ルチア: クラシカルロマン (小学館ルルル文庫 は 2-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 136
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094520903

感想・レビュー・書評

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  • たぶん世界史のとある事件を題材に、練られたお話で、世界史の知識がそこそこあるだけでも恐らくピンと来る。

    展開としてはわかりやすいし、国の内紛(?)事情もわかるのだけれど、いまいち主人公に感情移入しづらいのが勿体なかった。人が亡くなってもあんまり葛藤しないで、先々進んで行ってしまう印象を受ける。良い子だというのはわかるのだけど……
    良かったのはルチアと恐らく最終的にくっつく(?)冷静沈着な青年とのからみに期待が持てるところ。ルチアより彼を主人公にしたほうが面白いのではと個人的に思いました。

  • 面白かった…。やや話が上手すぎたり、荒削りな部分はないとはいえない。作中の時間軸で絶望的な悲劇が起こるわけでもないし(まあ、ルチアにすれば充分絶望的な状況かもしれませんが…)でも、この素材をこのレーベルでこれくらい書けたらもう合格点でしょう。
    主人公はありがちな姫モノの姫さま方とは違って、聡明だけど「だんまり姫」とあだ名されるほど控えめ、そして理系の王女さま。でもそれが、ただの奇をてらった設定なのではなく、物語としての必然性を帯びたものだというところが上手い。何より嫌みでなく、非常に好感が持てる。
    甘さは限りなく控えめ。そこが受けいれられるかでこの作品が楽しめるかが決まるかも。恋愛恋愛するよりもしっかり自分のやるべきことを見つめる展開は好きだけど、もう少し甘くても良かった…せっかく素敵な青年が目白押しなので。正ヒーローはアギラスかと思いますが、やはりイロンデルは人気ですね(笑)個人的にはヘリファルテをラストに出してほしかった…再会を示唆する終わり方でしたが。
    表紙絵も世界観によく合っていて良かった。
    レーベルを感じさせない面白さでした。

  • 主人公はティエランカ王国の王女クエルヴァ。一家で首都へ戻る途中の船旅でクーデターが起こる。
    舞台は19世紀のヨーロッパの雰囲気。

    こういう王国の陰謀劇が大好きなので、面白かった。
    ライトノベルじゃないとドロドロしすぎて読んでてかなり辛くなる時もあるもので……。

    一人船上から逃れる事ができた王女を途中で出会う様々な人が助けて行く。王女に厳しく接したり、汚い部分を見せるイロンデルが中でも良かった。

    王女の旅の間でも首都でのクーデターが同時進行で起こり、行く先々の街にも影響が現れるなど、次々に問題が起こるので一気に読み切った。

    恋愛に重きはおいておらず、様々な人との出会いはあるけれど王女の成長が主。

  • 第2回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門ルルル賞受賞作。
    ルルル編集長が言った「全体に、話が似通っている印象を受ける。もっと身近なファンタジーがあっていいし、時代物のファンタジーがあってもいい。ミステリー調の物だって、ぜひ読んでみたいところ。」という言葉にうなずける作品。
    少女向けでよくこんな硬派な作品書いたよなー、と作者の勇気に驚き。
    あとがきにも書かれてあるとおり、映画のようなストーリー展開で、主人公の気持ちがあまり描かれてなくて、いまいち共感できないところがネックといえばネック。
    でも、ストーリーが気になるので、ぐいぐい読めちゃいました。
    キャラもいいのですが、登場人物が多すぎて、収拾つかない感じもしました。

    選評によると「構成、文章力ともに秀逸でしたが、対象年齢が少し高いこととロマンス不足のため、残念ながら大賞に至りませんでした。 」
    やっぱりルルルは恋と冒険、両方ないとダメなんだね!
    恋愛描写を頑張らなくちゃ!

  • 頭のよい女の人は好きです。
    でも敵キャラがぺらぺらしゃべるのは違和感。
    一冊で完結するお話は結構このパターンが多いと思うんです。
    よみやすかったです。
    こういう絵は結構好き。

  • 最近読んだ少女ノベル系の新人賞受賞作の中で、一番だと思います。
    物語の内容は、王女様の成長物語といった感じですが、彼女の聡明さに嫌みがなくていいと思う。ドレスにも宝石にも興味がない、理工学に興味がある変わったお姫様という設定も○。

    作中には、沢山いい男が出てきます。軍人に医者に少年、後ろ暗そうな外国人。でも、個人的に一番いいのが、おネエ様方。彼等?彼女?達と主人公の絡みが好きです。

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