父の暦 (小学館文庫)

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著者 : 谷口ジロー
  • 小学館 (2001年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094150025

父の暦 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『坊っちゃん』の時代シリーズの谷口ジロー作品。『闇の国々』の著者、ブノワ・ペータースが触れていたこともあり、読んでみた。

    父の死をきっかけに、故郷・鳥取に久しぶりに帰ることになった「私」。
    なぜ長い年月、過去に蓋をするようにして生きてきたのか。
    実家に向かう「私」の胸に、忘れていた想い出が徐々に浮かび上がってくる。
    そして故郷で知る、語られなかった父の想い。

    家族の物語であり、父や母、姉と私の行き違いが丁寧に描き出されている。
    母の兄である大介おじさん、父の後妻の静子さんの飾らぬ存在感が印象に残る。
    当時の鳥取を生き生きと描く、繊細な絵が味わい深い。文庫で買ってしまったが、どうせなら大きい版で読みたかった。

    主人公のように十数年帰らないというほどではないけれども、私も故郷とあまり近しくない。
    いつの日か、私の心の中にももっと親しい存在として郷里が帰ってくることがあるだろうか。そのときには、この作品を思い出すだろうか。


    *作中、3頭の犬が出てくる。故郷で主人公が飼っていた2頭の犬がしみじみとかわいくて、しみじみと悲しい。著者は犬をよく知っている。
    『犬を飼う』という作品もあるようだが、読みたいような、ちょっと躊躇われるような。「飼う」ということの最後に来るのは、「先立たれる」ということだから。

    *鳥取大火、YASHICA製カメラ、映画(『二十四の瞳』、『山椒太夫』)など、ちりばめられたディテールもすばらしい。

  • 珍しく、コミック。実は再読。
    数年前に読んだのをすっかり忘れてしまっていました。

    確執のあった父を亡くし、葬儀のために故郷に帰った主人公が、親戚と思い出話をしながら、少しずつ父へのわだかまりをといていく、静かなお話。

    大人になって初めて理解できる、人生のいろんなこと。子ども時代の思い出ストーリーは、子ども目線で描かれているのに、読み手のこちらは大人なので、大人の気持ちを察しながら読める、そういう意味で、深みがあるコミックと評されるのでしょうか。

    初めて読んだとき、たぶんあまりピンと来なかったので憶えてなかったんだろうけど、今回はなんだか沁みました。歳のせい?

    実はこのコミック、とあるフランス人のおじさんに勧められて購入。フランス人の日本好きはたいてい『谷口ジロー』を知ってる、名作だよ、大人のコミック、文学だよあれは、なんであなた知らないの、と言われ、外国人が絶賛するコミックとやらを読んでおかねばと思ったのです。クールジャパンは萌え系、きゃりぱみゅだけじゃないんですね。やっぱり日本好きのフランス人の好みは渋かった。

  • これはズシンとくる物語だった。
    話の中で流れている時間は、父のお通夜とお葬式の、たった2日間なのに、父との思い出が走馬灯のように駆け巡り、振り返る構成になっている。
    家族だから、分かり合えないこともある。
    読んだ人の心に、問いかけてくる。
    『家族』重いテーマだ。

  • 鳥取などを舞台とした作品です。

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