マージナル (ガガガ文庫 か 1-1)

著者 :
  • 小学館
3.54
  • (13)
  • (7)
  • (27)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 116
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094510034

作品紹介・あらすじ

殺人や拷問を愛好する異端者たちが集うアンダーグラウンド・サイトの管理人である月森高校二年生の摩弥京也は、巷を騒がす連続殺人犯と偶然ネット上で知り合った。彼からとある惨殺画像を受け取った京也は、その死体がクラスメイト南雲小百合のものだと気づき、結果、犯人から狙われることになる。小百合の葬式で彼女の妹・南雲御笠と出会った京也は、御笠に犯人捜しを手伝わせて欲しいと請われ、二人は事件を独自に調べ始める…。圧倒的な筆力で贈る新感覚サイコ・サスペンス。第一回小学館ライトノベル大賞・大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ライトノベル

  • ブラッディ―ユートピアみたいなサイトがあったら、一回覗いてみたい。
    だからこその一見さんはお断りなんだろうけど。
    結局、マージナルっって言うのは自ら手を下した者であって、間接的であれば一線を越えたとは言わないのか、と疑問がわいた。
    京也はともかくとして御笠の交友関係がヤバイ人ばかり。
    大丈夫か…。
    個人的にはマージナルで描かれている事件って日本では起きていない気がする。
    外国ではあった気がするが…。
    日本では津山三十人殺しとかぐらいしか思いつかない。

  •  異様なまでにグロテスクな作品。この作品では一切ファンタジーなものをを含まず、現実的な手法でのみグロ表現をしていることに心底恐怖。この世で最も恐ろしいのは現実の人間だとする話もあったりするが、それを上手く表現しているように思える。

     内容は簡潔に言ってしまえば殺人快楽者もしくは死体愛好家による連続バラバラ殺人と言ったところか。主人公が終始闇に身を置く人間であるため学生設定に違和感すら覚えるほど。主人公は最後までヒロインを囮として騙し続けるのも少々気持ち悪い。

     最後のどんでん返しにはとても驚いたのだが、振り返ってみればどうしてあのような手法をとったのか、少々疑問も残ったりする。

  • 「ダ・ヴィンチ」で紹介されていて、表紙に惹かれて購入した。サイコものなんて滅多に読まないので、最初は気持ち悪さに襲われて歯を食いしばりながら(結構ホント)読んでいた。が、2章で京也と御笠が急接近した辺りから、坂を転がり落ちるような勢いで嵌っていった。


    タイトルにもされている「マージナル」というのは「正常と異常の境界に立つ人間」という意味だ。そして、境界の向こう側にいる者は「オーバーライン」という。この物語は、マージナル VS. オーバーラインの闘いを描いたものでもあり、マージナルが恋をして、人間らしさを徐々に取り戻そうとするものでもある。

    基本的に京也に共感できる部分は少ない。それが当たり前だと思う。しかし、御笠に共感することも難しいだろう。京也がマージナルに至った経緯を知り、京也の異常さを目の当たりにした時、彼女は確かに恐怖し、嫌悪したはずだ。しかし、彼が深手を負い御笠に助けを求めると、彼女は迷わず彼を救い出した。京也のような異常者にとって、彼女のような存在は貴重だろうと思う。彼の異常さを「病気」として捉えることができるからだ。普通の人間ならば、そんな判断を下す余裕も優しさも持ち合わせていないだろう。

    御笠に出会ったことで、恋愛感情を経験し、友人もできる京也。天然キャラ御笠との漫才にもにたやり取りに京也の人間らしさを感じ、この暗い物語の雰囲気を和らげている。これがまた絶妙で、理解できなかった京也という人間像が少しずつ少年として身近になってくる。そうなることで、一層物語にのめり込んでいくことになった。

    残念だったのは、文章の所々に不備や拙さが見られるところ。気が抜けず、スピード感ある展開なのに、それで少々気分が萎えてしまう…。

    とは言いつつも、ラストの二人の会話は良かったし、全体的に勢いがあった。アニメにありそうな展開と結末だったとは思うが、私はこういう希望が持てるものは好きだ。本格的なサイコものを次作に期待したい。

  • 「大賞作」とのことでしたので読んでみた。
    それなりに楽しく読めたんだけど、続編は描かずに新作を書いて欲しいな。
    最近のライトノベルでそれは難しいんでしょうか。続編は未読です。

  • 主人公の詰めが甘い。敵が役者不足。ちと物足りない。

  • 殺人とかグロとかそんなに好きじゃないというか苦手なんだけど、これは結構面白かったですね。どこがというとちょっと具体的には出てこないんだけどさ。
    境界人間のの京也が御笠への殺意を必死に押さえ込もうとするところとかはいい感じだけど面白いという要素じゃないし、恵や明美とのやりとりもあとの展開を思うと純粋に楽しめないし。なんだろうね。
    京也の妹とかカラテビクスのくだりとか表と裏のギャップかなあ?
    京也の姉と妹とか登場してないし、これからもっと掘り下げることができそうなので今後が楽しみです。

  •  そもそもの主人公自身があれな感じ(どんな感じ)。世間一般良識的な人間とは一線異なる主人公摩耶京也。彼の優等生という外面とはまったく異なる内面の猟奇的な部分やダークな血に飢えた獣のような一面が私は好きです。そんな摩耶を構成することになった過去の経験等々。サイコサスペンスと銘打つにはふさわしい作品であると思います。こういった作品がもっと増えていけばなぁと思います。

  • うーん、犯人は読めなかったがね

全12件中 1 - 10件を表示

神崎紫電の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×