限界集落株式会社 (小学館文庫 く 6-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088670

感想・レビュー・書評

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  • 帯に書かれた、“地域活性エンタテインメント”という言葉に興味を抱き、読んでみることにした。
    “限界集落”と呼ばれる村に、経営ノウハウを知った都会の一流サラリーマンがやって来て、村を変えていく。物語の大筋はこういった流れ。
    読んでるうちに、田舎育ちの自分と重ね合わせていたりして、面白かった。
    物語とは関係ないが、巻末の解説が興味深いものだった。
    盛岡市の普通の書店の方が書かれているのだが、解説を書くに至ったエピソードなど、心温まる話だった。

  • 農業って絶対必要なのに何故衰退するんだろう。天候とかリスクが多いのはわかるけど根本的な仕組みに問題があるのかなぁ?儲けるためというより、持続させる仕組みが必要だよなぁ。人が手を加えない土地は野山に帰ってしまうから…。まぁそれも減っていく人類の宿命なのかもだけど。
    こんなふうに鮮やかに村を立て直すことができたらSDGsとかばっちりじゃない?と思いつつ読んだ。でも何処もこんなだったらそれはそれで頭打ちになるのかな…。

  • ふむ

  • 地方の廃村間近の止村を東京のエリートが、経営力を駆使して救うお話。

    農業の様子と、収益化を図るためにさまざまなアイディアを出す主人公を読んでいて活力が出てきた。

    農業ではないけど、将来同じような境遇になるので背筋を伸ばさなきゃな…と痛感しました。
    何事も勉強!資金力、そしてビジネスへの愛情が必要だと思いました。

    村の人々の人間模様も個性のある野菜のくずたちのようで楽しかったです!

  • なるほどね...
    て言う内容だけど、スト-リ-(展開)の先読みが出来るので
    メモに取りたいくらいの、作家の想いを残して欲しい。
    琴線に響く書き手の力量を問いたい。
    作文ではないのだから。

  • 地域再生小説。
    主人公は起業のためにIT企業を退職し、ちょっと休憩のつもりでBMW転がして田舎に来た男。
    葬式にも出なかった祖父の家で、父と間違われ、勝手に出入りするジジババ'sに構われる。
    虫嫌い、野菜嫌い。
    なのに限界集落である止村の農業経営にいっちょ噛みしだす。
    こいつが前半ほんといけ好かない。傲慢正論野郎。
    役所にも強烈に宣戦布告する。
    徐々に変わってきますが、わかりやすく変わったりはしません。そこはリアルかも。
    個性的な3人の農業研修生たちもいい味出してます。

    カバーデザイン / 山田 満明
    カバーイラスト / 石居 麻耶

  • 下品
    きらいなタイプだ

    引いた
    土下座
    人探し
    デブ表現

    なんかいろいろと無理

    気持ち悪いと思った

    化粧したのを見て化けたっていってたのに
    村の発展と共に〜にすり替わってた

    もしアダルトビデオに出演歴があったとして、何が問題なんだろうか

    地元住民の反発や農協の妨害、後追いの競合とか
    課題や障壁になりそうだなーってところには
    触れるけど、都合よく解決されていった


    田舎最高ーってなる漫画は、ばらかもん
    田舎陰湿…ってなる作家は、湊かなえ

    過疎化による限界集落、でなくても少子化のスピード凄まじいから
    お金のかかる機能の維持を諦めて
    どんどん縮小して
    移り住んでいってもらうところはたくさん増えるんだろうなと思った

    数年前に見た予想グラフ、
    戦後の人口増加の角度で
    人口減少だった

    おやき食べたい

  • 日本全国には限界集落が1万カ所以上あるという。
    限界集落とは、過疎化などで人口の過半数を65才以上の高齢者が占める地域であり、公共機能が低下している地域をいう。
    無医村、公共交通機関、教育機関の廃止、郵便局や生活必需品を買う施設もない。
    いわゆる「ないないづくし」の状態になっている地域が限界集落である。
    黒野伸一著『限界集落株式会社』は、そんな限界集落を舞台にし、農業で村おこしを目指す物語だ。
    都心のIT企業を辞めて、祖父の家がある限界集落に戻った主人公が村人を動かし、
    村の存続を目標に、農業を軸に復興と活性化を行っていくストーリーはなかなか痛快である。
    小説の世界とはいえ、地方を取り巻く今の行政のあり方にも一石を投じる内容であり、なかなか読ませてくれた。

  • 元銀行マンのエリートである主人公が、過疎の農村に都会で培った経営手腕を持ち込んで村を立て直すというストーリー。

    都会の合理的なやり方を田舎に持ち込んだらどうなるのか、という想定。とんとん拍子にうまく事が運ぶのでちょっと現実感は乏しいが、ストーリーは面白かった。

    もし実際にこんなふうに集団農場経営をしてみたらどうなるんだろう。

    村のその後が気になるので続編にも期待。

  • 面白かった!
    日本のあちこちに限界集落ってあって、どこの町も頑張ってるんだろうなって思う。私の地元も私が子供の頃からすでに限界集落だったけど、まだ頑張ってるし、これからも頑張って欲しいと思えるお話でした。

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著者プロフィール

黒野伸一(くろの・しんいち)
一九五九年、神奈川県生まれ。『ア・ハッピーファミリー』(小学館文庫化にあたり『坂本ミキ、14歳。』に改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、小説家デビュー。過疎・高齢化した農村の再生を描いた『限界集落株式会社』(小学館文庫)がベストセラーとなり、二○一五年一月にNHKテレビドラマ化。『脱・限界集落株式会社』(小学館)、『となりの革命農家』(廣済堂出版)、『長生き競争! 』(廣済堂文庫)、『国会議員基礎テスト』(小学館)、『AIのある家族計画』(早川書房)、『グリーズランド1 消された記憶』(静山社)、『お会式の夜に』(廣済堂出版)など著書多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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