犬を飼う(小学館文庫) (小学館文庫 C た- 1-1)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094150018

作品紹介・あらすじ

「たかが犬一匹、しかし、なくしたものがこれほど大きなものだとは思わなかった。そしてタムの死が私たちに残してくれたもの……それはさらに大きく大切なものだった」 谷口ジローが自らの体験にもとづいて描いた、愛犬の最期を看取る悲しくも感動的な日々。生命の重さがいやおうもなく胸を打つ。第三十七回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞の名編。 ほかに『そして…猫を飼う』『庭のながめ』『三人の日々』『約束の地』の傑作4編を収録。文芸コミックの決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 老犬を看取る「犬を飼う」
    その後日談として「そして…猫を飼う」「庭のながめ」「三人の日々」
    一人の男のヒマラヤ登頂を描いた「約束の地」

    これは……つらいが、死をも慈しむ視点が、時間を置けば備わる。
    もちろん悲しいときは悲しい一色だが、要は時間が解決してくれる悲しみだ。
    それが人が生きるということだ。

  • いつか来る日を思い、泣いた。死ぬために生きるのではなく、生きるために生きるのだ。

  •  書棚を整理していて出てきた。なつかしい。

     犬も猫も出てくる。「坊ちゃんの時代」(関川夏央)を読んだ時に買った。山も出てくる。

     犬も猫も飼いたかったけど飼ったことがない。子供の頃は、べつに飼っているわけではない猫が、うちの猫だった。最近ベランダに、「うちのノラ」がやってくる。うれしい。

  • 【本の内容】
    「たかが犬一匹、しかし、なくしたものがこれほど大きなものだとは思わなかった。そしてタムの死が私たちに残してくれたもの……それはさらに大きく大切なものだった」

    谷口ジローが自らの体験にもとづいて描いた、愛犬の最期を看取る悲しくも感動的な日々。

    生命の重さがいやおうもなく胸を打つ。

    第三十七回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞の名編。

    ほかに『そして…猫を飼う』『庭のながめ』『三人の日々』『約束の地』の傑作4編を収録。

    文芸コミックの決定版。

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    [ 参考となる書評 ]

  • 5編の漫画、文芸コミックが収録されています。

    そのうち「犬を飼う」は、タムタムの最期の1年を丹念に描いており、ラストはさすがに涙が出てきます。
    夫婦の犬愛は強いと思うのですが、「何度もひっぱたいた事がある」ということなので、評価は下がります。

  • 深イイ
    生きてる姿に正解も不正解もない

  • 犬と暮らし、犬を看取る。
    食べさせて、散歩させて、排泄させる。
    話をするわけでもないのに、大きな存在になっている。

    続く、猫、姪、雪豹のはなしもしみじみおもしろい。
    克明な背景描写が、静かな感情を支えている。

  • 文学ですな。

  • 久しぶりに文庫版にて再読。収録作品が異なるようです。タムタムと夫婦の生活を淡々と描いた表題作は犬好きな方なら涙腺崩壊するのではないでしょうか。特殊なエピソードなどなく日常を描いて感動を味わさせてくれる良作です。

  • 最近どうしても読みたくなったので購入し、読了しました。

    淡々とした語りでありながら、胸に迫ってきます。涙は出なかったんですけれど、犬の死に立ち会ったらこうなるんだろうなぁ、ということを思わずにはいられません。

    うちも犬を飼っています。今だいたい8歳くらい、中年を通り越してそろそろ老犬に差し掛かる頃になってきました。漫画に出てくるタムタムは14歳と10ヶ月で往生します。14年と10ヶ月は立派な長寿ですね。ただ、「うちの犬も14年以上生きられるか分からんが、ともかく私がこの先生きる5、6年以内には、こういう思いを経験するんだなぁ」とも思えてくると、繰り返し読みたくなりました。何度も何度も読みました。何度読んでも涙は出てこないんですけれど、心が震える感じはありますよね。

    この文庫版では、「犬を飼う」の後日談として「そして…猫を飼う」「庭のながめ」「三人の日々」、一人の男のヒマラヤ登頂を描いた「約束の地」が収録されています。どれも味わい深い短編でいいですね。犬の話が「死」がメインテーマとすれば、それ以後の話は「誕生・成育」の話になっています。

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著者プロフィール

1947年、鳥取県鳥取市出身。アシスタントを経て、1975年『遠い声』で第14回ビッグコミック賞佳作を受賞。『「坊っちゃん」の時代』シリーズ(関川夏央・作)で手塚治虫文化賞マンガ大賞、『遙かな町へ』『神々の山嶺』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。アングレーム国際漫画祭最優秀脚本賞など、海外でも数多くの賞を受賞。

「2022年 『サムライ・ノングラータ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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