下町ロケット (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088960

感想・レビュー・書評

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  • 半沢直樹で知った作者の代表作。
    物語は企業を舞台にしているという点、主人公が強い信念の持ち主であり、幾つもの困難に立ち向かう点、仲間の支援があり、ハラハラさせられながらも最後は大逆転があるという点で、全体としてのエンターテインメントが成り立っている。

    読んでいてスカッとする場面が沢山あり、読了感が非常に良い作品だった。

    本書は、今作者の真骨頂が詰まっているとのことなので、他の本も読んでいきたい。

  • ロケット打ち上げに失敗し、一度は研究者の道を外れた佃は中小企業の社長をしている。佃の会社ではロケットエンジンのキーデバイスになるバルブを開発し、その特許も取得した。
    佃の作るバルブの技術の高さから、その特許を巡って大手企業との訴訟のバトルが繰り広げられる。
    ビジネス上での知的財産の争いが非常に興味深く、またリアルに描かれている。高い技術=良い特許ではないことを切り口に様々な企業の知的財産戦略が繰り広げられる。
    同時に研究者という側面と経営者という側面で揺れる佃の心情もとても共感できる。
    自分の思いや夢を貫くために困難に立ち向かう姿、またそれを支える周囲の人間の取り組み、最初は難色を示す大企業側の人間も次第にその熱意と技術に心を動かされていく様子、どれもとても心熱くなる描写だ。

    10年後も読みたいと思える本だった。

  • 本書は専門的な事は分からない自分でもイメージが掴みやすい(読みやすい)本だった。なんか最近の日本企業は数や効率重視の外資系企業になりつつあると感じていました。佃製作所はほんと昔の『メイドインジャパン』を再現していた感じがしてある種の気持ち良さを感じる事が出来た。面白かったです。

  • 思いっきりイライラしてドキドキした後の爽快感たまりません。
    ラストの娘からの花束と『おめでとう、パパ』には涙でした。
    殿村、江原、真野といい登場人物のキャラが良い。

    全力で夢に向かって行く佃社長の生き方に感動しました。自分に当てはめて今日から全力でチャレンジしてみようと思う。仕事もプライベートも。

  • 大学の課題図書だったから特許や経営者、ビジネスモデルを意識して読んだけどすごく面白かった!
    人間関係がものすごくリアルで、企業同士の熱い闘いだけでなく、社内での問題もあったりで色々起きてるのにまとまってて読みやすかった。
    最後なんてもう鳥肌もんでした!

  • 佃社長の考えは立派だしダメなことではないと思うのだけども、私はどちらかというと若者の営業たちの意見に近い考えを持った。
    正直、自分の会社の社長がこういうタイプだったら転職検討する。

    挑戦はリスクを伴う。挑戦しても必ずしも成功する保証はなくてただ、成功する可能性がある、と言えるにすぎない。
    この物語は読む分には面白いし満足感があるけれども、最後まで佃社長の意向に共感はできなかった。

  • 映画は観ていないので、初めて触れた作品。
    宇宙開発の最前線にいた主人公が、失敗を機に家業の町工場を継ぐものの、そこで取得した特許を巡って何度も訪れるピンチを乗り越えて行く話。全ての章で、トラブルがまず起こり、ピンチを乗り越えて、信頼を勝ち取る…読んでいるとついニヤリとしてしまう展開で、とても爽快で気持ちがいい。ベンチャーの高圧的で零細企業を馬鹿にしているのも腹立たしくもあるが、プライドを持って仕事をしている人たちの強い気持ちがとても心強かった。
    読後感も非常によく、読んでよかった作品となった。

  • 最初は所詮小さな町工場だとタカを括っていた
    財前が実際に佃製作所のものづくりへの拘りを感じ、職人たちへリスペクトの念をもつ心情変化が
    最高だった。

    佃プライド、佃品質に自信をもって若手が奮起する場面も個人的にジーンときました。

  • 緊張感もあって早く続きが読みたいと思う本。こういうことが現実にあるかはおいておいて、熱くなる話が好きだから結構面白いかった。

  • 面白かった。タイトルだけは知っていたので、どんなものかと思って読んでみたが、山あり谷ありで想像以上に引き込まれるお話だった。ドラマになったのも頷ける内容だった。見てないけど。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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