ささみさん@がんばらない (6) (ガガガ文庫 あ 6-6)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094512892

作品紹介・あらすじ

ギリシアの神々との戦争によって、愛する人を失ってしまったささみさんと情雨。お兄ちゃんと玉藻前を救うため、生と死の境で修行を積み、いざ、成仏!?魔法少女になって愛のために戦う二人に、インドの最高神が要求する「覚悟」と「試練」。奇跡を起こすための代償と、ささみさんの決断とは-?「お願いだから、がんばってよ…。あんたは、やればできるんだから」それが、彼女の最後の言葉だった-。平凡な毎日はつづいていく。いびつな不安を抱えながら…。物語の終わりと始まり、ターニングポイントとなるシリーズ第6弾。

感想・レビュー・書評

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  • ささみさんと情雨が玉藻前と神臣を救うために駆け巡る。
    本来は対立関係にあるはずなのに仲の良い2人の掛け合いが面白かったね。どちらかというとささみさんが一方的に情雨をいじっていただけかもしれないけどね。
    余りに救出が順調に進んで行くものだからずっと裏を考えしまったよ。最後の展開は予想できなかったな。アレでいいのかはよく分からないけど。
    [more]
    途中までスサノヲがカッコいいんだか、カッコ悪いんだか、よくわからなかった。
    希美の啖呵を受け止めた後の行動はカッコ良かったと思うよ。ただ、それ以上に啖呵を切った希美が男前だったから霞んでるのが残念だね。
    後半はささみさんが今までと違って、一人で頑張ろうとしていたことが印象的だったな。最終的には周りから窘められていたけど、最初の頃と比べたら大きな進歩だよ。
    最後にささみさんの窮地に駆け付けたのに情雨と仲が良いささみさんに嫉妬するかがみは可愛い。

  • 鎖々美と情雨のインド旅行。

    インドの神ヴィシュヌ様に姿を変えられ、
    徳を積むように言い渡された。
    小学5年に姿を変えた二人。
    それぞれの願いを叶えるために。
    情雨は母親と再会したい。
    鎖々美はお兄ちゃんと会いたい。

    玉藻前(情雨母)は水中から復活するも、可愛らしい姿で。
    復活する際に全ての得を使い切ったために再度集める二人。
    が。
    鎖々美がすべての人に忘れられているという状態で。
    鎖々美が日留女(ひるめ)と入れ変わる。
    全てを日留女に差し出して。
    本当に、コレで鎖々美はいいのだろうか?
    平凡で大好きな毎日。
    大好きな人との些細な出来事。
    でも。
    それって、物凄い我慢じゃないのかな?

    アラハバキも復活し、さてこの語の展開はどうなることやら…



    人の意志は、運命を変更する。
     この台詞はパクりたい、パクらせてもらう。
     自分が強く願う時、きっと叶うと信じているから。

  •  前巻の終盤で日本で行われていた「現代のトロイア戦争」を終わらせるために協力し、その後姿を消してしまった保護者達(神臣、みっちゃん、淡島様、玉藻前)を探す旅に出たささみと情雨が辿り着いたのは印度。彼女らは印度神話の最高神 ヴィシュヌの力を借りて保護者達を探そうと考える。そのために彼女らは護法少女となって「徳」と集め始めるのだったが、トロイア戦争の影響で世界は均衡が崩れ様々な問題が生じており、「徳」集めは一筋縄ではいかないのであった。
    果たしてささみと情雨は保護者達を取り戻すことはできるのか…というか護法少女って何なのか、二人の掛け合いにも注目です。

     今回は色々な人たちの思惑が複雑に絡み合っていて「混沌」としており、その中を今まで守られる存在であったささみたちが様々な困難の壁に遭遇しながら成長していく話でした。個人的には情雨と玉藻前親子の掛け合い、月読一族の歴史についての記述が興味深かったです。また今までは話に出てきただけだった人物たちも続々登場してきてこれからどのように展開していくのか楽しみです…特に終盤で登場したあの人はイメージと大きく違っており色々とやばいなと感じました。
    次巻にも期待したいと思います。

  • 希美ちゃんの啖呵が気持ちいい。
    ささみさんと情雨ちゃんが主人公的な感じですよね。代わりに邪神三姉妹はだいぶ影が薄くなってますけど。

  •  今まででもっとも良いと思える巻だった。密度が高い。特に第一部(シヴァ)で、神々の抗争へ人が立ち向かう構図はこのシリーズにもっとあって良かった構図だと思う。
     良い巻なだけに、日留女についての浅さが残念だったかな。最後の展開で、彼女への驚きのようなものが生まれてこない。それだけが足かせだったと思う。

  • インド神話乱入。まさかの魔法少女回、そしてかがみA登場!(笑。私ほんとかがみん好きだなぁ。

  • 玉藻前とお兄ちゃん救出作戦,口絵イラストにある文章がそのまま本編に繋がっていたとは思わなかった.鎖々美と情雨のペアがパズルのピースのようにぴったりとハマっていて,もはや夫婦漫才.なんかそれっぽいルールに則り魔法少女をやっているけど,絶対に著者が書きたかっただけだよね.「悟り=小五ロリ」は名言.かがみのラストのぶっ飛ばし方はとても良かった.

  • “「おまえ、やっぱりあいつ<クシナダヒメ>の生まれ変わりだよ——気が強くて、みんなを守るために自分から生け贄に志願して、『悪神<八岐大蛇>』相手にも一歩も退かなかったあいつの。惚れちまいそうだぜ、何度でも。でも、今回はちと俺様が先走りすぎたな」
    気楽に試合場の結界を破ると、ちいさな母親をひょいと抱きあげて。
    「ごめんな、ママ。そんなに寂しがってるなんて思わなかったよ、あいつ<クシナダヒメ>が生まれ変わったのを知って、居ても立ってもいられなくなってさ——。でも、希美の言うとおりに、あいつと希美は別人なんだよな」
    ちいさな希美ちゃんを見下ろして、スサノヲは楽しそうに。
    「でも、あらためて言うよ。おまえ——俺の嫁になれよ。おまえが欲しい、櫛名田希美。いちから、おまえのことを好きになる。そんで、今度はおまえに迷惑かけない方法で、おまえを幸せにしてやんよ」
    「あたし、まだ小学生なのよ」
    希美ちゃんは、わずかに頬を染めると、しっかりスサノヲを見据えて。
    「だから、まずは——お友達から、なら」”[P.137]

    主人公がその場を乗っ取られるのはもうぞくぞくするね。
    大人かがみちゃんべっぴんさんすぎ。
    最後に情雨ちゃんのお父さん帰ってきちゃったうわわ。

    “どん、と彼女は踏みだして、全身を輝かせながら怒鳴った。
    「この怒りを燃やしてわたしは戦います!今のわたしは姉と妹のちからを習合し、三位一体を顕したこの国の『最高神』——名づけて!かがみA<エース>!!」
    殺虫剤みたいな名前だなあ。
    「Aとは!!もちろん太陽神<アマテラス>であり!成長したこの姿——大人<アダルト>であり!究極<アルティメット>であり!最終兵器<アトミック>であり!最終戦争<アルマゲドン>であり!何よりも……」
    そこでやや言い淀んで、真っ赤になって俯いて、でも勢いがついて止まらないのか。
    「鎖々美さんへの、わたしからの、あ、あ、ああ——」
    全力で叫んだ。
    「 愛 ! ! なのです!!」
    かがみ飛ばしてるなあ。
    しばらく出番なかったせいかなあ……。”[P.263]

  • 神話というのは美しく儚く優しく残酷で脆いものだと。
    せっかくささみさんと情雨ちゃんと、それに玉藻前といい感じになってきたっていうのにラスボス登場。もちろん目的は世界征服。
    あーもうどうなっちゃうんだよぉ。気になるよーもどかしいよぉ。
    そんな感じ。

  • ドンドン新しい無茶な話を絡めてくるな。でもうまく取り込んでてうまいな、と思う。
    しかしインドの神様もオタだったとは。ていうかネラー?
    話の方はまだお兄ちゃんの件も残ってるし、まだまだ続きそうだな。

  • 予想の斜め上を突っ走るささみさん第6巻。魔法少女が変身して悪と戦う場面から始まるとは誰が予想できたのか。キュウべぇネタは鉄板ですよねw「リリカルマジカル」は、なのはかな?

    ささみさんの過剰な愛情表現はネタではなく(ネタなんだろうけど)、他人との距離感がとれないためと真面目な話が出てきた。どう見てもお兄ちゃんの悪影響だと思うんだけど。その変態お兄ちゃんがいつも通りに変態なことを言っても、まともな反応を返す日留女さんは、やっぱりささみさんとは違う人だわ。ささみさんよ、自分が犠牲になるのは駄目よ。ささみさんのことを大切に思っている人は、ささみさんが犠牲になるのはイヤなんだからね。
    人間だった頃のアマテラス=オオヒルメムチ=日留女が、神様であるアマテラスとは別にいると解釈したのかぁ。つるぎの前世ってことになるのかな。

    ツンデレかがみの「愛!!」発言はものすげー良かったw嫉妬するかがみ可愛いよw恥ずかしくなって蹲っちゃうのがかがみらしくていい。

    情雨ちゃんパパが復活するとは思わなかった。見た目は鬼なのに善人っぽいし。これで二年生編が終わりだとは。ささみさんがほとんど学校に通ってないんだけどw次巻はいつもニコニコあなたの隣に這いよる混沌が登場するのですねw

    お兄ちゃんとささみさんのラブラブ結婚式でラストを迎えて欲しい。かろうじて学園生活を過ごしていた2~3巻の頃が懐かしい。お兄ちゃんとささみさんはいつでもラブラブしてて欲しい。

  • 神話大好きな自分にとってささみさんはかなりお気に入りです。左さんがイラストなのも素晴らしいとおもいます。そして6巻の表紙はキツネ耳幼女…!鼻血が出そうです。


    最後のささみは昇天してしまったのでしょうか。7巻からは
    いわゆる「神の視点」からの語りに戻りそうですね。それはそれで楽しみです。

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著者プロフィール

高校在学中に第8回角川学園小説大賞・優秀賞をはじめ、合計五冠の新人賞に輝く。ライトノベル、一般文芸とジャンルにとらわれず執筆を続け、著書に『狂乱家族日記』(エンターブレイン)『私の優しくない先輩』(講談社)。TVアニメ化もされた『ささみさん@がんばらない』(小学館)も執筆。

「2020年 『桃瀬さん家の百鬼目録2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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