とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)

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著者 : 犬村小六
制作 : 森沢 晴行 
  • 小学館 (2010年8月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094512267

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)の感想・レビュー・書評

  • ネタバレ 嗚呼、悲恋物語ここに極まれり…。少女は心の殻を解き放つ。罪悪感で押しつぶされそうな相手に対する贖罪と「あなたに恋している」との絶叫とともに…。一方、死に殉じようとする少女を目のあたりにした少年は気づく。辛酸を舐めたであろう彼女の過去に、少女の想いに、そんな少女に恋していることに…。そして少年は願う。愛しい少女が生きることを…。「生きろ」という短い言葉に込められた幾万もの想いが飛空機からはじけ飛ぶ。まぁ、実際、カルエルの境遇や性格が善に満ちたものとは言えず、クレアも絶対悪というほどのこともないのだろう。
    しかしながら、神ならぬ当事者の想いはそう簡単に割り切れるのではない。この善悪併せ持つ等身大の人間が、心の障壁を乗り越えて、相手を互いに想いあえる心情、関係の構築に至る。このカタルシスが、丁寧な心象描写で展開する。しかも、このカタルシスは、カルエルとクレアのみならず、シャロン、ノリアキ、ベンジャミンらにも及んでいる。また、一方の貴種流離譚を体現するイグナシオ。彼の行動はやや唐突ではある。ただカルエルと違い、かなり人間洞察力に優れているような彼は、クレアとアリエルのカルエルへの愛を早い時期に気づいていたのかも
    そんな風に他人に愛されるカルエルの長所を素直に受け取れるほど彼は「大人」であったよう。殊に、間近に見続けてきたクレアの行動・心境の変化には驚いたはず。だからこそ、彼女を変えたカルエルへの復讐に徹することはしなかった。また、カルエルを叱咤するにあたり、独善的な見方をしがちなカルエルに対して、クレアの行動ではなく、アリエルの想い・諦念を気づかせるよう仕向け、人の行動や心理の多面性を示唆したのでは、と感じている。

  • 今回も長い戦闘シーン。
    四巻で突然現れた腹違いの弟、イグナシオが大活躍。
    かっこいいなぁ、ツンデレ皇子。
    カルエルも色々乗り越えて大分かっこよくなってきた。
    クレアは土壇場で風呼びの力を取り戻して、次の巻では生贄に…
    それぞれのキャラクターがちゃんと立ってて、登場人物が多いけど覚えやすいのは、作家さんの文才とラノベの絵のおかげだな〜
    やっぱり絵があるとイメージしやすい。
    引き続き、読むのが楽しみ!

  • 飛空科生徒の活躍がすご過ぎ。

  • ニナ・ヴィエントとしての正体を偽ってカルエルたちと過ごすことに耐えられなくなったクレアは、学校を出る決意をします。そんな彼女を止めるために、カルエルは自分が皇子カール・ラ・イールだったことを彼女に告げます。しかし、そのことに感づいていたクレアは、自分がニナであることを彼に告げ、彼のもとを去っていきます。

    真実を知ったカルエルは、ショックのあまり、自分の部屋に引きこもってしまいます。そこへやってきたのは、これまで他の生徒たちと交流することを避けていたイグナシオ・アクシスでした。バレステロス皇王の庶子であり、自分と母親を追放した王と第一皇子のカールを憎んでいた彼の言葉で、自分の不甲斐なさに気づかされたカルエルは、ふたたび空族が攻めてきたという報せを聞いて、ふたたびイスラを守るために立ち上がる決意をします。こうして、カルエルとイグナシオ、そしてノリアキ・カシワバラとベンジャミン・シェリフの2組は、戦場へと身を投じます。

    彼らの善戦も空しく、戦艦ルナ・バルコは砲撃を受け、最後の別れを交わすためにニナは甲板へと出て行きます。そんな彼女に向けて、カルエルは「生きろ」というメッセージを送り、その言葉に心を動かされた彼女は、ついに風を操る力を取り戻すことになります。

    劇的なストーリー展開に、思わず引き込まれてしまいます。どのような形でクライマックスを迎えるのか、楽しみです。

  • 実は本シリーズ、誓約3まで積んでおります故そこまでは読みます。
    さて、まるで口を開かなければ貴公子なあのキャラの様に、引き続き戦闘描写と台詞の質の差に苦笑いのシリーズにも慣れてきたこの頃。
    理由や伏線に拘らなければ、偵察機を介した戦艦同士の砲撃戦は航空機の空戦とはまた別の趣で読み応えがありました。
    そうして血と肉で積み上げてきた緊迫感を、結局異能一発で解決してしまう結末には賛否両論かとも思いますが、この辺は初めから匂わせていた流れでしたので仕方の無い部分かと。
    次巻終幕。ドラマは残されていない気もしますが、さて。

  • 読んでいて何度も泣きそうになりました。

  • あれ、おっかしいな…すごく心動かされたはずなのに…今思い出せるのがツンデレイグナシオしかない……
    ようやくイグナシオが正体を明かしてくれて嬉しい。

    物語が動くこと動くこと。重要なシーンがたくさんあるね。ベンジャミンの理系設定がようやく生きた。
    全員が全力を尽くしていて、みんな愛おしい。

  • とある飛空士へ贈る恋の歌。
    全身全霊で戦い生き残った戦士たち。飛空士たち。
    過去を踏み越えていけ。明日はきっと明るい。
    生きることを諦めるな。

  • 相変わらず凄い。のめり込んで読んでしまう。
    あと一冊で終わってしまうのが惜しい、けれど「無事に終わるのか?」とも思う。
    とりあえずラスト一冊を買って帰ることにする。

  • 「憎しみ」から「許し」へ。 重厚な一冊だった。 憎しみを乗り越えたカル、許されたクレア、この二人が最後にどうなるのか楽しみ。 そして「追憶」のファナ嬢とシャルルの出番もあって嬉しかった。

  • 激闘の末、憎しみを乗り越えたカル。極限状態の緊迫感が伝わってきて、引き込まれた。

  • 前巻があまりにも過酷な現実の連続だったのに比べると、今回も状況は悪いながら、救われる展開が多かったように思います。
    ニナの力がちょっと反則すぎる気はしますが、過去を許すというキーワードには感じ入るものがありました。

  • クライマックス突入。
    「追憶」からのファンにとっては粋な計らいが待ってました。

    前々からわかっていた悲劇が目の当たりになり、前半はとにかく暗い展開。
    更に暗い展開に繋がる伏線もお披露目されて、さあ主人公はどういうところに落ち着くのかなと。
    成長するのか、それとも乗り越えられずに終わるのか。

  • 「革命で両親を殺された皇子が敵である風使いの能力者とお互いに正体を隠したまま、空をとぶ島で出会い、空の果てを目指す冒険の旅を往くお話」の4冊目。
    少年と少女がお互いの正体を知り、絶望を感じながら、戦いの中でそれを乗り越えていくというあたりの4巻。
    正規兵がやられてしまって、学兵が献身的に重要な役割をヒロイックに演じ、それを受けて、主人公のカルエルが底力を発揮する。そしてついにヒロイン、クレアが失われた力を取り戻す。
    というとこが盛り上がりどころだが、
    3巻からあまり変わっていないのと、どうにも空賊側敵として魅力が感じられないもので、少年たちの戦いの熱さに乗りきれない。つまらないわけでもないのでは、あるが。
    最終巻で、なんでそんな暮らしをして、なんでそんな生産力があるのかさっぱりわからない空賊の秘密に迫れることを、願いましょう。

  • 前回は戦闘機による空戦がメインでしたが今回は戦艦による砲撃戦を主軸に戦闘が展開します。毎回同じような空戦だと飽きてきてしまうのでこれはいいですね。
    しかし敵艦を沈めるしか勝つ手が無いのに観測機の直掩機が2機って・・・・完全に分配ミスじゃないのか。いやまあ学生が4人しか参加しなかったのが想定外なんでしょうが。
    教師二人も熱い所を見せてくれます。だというのに寮長・・・・。

  • 感想はシリーズまとめて記載予定。

  • 4章の見出しがこの本のタイトルになってることからおそらくこの物語のメインとなる4巻。
    初めてちゃんと出てきたイグナシオの助けもあり、へたれ皇子が大きく成長する。
    互いの正体を知り一度は絶望するが、カルエルはようやく過去の呪縛から解放される。が、このままフィナーレとはいかないらしい。
    5巻も楽しみだ。

  •  ついに佳境に向けて動き出した第4巻。最終巻が楽しみでしかたない。
     作者曰く、シェークスピアをモチーフにしてるとかなんとか。カルエルやクレアには是非とも幸せになってもらいたいものだけど、シェークスピア=四大悲劇程度の知識しか無い私にとっては最終巻発売が怖くもある。BADENDなら死ねる自信がある。

  • 絶望に次ぐ絶望。この物語がどんな結末を迎えるのか、とても楽しみにしている。

  • いよいよ物語も佳境。
    カルの最後の方の種割れっぷりが凄い(笑)。
    最終巻で前作の登場人物がどう絡んでくるのか注目です。

  • 細部で引っかかる部分はあるものの、作者のこの作品にかける情熱が全編を通して伝わってきて良い。次巻が最終巻ということで楽しみ。

  • いよいよクライマックス。物語と物語が交差する。いやはや最終巻となる5巻が楽しみです。

  • ラストの展開は次巻にしてほしかった~。
    そこまでは自分的には大満足の内容でした(5点)。観察機の配置など空戦の戦略性に疑問をちらと感じてしまうのはビジネスマンの性(さが)として無視すれば、戦争という容赦ない残酷さをラノベ読者向けにうまくフィルタリングし伝えられているのじゃないかと思う。もし、飛行機乗りとしての能力が一気に開花したり、他にも現実世界には起こりえないことを目にしても、おかしいなどと思わないで欲しい。島まるごとが戦艦として空を飛び交うファンタジーワールドなのだから。
     個人的に一番注目したのは、巻のはじめでお互いの正体について語るシーン。ここの処理をどうするかでその後の展開は大きく変わることになるが、相当この後も展開が多いのかどうかわからないが、スピード感のあるほうを選択したと思う。その後のカルエルに対するフォローも非常に巧い。イグナシオは何かあるとは思ってたがこの感では脇役のポジションは外さないものの一番いい働きをしたと言ってもいい。

     とにかくラストは聞きたくなかった。大きな戦いのひと区切りがつき、ワンクションくらいぬるい時間を送りたかったが作者が先に進もうとする意思は相当強い。悪いこともあれば良いこともあるなんて、死語を使う気はないが、前巻から厳しい戦いが続いていただけに、ここは再びロマンス展開を期待したいところだった。まあないと決まったわけではないし、むしろ強烈な展開も期待できる。

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とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)の作品紹介

「大好きだから…さよなら」級友の死に苛まれていたカルエルとクレアは、想い出の湖畔で思いがけず再会する。お互いの気持ちを確かめるため、正体を明かしたカルエルだったが、クレアには別れを告げられてしまう-。一方「空の一族」との戦いで多くの仲間を失い、疲弊した飛空科生徒たちは、悩みと苦しみを抱えたまま、再び決戦の空へ向かうこととなる。仲間の思いを受け継ぎ、潰滅の危機に瀕している大好きなイスラを、大切なひとを守るために…。超弩級スカイ・オペラ「飛空士」シリーズ、驚天動地のクライマックスに突入。

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)のKindle版

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