とある飛空士への誓約 (7) (ガガガ文庫 い 2-19)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094515312

作品紹介・あらすじ

最終章、第三部「プレアデスの奇蹟」開幕。

「災厄の女王」――。戴冠から半年。ウラノスの新女王ニナ・ヴィエントは、地上国家に住まうものからそう呼ばれ恐れられていた。ウラノスの悲願「天地領有」を果たすべく、ウラノスの傀儡国家であるハルモンディア皇国はセントヴォルト帝国の誇る絶対防衛線ククアナ・ラインに対して攻撃を開始、新たな戦雲が再び多島海全域を覆うことに――。
「たとえ敵味方に別れようと、我々は憎み合うことはない。友情は永遠だ」と生涯の誓いを交わした七人の士官候補生「エリアドールの七人」らは、世界各地に分かたれ、それぞれの運命に懸命に抗い、いつしか国家を、時代を動かしていく……!
飛空士シリーズ最終章、第三部「プレアデスの奇蹟」開幕。

感想・レビュー・書評

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  • シリアスで重い展開のシリーズ最終章の開幕。
    話の流れ上、「ここでこう来るんだろ?」と分かっちゃいるけどラストの演出はシビれる程カッコいいなぁ。
    セシルの演説や、その記事を読み返す場面などはミオじゃないけど泣ける。
    そんな中唯一のギャグキャラ(?)になったバルタさん。オペレーション•双子の弟って君ぃ。


  • やっとこさたどり着いた最終章・・・だけどまだ序盤。

    あと何巻で終えるつもりなのやら。

    とりあえずはいろいろ回収しだしたのかな、という印象を受ける。

    成長している主人公もいれば全く成長してない主人公もいたりなのだが・・・

  • いやあ、もう、今回も最高だな。
    これぞ長いシリーズを読んできたからこそ味わえる感動だ。

    前巻で多島海戦争がセントヴォルトの勝利に大きく傾き、清顕とイリアは新たな路に進みだして、さて今巻ではどうなるのだろうと思っていたのだけど、いきなりセントヴォルトがウラノスに追い詰められているところから始まるとは。
    でもまあ、前半はウラノスでのニナやミオの話が多かったのは予想通り。
    でもウラノス王になったニナがこれほど何もできないのはちょっと予想を裏切ったかな。
    もう少しプレアデス内でもいろいろあるのかと思っていたよ。

    その代わりシルヴァニア女王になったセシルがなかなか良い味出している。
    こんなにしたたかで賢かったとは。
    彼女の王家復興の宣言がとても良かった。
    本巻の個人的ハイライトのひとつ目はセシルのその宣言をミオがクレアから渡された新聞記事で知る場面。
    「たとえ敵味方の別れても我々は憎しみ会うことは無い」
    その一言は最初はただのひとつの約束の言葉に過ぎなかったのだけど、巻を重ねるごとに胸に深く響く言葉になった。
    異なる場所で離れ離れの仲間がその言葉を思うとき、その一言でミオのように涙が溢れてくる。
    これこそ何巻も重ねてきた物語の力だろう。

    その後の物語は圧倒的な物量を誇るウラノス飛空戦隊との絶望的な空戦に清顕やイリアが命を懸けて戦うクライマックスへと続く。
    そして激戦の果て全てが虚しく終わるその瞬間に、現れる翼ひとつ。
    いや、わかっていても涙が溢れてきた。
    最初、その姿に一瞬、海猫さんかもと思ってしまった。
    それから思い直す。
    いやいや彼だよ、と。

    その後の圧倒的な艦隊戦場面後のラスト。
    ふわりと未知の飛空機から降り立ち、近づいてくる姿。
    今巻の二つ目の個人的ハイライトはこの場面。
    あの恋空のラストから長い月日を経て再会するカルエルの雄姿。
    いやもう、涙が止まらなかった。

    飛空士シリーズの大団円に向けてあと2巻。
    期待に胸が高鳴る。
    さあ、行こう。

  • 遂にカルエル・アルバスが再登場!もうどうしようもない程追いつめられると未知の艦隊がやってきて助けてくれるというのは『恋歌』で『追憶』主人公の海猫がカルを助けてくれた描写を思い起こさせるなぁ
    事前に言及が有ったからその内何かのタイミングでイスラ艦隊が登場するだろうことは判っていたけど、まさかエリザベートが援軍を頼んでいたとは思わなかった!
    というかカルってそこまで空戦技術が高い印象って無いんだけどな。空域掌握は出来ていたけど、清顕から「空の王」と敬称され光のアリスをいとも簡単に落としてしまうほどの空戦技術を身に着けているとは。カルと清顕が並んで空を飛ぶならファンとしては海猫さんの登場も期待してしまうけど果たして彼が再び登場することは有るんだろうか?

    秋津に唯一残ることになったかぐらも軍事クーデターを画策しているようだしセントヴォルトも風前の灯火だから、今後はシルヴァニアを中心にイスラ艦隊と協力してウラノスと戦う展開になるのかな?

  • 飛空士シリーズ最終章の序。 いよいよ始まるプレアデスの奇蹟。  
    圧倒的な空の一族。 
    セントヴォルトもシルヴァニアも秋津も満身創痍のなか、「七人」はそれぞれの場所で今を精一杯生きている、戦っている。きっと明るい未来が来ると信じて。 

    現状を打破しろ。 

    『翼は永劫に、シルヴァニア王家のもとに』

  • 安定した面白さはあるのだけど最後に爆発させるための「溜め」の巻かなという印象でした。

  • 8巻を読んでからのレビューとなるため、やや支離滅裂かも?

    7巻は一言「デウス・エクス・マキナ」この一言に尽きます。絶望的状況下で大逆転のどんでん返しの大勝利!まぁ予想はしてたけど、カルエル・アルバス登場!最後の演出は鳥肌もんでした。

    付け加えるなら「蛇撃ち」かな?アクメドが死の間際に見せた空戦機動の芸術。清顕が会得するのだろうけど、左捻り込みを超えるのでしょうか?

    8巻までであと1巻で終幕となるのだけど、ここでラストを大胆予想してみる。

    ニナ&カルエル この二人はハッピーエンドを迎えると予想。8巻でニナはピンチだけど、その相手(ウラノス軍最高司令官)は小物なので怖くない。

    バルタザール 着実に出世して8巻では准将になってる、さらにベルナー財団の全てを相続!財政的にも国家元首並、セシルに苛められることもなかろうに…軍人として己のすべきことが明確になり物語りが終わった後も安定してるのだろうと予想、はたしてかぐらとの仲は?

    かぐら 8巻にて軍事クーデターに成功し停戦にこぎつけるも、逆賊の謗りを敢えて受け獄中へ…最後に銃殺刑の描写あるも、実は表面上の処刑で「紫かぐら」は死亡、新しい名前と身分を得て遁走…と予想。最後にどう関わってくるのか?バルタとの仲は?ここはちと微妙かもな~お互いの立場ってもんが恋を邪魔するかも?

    清顕  主人公だし、そもそも誓約の書き手のようなので生存するでしょう。「プレアデスの奇蹟」なので、おそらくウラノス首都プレアデスの無血開城と思うのだけど、そうなると空戦のクライマックスがどこに落ち着くのか?このへんは予想できない。蛇撃ちは会得するのだろう、で、それを使ってカーナシオンを撃墜かな?

    ミオ イリア この二人は敢えて同時に予想、というのもどちらかが死亡というのが自説。なぜかと言えば、でないと清顕と結ばれないからである。二人が存命の三角関係ではカップル成立はあり得ない!なんとなくミオ死亡寄りでしょうか?きっとニナをかばって死ぬんだろうな、で最後は清顕に抱かれ看取られると予想。

    ライナ=ハチドリ  この人も予想しずらい、ハチドリの内面変化が見られるし…8巻ではハチドリがノーズアートのVTOL機が出てきたりしてたし、工作員の上位メンバーとのバトルもありそう。でもやっぱり死亡フラグ立ってるっぽい。

    セシル エリザベート王女様ですから、存命の上長らく善き為政者として君臨されるはず。バルタとの絡みも続くでしょう。

  • 嵐の前の静けさのような巻だった。

  • バラバラになった7人だが、ニナ・ヴィエントとエリザベート・シルヴィアの二人を中心に世界情勢は動き出す。
    そしてカルエル・アルバス登場。

  • もう、そこでピンチを迎えて
    そういう犠牲が出て
    んでそこで助けが入るんでしょわかってるよ!!
    と思ってはいるのに
    やはり鳥肌が立った…
    ありがとう…ありがとう…

    あの子がカッコよくなっててビックリです

    そしてバルの苦悶がもう本当愛しい

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著者プロフィール

1971年生まれ。小説家。代表作に、「とある飛空士」シリーズ、『レヴィアタンの恋人』(ともにガガガ文庫)などがある。

「2014年 『サクラコ・アトミカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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