- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094512830
作品紹介・あらすじ
「宇宙人」と揶揄され、友達もいない内気な高校生・兎田晃吉。軽音楽部に所属する彼の唯一の趣味はギター。文化祭を控えるも、彼にはバンドを組む仲間もなく、イケメン部長・志鷹の嫌がらせで練習場所もない。そんな兎田と偶然出会い、事情と実力を知った漫研の部長・兎毛成結奈は、彼にリベンジを遂げさせるため、なにやら妙な友達を集め始めるのだが…。軽音部の笑われ者と、漫研の実力者、ふたりの残念な出会いが新しい才能を開花させる。クソッタレな世界をねじ伏せろ。第5回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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#2021年1冊目
#2021.1.17 読了
周りから喋り方や見た目から宇宙人と呼ばれる高校生の兎田。漫画研究会部長の兎毛成と出会ったことから始まる、世界に対するリベンジの話
1年ぶりくらいに小説を読みました。
ここ最近はゲームとか映画ばっかりだったので久しぶりにラノベとか読みましたねー
脱兎リベンジですが、The青春ストーリーって感じでまあまあでした
周りから正当な評価を受けることが出来ない、天才達にが、俺たちはここにいるぞ!みたいな熱いストーリーでしたね
自分がいいと思ったら、それをぶつける覚悟と、ぶつけられる覚悟の両方が必要なんだなって、ていうメッセージ性も感じれました
ただ、目新しさとかは特に感じず、思った通りに話が進むので読みやすい反面、驚きとかにはかける感じでした
今年はゲームや映画だけじゃなく小説とかも読んでいきたいなー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
容姿にも声にも性格にも自信がなく、宇宙人と揶揄される高校生兎田晃吉(ウサ吉)。唯一の趣味であるギターを弾くために軽音楽部に所属するものの、部長から文化祭への出演禁止を言い渡され練習場所もなくす。
そんな兎田と偶然出逢った漫研部長の兎毛成結奈は、兎田のギターの実力を知り、彼を表舞台に立たせるために画策する。
劣等感のかたまりの少年が仲間の応援の元で、自分の好きなもの自分が打ち込んでいるものに自信を持ち、それで自分をバカにしていた人に立ち向かう。
青春ものの王道のような展開ですが、そこにキャラクターの設定や伏線を細やかに配する構成の妙で独特の世界観を作っています。
ウサ吉のために集まるメンバーは実力者ばかり。しかし実力を認めてもらえなかったり、冤罪により変わり者のレッテルを貼られていたり、家庭の事情で夢を奪われたり、他者から蔑まれていたりと何らかの事情を持つものばかり。
しかしだからこそウサ吉の気持ちをくみ取ることができ、ウサ吉もそんな人たちの言葉だから受け容れることができる。
何度も苦境に立たされその度に乗り越えながらも、求めていたものを手に入れることができない。しかしその先にあるもの。諦めずにがむしゃらになることで掴み取るもの。実に壮快感溢れるラストの盛り上がりでした。
日頃YA(ヤングアダルト)の読み手にライトノベルを勧めたいと思っているのですが、これはまず挙げることのできる作品だなと思いました。いい出逢いをしました。 -
あえていえば『ヤングジャンプ』とか『ヤングマガジン』とか
あのあたりの読者層向け作品にあるようなものと既視感ある作品だが
材料はそれでもそれなりに作者の作品としてまとまっている
青春というのは狭いその中でそれなりに閉じて完結するものだ
誰もがいつまでもそこにいられないから価値あるのだが
この作品の場合その狭い中にとらわれることなく拡げて欲しいと思わせる
そういう意味では「ライトノベル」という場のなんでもありで
誰にでもISBNコードと作家の肩書きをばら撒くことには功罪ある
といって携帯小説やニコニコ動画のアクセス数のほうが健全なわけでもなく
表現はその質だけでなく
誰のためにつくられるかも大切だと思う -
気弱な主人公が個性的な仲間たちに出会って…いい感じの青春ものだった。
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勢いがあって、恥ずかしくて、必死で。笑ったやつらを見返してやれ!すごいやつは認められなきゃ!コンプレックスをひっくり返せ!ううー青春だなあーーー!
お、もしやこれは…と思ったらすぐアナグラムに気付いたから、ずっとにやにやしながら見ていた。そりゃあ嬉しいですよね。
彼女にしてみれば志鷹の変わりようは、確かに素晴らしいものだと信じられていたはずの、作品や自分の力が本当はダメだったって見せつけられるようなものだったのかもしれないなあ。…そこに兎田が現れたわけですから。青は藍より出でて…じゃないけど、…うん、嬉しかったし励まされただろうし、まあ、自分もやらなきゃなってなりますよね!
というわけで、次回作に期待だ! -
非常に良い物語だった。才能はあるのに世間から冷遇されている仲間達が、クソッタレな世界を見返すためにリベンジに挑戦する話。冷遇さ加減が本当に理不尽であり、主人公ウサ吉は負け犬根性が染み付いている。だからこそ兎毛成と出会って理不尽に気付いて足掻くことを決めて、仲間の協力を得て練習して、牙を向けられる恐怖を知ってそれでも前へ進んで、といった流れに滾る。思った通りの大成功にはならなかったけど、一度味わってしまえばもう戻れないはずだ。青春リベンジストーリーとして、非常に面白かった。脱兎リベンジ、かっとばせ!!
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宇宙人と呼ばれ虐げれていた少年が
変人たちとバンドを組んで文化祭でライブを.
一部違うけどだいたいそんな感じで.
クラスメイトがビッチ過ぎる.
というか,アレだよな.
バンドマンと仲良くしたい女の子たちって
「有名人と付き合いたい」
んじゃなくて
「ステージでキャーキャー言われてるあの人と一緒にいる私って素敵!」
っていう事なんだろうな.
つまり本当に好きなのは「チヤホヤされる自分」. -
20121216
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学園モノだからなぁ…と迷ってたけど、学園モノで熱かった…!流石ガガガだぜ…
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読後感がいい。
ビックリするような展開はないけど
安心して盛り上がれた。
1巻でキレイに
まとまっていると思う。 -
2011年7月21日当時の日記転載
今年の新人NO.1です。たぶんw←
「寄生彼女サナ」は手に入らなかったのでわかりませんが、
少なくとも評判めちゃ高い今年のガガガ受賞作、
その中に並べても個人的にはトップです。
抗い×バンド×成長という自分好みな要素が重なってるのが原因。
でも他の人にもきっと受け入れられると思うんだ。
個性的でアウトローな登場人物たちが、
それぞれの世界に抗い、
その閉ざされた才能の扉を開くための、
大事な儀式の物語。
丁寧な伏線で王道展開を進み、
抑揚のある素晴らしい物語に仕上がっています。
ご都合主義も激しくなく、つじつまも綺麗に合わせてる。
世界を敵に回すなんて、ちょっと頭の弱い子なら勘違いして
何かをやってるつもりになって満足しちゃしそうな、
そんなテーマのお話ですが、
世界はそんなにチョロく無いし世間はそんなに優しくない。
苦労や挫折のない成長なんて有りませんよね…
とにもかくにも、
屋上が面白かった人にはきっと楽しめるはず。オススメw -
ガガガ文庫の単巻には面白い作品が多いけど、この脱兎リベンジもその一つ。
いじめられ居場所をなくした少年が、出会った少女に勇気付けられ、仲間を作り得意のギターでリベンジを試みる。
その過程は当然のように順調にはいかず、一難去ってはまた一難。
ドキドキハラハラしながら読めます。
敵キャラにあまり魅力が無かったことと、ラストがご都合主義過ぎたのが若干残念だけど、作者のデビュー作であることを考えたら十分すぎるくらいに満足のいく作品でした。 -
さほど期待せずに読みましたが、これはかなり面白かったです。
桃武台高校を舞台に軽音楽部一年生の兎田晃吉(うさぎだこうきち)が、もう一人の兎、漫画研究同好会唯一の会員で会長の二年生、兎毛成結奈(ともなりゆうな)、梅園乃ノ香、菊間吾郎、金城大貴らの協力を得て後夜祭ライブへの出場を目指すというストーリー。
志鷹と兎毛成の関係など曖昧なまま終わっている部分もありましたが、ウサ吉君の活躍は爽快で引き込まれました。 -
たいへん面白かった。途中まで、「こんなチートな人材集めてリベンジとか…」と不安に思いつつ読み進めていたのだが、まったくの杞憂だった。優秀な才能というご都合主義に頼ることなく行き着いた結末は、爽快で感動的。こんなに熱い小説は久しぶりに読んだ。
千咲のキャラクターにはまんまと騙されたクチ。 -
久しぶりに熱いラノベに出会いました!
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『間違っているのはこの世界だ』そう、青春はそうでなくっちゃ