吉原夜伽帳-鬼の見た夢- (小学館ルルル文庫 み 3-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094521948

作品紹介・あらすじ

江戸の遊郭-吉原。外道菩薩と呼ばれる美貌の青年・弥太郎には、"死んだ人間が見える"という噂があった。ある日、奇妙な来客を受けた弥太郎は、一人の元遊女の不審な死について調べ始める。その矢先、彼が廓内で唯一気にかける少女に異変が起きて!?胸に秘めた恋心、愛憎入り混じる肉親への情。吉原に生きる者達が抱える、心の闇に「鬼」が憑く-。死者を映す瞳が暴く、鬼の正体とは?美しき吉原幻想鬼譚。

感想・レビュー・書評

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  • 吉原の描写も丁寧だし、登場人物も魅力的。ただ、今ひとつ押しに欠ける。

  • 吉原に住む美貌の青年が、死んだ遊女の謎に迫る話。かつての三人の友情、というよりは疑似家族な関係がたまらんかった。そして一人を失ってからの残された二人の、選択せざるをえなかった道と、縛られたものが。逃げ場がない「吉原」という、これ以上ないデガダンスな場所にふさわしい物語、かといって綺羅綺羅しいのではなく、暗い闇の中にうかびあがる色のような物語でした。新人さんらしく、つたない部分もあったけど、それを越えてもおすすめできる物語です。

  • 主人公の造形が、いかにも少女小説って感じ。てか、少女小説でも吉原ってアリなんだ。おばちゃんビックリ。夜菊さんが良かったな。

  • 吉原もの、ということで購入。
    最近そんなところにはまっております。
    吉原なのに、ルルルなのに、恋は二の次感が面白かったです。
    弥太郎の白髪赤目っていうキャラデザは若干行き過ぎな気もしますが……。

    どうやらこの方、本作がデビューらしく。それにしてはすごくうまいと思います。
    続編に期待したいです。

  • うーん、割と面白かったんだけど、これを買ったまま放置していて、先にF-clan文庫の『妓楼には鍵の姫が住まう』を読んでしまったので、何だか似たような話で頭の中がごっちゃになった。まあ、あっちは江戸が黒船来航後も続いたという設定の何ちゃって吉原だったけど、死人がえり的な男と幽霊話という意味では似ていたので。
    細かい所は全然似てないと思うが。

    でも、握り飯のエピソードにはちょっとほろりとさせられた。

  • イラスト購入☆内容は吉原を舞台にしたホラーミステリー?事件もいいけど、人間関係をもう少し掘り下げてほしかったなあ。

  • 江戸一の遊郭、吉原。外道菩薩と呼ばれる美貌の青年・弥太郎には、 ”死んだ人間が見える”という噂があった。ある日、奇妙な来客を受けた弥太郎は、一人の元遊女の不審な死について調べることに。よかった!少女小説とは思えないほどシリアスな仕上がり。文体もすごく好みでした。登場人物も魅力的で、世界が主人公に甘くないのがよかったです。

  • 2011年8月13日読了

    さくっと読めた。
    今まで西洋ファンタジーばかりだったので、和風でしかも吉原だなんてなんか新鮮だった。
    まぁ、続編の算段でもあるのか知らんが謎残しすぎなのはちょっと…とは思ったけど、吉原という場所の特殊なしきたりや用語は比較的分かりやすかったと思う(あたしが知識あるだけかもしれんが)

    色恋云々よりもミステリーやオカルトっぽさが強いので、あたしはそれがそれがよかったな!

  • 「ダ・ヴィンチ」に宣伝されていて、初読み。
    花魁ネタを、ライトに読みたいな~と思って手に取った作品。
    ラストが暗く終わらず、メインキャラクター達の幸せな日常で
    終わっていたので、読後感は悪くなかったです。

    ただ、恋愛ものとも、ミステリーとも、幽霊退治とも異なるので、
    いろんな要素がどっちつかずの感じがあって、
    主人公弥太郎の霊が見えるという特技?が、
    あんまし生かしきれてなかった気がしました。
    死人の魂が蝶ってのも、綺麗すぎ?

    キャラクターそれぞれが魅力的なので、
    続編に続くのを期待します。
    松末と夜菊姉さんの、心の交流部分が一番のおススメです。
    ずっと理想で幸せの象徴だった、尾高がいなくなって、
    新しい姉さんを好きになりたいという部分と、
    頼りないとさげすむ気持ちに揺れる、
    松末が愛らしいです。

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