

     重力が働く方向が逆の物質は、うまく消化できないのでは?
    と思ったので(当然水も飲めないはず)、そのへんが説明してあるのかな、と興味を持った。パンフレットの声優さんの対談に映画には無い水を飲む描写が小説にはある、とも書いてあったし。

     スター・トレックの「二重人間スポック」という話を昔読んで、
    転送装置の事故だったか何かで生まれたスポックのコピー人間は、鏡像のように合成されたため、いくつかのタンパク質が光学異性体で構成されており、通常の食料は身体に取り込むことができない、なんていう事が書かれていた記憶があったので、パテマも同様かなと思ったので。

     結論としてそんな事はなく、単に上にこぼれてしまう水をどうやって飲むか、という問題をどう解決するかという話だった。

    1.口移しで
    2.チューブや袋に入れて

    さてどちらでしょう。

     当然トイレは?という問題にもつながるんだけど。

     そのへんにあまりこだわると薄い本になっちゃう。
     サカサマの相手と子供を作れるのか、という話にもなるし。
    いかんいかん。

  • 以前に劇場公開作のデモみたいなのを見てた作品でした。ストーリーそのものはそれほど特殊ではないと思います。主人公2人がそれぞれサカサマな情況をイメージするのが楽しい小説でした。想像力を試される作品です。

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サカサマのパテマ (小学館文庫)の作品紹介

話題のアニメーション映画を完全ノベライズ

少年エイジの住むアイガでは、「かつて多くの罪人が空に落ちた」という言い伝えがあり、「空」というものが忌み嫌われる世界であった。そのエイジの前に突然現れた少女パテマ。彼女は頭を下に足を上にしたサカサマの状態でフェンスにしがみついており、いまにも「空」に落ちそうな状態であった。必死でフェンスにしがみつくパテマを助けようと、エイジが彼女の手をとると、2人はそのまま宙に浮かび上がった。初めて見るスペクタクルな世界に驚くエイジ。パテマは冒険心から地下の世界を抜け出し、アイガに「降って来た」少女だったのだ。そして、このふたりの「サカサマ」の出会いは、やがてアイガと、真逆な地下世界との境界を激しく揺るがす大事件に発展するのだった。ふたつの世界の間に横たわる謎とは? パテマを捕獲しようとするアイガの治安警察。その追っ手から守ろうとするエイジ。ふたりの奇妙な冒険の行くつく先は……。

【編集担当からのおすすめ情報】
「イヴの時間」の吉浦康裕監督が原作・脚本・監督を担当した最新アニメーションは、これまで誰も想像しなかった「サカサマ」の世界。映像だけでは知り得ないふたつの世界のディテールを小説で読むことができます。

サカサマのパテマ (小学館文庫)はこんな本です

サカサマのパテマ (小学館文庫)のKindle版

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