ブラッディ・ハニー (小学館ルルル文庫 あ 2-18)

著者 :
  • 小学館
3.29
  • (2)
  • (6)
  • (13)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 54
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094522105

作品紹介・あらすじ

超ド貧乏な新人女優ロッテシアにチャンス到来!大人気作家ノンノの舞台で役が付いたのだ。張り切るロッテは、役作りのため作品の舞台となる悪の伝説が残る地を訪れる。が、そこで吸血一族の青年サーディの生け贅となってしまい!?ところがサーディは血が超苦手なうえ、なぜか一緒に王都を目指すことに。無意識に甘い言葉をささやいてくるサーディに、ロッテの心は乱れて…。肉食系新人女優と天然系吸血鬼のラブロマン。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公の相手の、挿絵と内容の感じが違ってイマイチでした。

    ストーリー自体も、読み終わった時に思う事は「ナイな」と「女優・俳優になるのって簡単だな」です。

  • 横柄巫女以降、ぱっとしない感じがするなぁ。

  • 物語のアイデアはなかなか面白かったです。
    でも、少し、ん?と思う出来事があったりしました。もう一度読むほどではないことと、絵が少し残念だったので★3つ。

  • “「ロッテさんは何の役ですの?」
    エリーゼは無邪気な仕草で首を傾げた。とっさに答えられずにいるロッテシアを、優越感を隠し切れない瞳で見つめる。
    「……死体、よ」
    それを言うのにはずいぶん力が要った。でも言わないでいるのは負けを認めるようで嫌だった。
    「死体?」
    エリーゼはたちまち痛ましげな表情になったが、その前に一瞬だけ笑みが宿ったのを、ロッテシアの目は見逃していない。ナイフとフォークを握り締めた手がぎりぎりと痛む。
    「なんだか悪いことを訊いてしまったみたいでごめんなさい。ロッテさんなら、てっきりちゃんとした役が付いているものとばかり……」
    「死体だってちゃんとした役よ」
    「まあ、そんなふうに思えるなんて役者の鑑ですわね。わたくしだったら泣いてしまいますわ。でもそうですわよね、死体役だって誰かがやらなくてはいけないんですもの。誰もがヒロインになれるわけではないのだから」
    「そうね、さすがにヒロイン役には実力が必要だと思うわ。ヒロインの侍女役くらいまでなら、それ以外の理由で手に入るかもしれないけど。ああ、でも逆に、死体役ってのが絶対できない人もいるかもね。目立ちたがりで、自慢や厭味を口にしないと気がすまなくて、いざとなったらすぐ泣く人とか。そんなうるさい死体ってないもの」”[P.86]

    夢に真っ直ぐなロッテシアが良いなぁ。

    “「ロッテ殿」
    呼ばれて振り返ると、目の前にいきなり花が咲いた。視界が愛らしい薄紅色に包まれ、仄かな甘い香りが漂う。ロッテシアの顔よりも小さい。冬薔薇の花束だ。
    「おめでとうございます」
    それを差し出したサーディは、少し恥ずかしそうに微笑んだ。この大きさが彼の買える精一杯だったのだろう。彼はダンサーの勉強をしつつパン屋で働き始めたものの、その収入はまだけっして多くない。
    「死体役に花束なんて大袈裟よ……」
    ロッテシアは素っ気なく言ったつもりだったが、その声は自分でもわかるほど震えていた。語尾がふにゃふにゃと潤み、体に渦巻く熱が瞼に集まってくる。
    「誰も観てない役なのに」
    ごまかすように言い足すと、サーディはふわりと微笑んだ。
    「私は観ていましたよ」”[P.238]

  • ちょいにたにたしながらも、物語の面白さも楽しみましたし、ロッテの心の中身も。
    吸血鬼×人間、いいですよね。萌えます。

  • 前作「聖グリセルダ学院」シリーズよりかは面白かったですが、やっぱり、その前の「横柄巫女と宰相陛下」の方がよかったなぁ。同じ世界観で「聖グリセルダ学院」のちょっとあとのお話。

    ノンノとアマリアは大人になって出て来ましたけど、それ以外のキャラとしては、ティエサとキアスは名前だけ登場(ノンノとアマリアの偽名でした。)。ノンノは前作で力を全く出せてなかったですけど、今回は操られているとはいえ、強いノンノでした。

    吸血鬼一族のサーディに生け贄として捧げられたロッテシア。ロッテシアの打算で一緒に行動してましたけど、サーディがいい子で、だんだんロッテシアが嘘をつかなくなってきたのは、なんかいいなぁって。

    追いかけてきたウィンディネとも最終的には和解みたいになって、ちょっとだけ、三角関係っぽくなってるところ見たかったです。

    それにしてもキャラの名前が、なんかどっかで聞いたことがあるなぁって思ってたら、ロッテリアにサーティーワンにウェンディーズって・・・。安易。

  • イラストに惹かれて購入しました。

    この作者さんの「聖グリセルダ学院」シリーズも読んでいたし。

    大女優を目指すロッテシアは、役作りのために作品の舞台となった町へ行ったのだけれど、そこで出会った青年(犬属性)に懐かれてしまって――。

    って感じですかねー。

    まあ、サーディ(犬属性青年)がロッテシアに懐いたのは、彼女のしたたかな打算の副産物ですが。

    ヒロイン役をつかむために、自分は吸血鬼だと思い込んでいるサーディを観察するため、一緒に行動するようになるのです。

    おもしろかったです。

    ロッテシアのしたたかさや、でも心底では優しくて思いやりがあって。

    なんだか憎めない子でした。

    サーディもかっこよくて(*´∀`)

    この二人はお似合いのカップルですね。

    読み切りとのことですが、あと1冊くらいは読みたいなあ、と思いました。

    タイトルはサーディのことを指しているのかな? と思っていたのですが、ラストで「なるほど」となりました。

    聖グリセルダ学院シリーズのキャラも出てきて、ずっとニヤニヤしっぱなしの1冊でした。

  • 前作のキャラも登場しているということで、そちらも読みたくなりました。 夢に一生懸命なロッテがとても可愛かったです。

全9件中 1 - 9件を表示

鮎川はぎのの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×