冒険 (小学館文庫)

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著者 : 植村直己
  • 小学館 (1998年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094110319

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冒険 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

  • 植村直己冒険館へ一度行ってみたい。直己が残した数々の冒険の軌跡を見たいから。
    でも館のある彼の故郷、兵庫県城崎郡日高町(合併により現在は豊岡市)へは、なかなか行く機会がない。ならば、“満腹感”には遠くても、この本を読むことにした。

    常人の限界を超えた彼の足跡は、冒険館で得られるだろう。だから私はこの本からは、冒険譚よりも彼の人生を通じた心の動きを得たいと思った。

    おそらく直己は、何百回何千回と人からこう聞かれたと思う。「なんでそんな危険なことをしようとするのか?」「こわくないのか?」―
    彼はこう書く。「なぜこうしたことを、一人でやるのか、私にはわからない…ただ無性にやりたい、それだけだ。」「理由もなく、ただこの時にやりたい、と思ったことをやる。懸命に心を打ちこむと、その中からまたやりたいものが生まれる。」そして「他人のやっていないなにかを自分で築いてみたい」につながる。

    でも私が面白いと思ったのは、冒険自体より、冒険の準備や資金集めなどで見られる“直己らしさ”だ。今でこそ私たちは「爆笑エピソード」として読めるけど、本人は真剣だから余計笑える(失礼)。

    南極大陸横断の距離感を実感するため、思いつきで稚内から鹿児島まで徒歩旅行を実行。でもあまりの小汚い格好に、警察官に不審者として連行されてしまう。
    また、極地探検の資金を得るため、一回だけ会ったことのある巨人軍の王貞治選手に後援会入会を頼んだらと人に言われ、「いきなり電話したら失礼にあたらないか」とか何日も思い悩んだ末に恐る恐る電話したら、王さんから快諾をもらえたけど、そのとき何度も電話に向かって頭を下げていたよって横から言われる。

    大胆さと繊細さ、強さと弱さ、慎重を期すことと瞬時の判断。相反する特質を自分の中で上手に併せ持ち多くの偉業に繋げたこの人に国民栄誉賞を与えたのは、正しい。
    (2011/11/5)

  • 植村直己『青春を山に賭けて』『極北に駆ける』『冒険』。冒険とは、帰ってきて初めて達成されると著者はいう。マッキンリーにて消息を断って26年。彼のことを知らない人も多い。だからこそ、その文章から発せられるエネルギーを知りたくなる。特に、『青春を山に賭けて』『極北に駆ける』での生きる姿。この文章と関わった時に受ける感情は、とても力強い。彼が初めて山に登ったのは山岳部での訓練のこと。卒業して僅かの間に、日本を飛び出し、各大陸の最高峰を制覇していく行動力には圧倒させられる。その中でも、私は各地で現地の社会に飛び込み、住人となろうとする、その姿に最も心を打たれ、恥ずかしくなったのだ。

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