下町ロケット (小学館文庫)

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著者 : 池井戸潤
  • 小学館 (2013年12月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088960

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下町ロケット (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 中小企業が大企業の横柄な要求に対して真っ正面から挑む姿がカッコいい。
    あくまで日本産業にロケットを飛ばしてもらいたい、という日本人の誇りや、研究開発で大企業より一歩先により品質の高いモノを作り続けることの大事さを説く姿は、ガラパゴス化している日本経済の突破口になりそう。

    もちろんリスクもあり、家庭もある人たちは安全な稼ぎ方にしたい。と経営方針に不満を持つ。
    日本ロケットの技術研究者としての実績を持つ社長と自分は違う!と。
    若手の価値観だったり、反抗期の娘とぶつかったり、心労が耐えないけど、その情熱が心を熱くしてくれる。

    これを読んだモノ作りの人たちはものすごく鼓舞されたんじゃないかな。

    モノや情報がが溢れる時代で本当に
    必要なことは、大量生産の為のマニュアルや
    コスト削減の効率化ノウハウではなく、
    自分達が作ったもので社会に貢献するぞ、というやる気と、産み出すための知恵と情熱を伝える誠実な態度なのだと思った。

    社長は良くも悪くも、研究員から社長になって現実社会(売上とか権力とか競争とか)と密接に関わることになった。
    今まで夢の実現に集中できる環境で、作るのが楽しくてやり続けていた研究の意義が変わったように思える。
    自分の手でモノを作り出すことで人に、社会貢献という形で影響を与え、それが働く=充実する生き方になる、という信念にたどり着くことになったのかな。

  • 「技術」にはエンジニアの情熱が刻まれており、特許はその想いを守るもの。しかし、それは理想であって、厳しい現実社会では、お金や権力で理想はゆがめられ、身勝手な「ご都合」が泥臭く渦巻く。バルブテストに不合格だった理由を見つけていくところなど、なかなか楽しめた。最後の打ち上げシーンの余韻がさわやか。気持ちよく読める一冊。

  • 熱い!序盤少し物足りない感じもあったのですがそこから終盤までは圧巻でした。男のロマンのような物が感じられます。

  • エンジンを専門に販売する中小企業の社長、佃は、かつてロケットのエンジン開発の研究をしていた。
    その経験を活かし、バルブの特許を取得したが、その技術を巡って大企業からの挑戦状。
    そのほか、大口顧客からの契約取消、特許侵害の訴訟を受けるなど、様々な大きな問題に社員全員で立ち向かっていく。

    対峙する大企業の中には、いけ好かない人もいるが、プライドを持って仕事に取り組む人もいる。
    社内には社長の方針に反発する社員もいる。
    誰が悪い、良いということはなく、それぞれの立場で意見を主張しているだけなのだが、その人間模様に読み応えがある。

    一気に読んで、最後には感動の結果!
    面白かった!!

  • 夢に向かって躍進する中小企業が題材。従業員が一丸となって、大企業からの圧力をはねのける。
    元銀行員らしい視点に、そして熱い人間ドラマがよく融合されている。更に、技術的な観点からも、綿密に調査されたことがうかがえた。
    予定調和な感はあるものの、読後感はスッキリ。周りにお薦めしたい作品。

  • ドラマを思い出しつつ、一気読み!
    日本の中小企業に想いを馳せた。

  • 最後の最後に泣かされました。途中で少し重いかなと感じる箇所もありましたが、苦境を乗り越え夢を叶えようと奮闘する主人公がとても素敵で後半は一気に読み終わりました。

  • 中小企業、工場を扱っていて面白かった。
    ジェットコースターのように、山あり、谷あり、回転ありでいいです。

    心の底から湧き上がる何かを感じられる作品。

  • 文庫でエピローグを含めて480ページにもなり、またテレビドラマから本作品を読んだものだが、無理なく楽しめた。
    それには、元来分かりにくいロケットに欠かせないバルブシステムや、特許侵害といったことをよく熟知し、かつそれらの問題を通して一つの会社だけでなく、多数の人間そのものを重厚に織りなしている著者の力量により自らも今なしている仕事と生き様ということを考えさせられ、奮い立たせられるからではないだろうか。

  • 2016年8月に読了。
    原作よりもTVでの評判を耳にし、面白そうだなーと思いつつ、余りの人気・盛り上がりに近付けずにいた。
    ふと思い出して読んでみた。
    面白い!
    と言うか、緊迫した内容が続くので、読書を中断するとストレスになるほど(読書中に”入り込んだ気分”が、そのまま日常生活の中で続いてしまう...)。
    今更ながら、作家さんってのは凄いものだなあと妙に感心する。

  • この本のタイトルは実は昔から知っていたのですが、この本を読み始める契機になったのは、私が毎年1回参加している研修に参加したことにあります。

    研修の内容は「知的財産を中小製造業に活用する」というもので、研修の講師さんが特許の中小企業に及ぼす影響を生で感じたいのであれば、是非この本を読むべし!と強調されていて、それに触発されました。

    読み始めたら、ストーリーの「ハラハラドキドキ感」に圧倒されてドラマを見ている気分でした。これは小説仕立てとなっていますが、私の個人的な意見ですが、かつて日本のロケットの打ち上げが失敗した事実にある程度基づいたものを感じました。

    中小企業に対する大企業の特許裁判の対応方法等も、恐らく私が色々な筋から聞いているものとほぼ同じで、実際の状況が推測できるもので私にとっては、実際に仕事についてみなければ分からない貴重な経験ができたと思いました。

    歴史小説も面白いのですが、現代のビジネスで起きている事件をテーマにした小説の面白さも改めて感じさせてくれた、記憶に残る一冊でした。

    2014年8月2日作成

  • とても面白かった。
    久々の一気読み。
    内容にも
    ボリュームにも大満足。

    特許裁判から特許使用の問題まで、
    とても勉強になりながら読めました。

    少しだけ思うのが展開が
    ベタなドラマ的なんですよね。
    だからすっきりするのでしょうけど。
    とてもよかったです。

  • 夢を追うのは美徳だけど、経営者、雇う側という現実。
    それでも安パイを捨てて、社員の反対を押し切ってまでもかける夢があるって素敵だ。
    たとえ小さい会社でも、日本には高い技術をもった熟練工がいる。コストを考える前に、そういう技術者達を増やしていくことを考える必要がある、と思わされた。

  • 素敵な本だった。
    私は会社に属したことはないけど、こういう風に全員が一丸となって、一つのことに挑戦できるって醍醐味なんだろうなと思う。
    この作中で、1番心に残ってるのは佃社長の「仕事は二階建てなんだ」というセリフ。「一階部分は飯を食うため、だけどそれだけじゃ窮屈だ。だから仕事にも夢がなきゃいけない。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食えないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。」
    つくづくその通りだと思う。
    これを読んで仕事の意義を本気で考えた。夢を持てる仕事についてる私は幸せなんだと思う。自分の仕事に、プライドを持ってやってる人って本当に素敵だと思った。私も男性と同じだけ働く身として、入れ込んで読んでしまった。そして今以上にプライドを持って生涯の仕事として行きたいと思った。

    感動をありがとう。大切な一冊になりました。

  • (一応)大企業の法務、知財に関係する仕事を
    10年していたので読み始めは複雑な気分だったが、
    取引中止、資金繰り、特許訴訟、ライセンス、
    大企業、そして金融の横暴と傲慢が
    挫折を経験して、中小企業で夢とロマンを追う、
    元研究者、現経営者に襲いかかり、その窮地を
    どう脱するか、一気読み。

    佃はもちろんだけど、トノの不器用ながら
    熱いキャラクターと振る舞いが、夢とロマンにぴったり。
    対して、相手方の小物たちは、大企業という所属に
    何かを勘違いして自分の力、相手の力を見下し
    軽んじて、見誤るあたり「悪役」という感じ。

    佃側で夢に胸熱くするのもいいが
    自分が社会人として小物の悪役の振る舞いをしないよう
    モノを見極める力もつけなければ。

  • 文句無しに面白く、スカッとする読後感が堪能出来る傑作である。

    タイトル通り、下町の町工場が国産ロケット開発に関わる物語であるが、そこまで至る道程たるや!

    池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』にも描かれていた大企業のエゴがたっぷり描かれており、その大企業に立ち向かう町工場・佃製作所の社員達が眩しい限りだ。胸のすくような結末と共に勇気がもらえる物語。

    日本は昔からもの作りで経済発展を成し遂げて来た国である。日本人特有の手先の器用さ、真面目さが日本のもの作りを支えて来たのだが、近年は単金の安さから、もの作りの場は海外に流出し、挙句、国内のもの作りの場は空洞化しつつある。こうした近視眼的な選択を行ったのは多くの大企業であり、今こそ本書に描かれる町工場のような中小企業が立ち上がるべき時なのかも知れない。

    第145回直木賞受賞作。

  • こんなに泣くとは…何度殿村さんに泣かされたか分からない…
    まさか話の序盤で涙ぐむとは思ってなかったので電車で鼻をすする変態と化してました(笑)
    エピローグも感動で泣いてました…

    池井戸さんの小説には分かりやすい悪がいて、ストレスが溜まるのだけど、ちゃんと主人公のことを分かってくれる人や支えてくれる人たちがいて、読み切った時に爽快さとか感動があって、それがとても好きです。
    あとなんだか少し賢くなったような気もするし(笑)

    ロケットに全く興味が無かったのでどうして宇宙センターが種子島にあるのかとか、研究者の熱意とか、最高技術なんだとか、考えたことも無かったですがとても感心して面白かったです。
    ロケットが上がったというニュースを見ても「へぇ〜」くらいにしか思ってませんでしたが次にそのニュースを聞く時には全く違う気持ちになっていると思います^^
    夢をもつのは素敵なことなんだと思えた感動の小説でした!

  • ドラマも見ず、遅ればせながら小説を。安定の面白さ。池井戸作品には珍しく銀行話がほとんど出てこない。テンポがよくて本当読みやすい。

  • 読むのは2回目だけど、前回読んだ内容を適度に忘れていて、ワクワクしながら読むことができた。やはり、この著者の小説は面白い。

  • とても、わかりやすくてドラマチックなプロット。
    勧善懲悪なので、感情移入もしやすいです。
    ただ、シンプルな話の筋がどんどん進むので、
    かなり、物語の都合が良い物語になっている気がしました。
    もう少し深く掘ってくれたらもっと感動出来た気がします。

  • 面白い。
    池井戸潤さんの作品の内でも、空飛ぶタイヤとこれが一番好きかも。

  • TVドラマは敢えて見ないようにした。本作は特許侵害訴訟、特許権の使用許諾、そして町工場が持つ技術と夢といういくつものピークが連なる連峰作品だ。次々に降り懸かる難題に、銀行からの出向・トノが、別れた妻が、佃製作所の社員達が主人公の社長と力を併せて立ち向かう様は痛快である。最終章のロケット打ち上げシーンは最高!

  • 挑戦、正義、プライド。ロケットエンジン開発をめぐる熱い男たちの物語。こんな会社で働いてみたい…。
    夢を追い続けるか。目先の利益を取るか。佃社長の揺れる心から目が離せない。もし自分が同じ立場だったら、きっとお金に執着するだろうなぁ。
    品質テストの場面は、佃製作所の社員と一緒になって歯ぎしりしてた。
    何と言っても帝国重工の財前部長が印象的。躊躇いなく佃品質をリスペクトする潔さがかっこよかった。
    続編が楽しみ!

  • お前には夢があるのか?オレにはある

  • 何を売って日々の糧にするか?
    お金さえ入ればいいのか?

    いろいろなエピソードを経営視点でまとめあげて、要所要所を気迫のこもったセリフで締める。
    読後に爽やかな気持ちにさせてくれる良い小説だった。

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直木賞受賞作、待望の文庫化!

あの直木賞受賞作が、待望の文庫化!

「お前には夢があるのか? オレにはある」

研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。
特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。
男たちの矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編!
第145回直木賞受賞作。

池井戸潤、絶対の代表作
(解説・村上貴史)

下町ロケット (小学館文庫)のKindle版

下町ロケット (小学館文庫)のハードカバー

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