- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094511680
作品紹介・あらすじ
雨雲が低く垂れ込める昼下がり、ぼくはハムレットの城にやってきた。演劇中の事故以来、自分をハムレットだと言い続ける男の住処に。彼が正気かたしかめるよう、依頼を受けて。『ハムレット』の宮殿を再現したようなその奇妙な場所で、ぼくはローゼンクランツを演じる。ハムレットの学友にして、目付け役。けれどハムレットは死んだ。短刀で背中を一突きにされ、明け方の居間にうずくまり冷たくなっていた。殺したのは…ぼく?ぼくまでがおかしくなったのか?-。
感想・レビュー・書評
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劇中劇を題材にしたホラミス
久生十蘭『刺客』『ハムレット』の翻案らしいが
もちろん読んだことないのでどう違うか不明
登場人物5人がそれぞれの視点から劇中劇を語る凝った構成ながら
文章の整理は行き届いて理解はできなくとも読みやすい
内容は『ハムレット』というより
『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』のような気がする
翻案元がそうだったのかもしれないが詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よくわからないまま読了。結局コマツアリマサの妄想の世界に、みんなが付き合って、劇が成り立っているってことなのか。最後に謎がすべて解けた!とならずに、もやもやと終わってしまった。
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ハムレットが”演じている”ハムレットを”演じる”=「ハムレットシンドローム」。なんて堂々巡りなお話。
意味するところは演技と本気の境界をめぐる、思考の劇。
1度読んだだけでは理解できないです。いつかまた読んだ時に"演じること"の意味が理解できるかもしれない。
ジャケットの竹岡美穂さんの表紙が幻想的でGood. -
タイトルに惹かれて購入。初めて読んだときは(゜Д゜)って感じだった(笑) 十蘭のハムレットを読んだ後に再読したが、十蘭は偉大だった…
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1巻。演劇的なセリフ廻しが気に入った。
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アルコール度数の高い酒をちびちび呑むように読みました。
本当に謎、謎、謎ばかりです。でも読ませる力が確かにあります。
この物語の解釈は人それぞれになると思います。
とにかく濃密な245頁でした。クセのある小説をお探しの方にお薦めです。 -
読了後、衝撃を受けた。原本となる小説は未読のため、このストーリーを全く新鮮味を持って読み終えられた。一言で言うと、「何が真実なのか? と疑問に覆い尽くされる読了感」。でも、こういう感覚、嫌いじゃない。
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幻想小説の類に分類されそうなライトノベル。ライトノベルの皮を被った、幻想小説なんじゃないか?という気も。
各章ごとに登場人物の語り手が変化するものの、前後との相関関係をもっとはっきりして欲しかった。その方が厚みが出る。オチらしいオチが超常現象に頼り切りなのは、悪く言えばポー的と言えます。 -
去年のこのラノ読み返してたら凄い気になったので購入。
これは難しいというか深いというか・・・
途中はどうなるのかワクワクしながらだったが、最後よくわからないまま終わったけど私にはあまり理解できなかった。
これって一般文学というより明治文学チックな感じがすごくする。
てかそもそも一般サイドのSF作家がガガガ文庫で出すというのがもう、なんというかアレ。
ガガガ文庫ってたまに恐ろしい著者と絵師の組み合わせで本出すから油断ならない。