暴君との素敵な結婚生活 (小学館ルルル文庫 み 4-14)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 63
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094523003

作品紹介・あらすじ

冷酷な旦那様の心を溶かすのは花嫁の笑顔!

父親の命令でルナリアが嫁ぐことになった相手は、冷酷な暴君とよばれる青年伯爵ヴォイド。天文学の研究に打ち込んでいたルナリアは、結婚したら天文学のことは忘れなさいと父親に言われ失意の底に沈むが、初めて顔を合わせたヴォイドは、意外にも、ルナリアの研究を許すと告げてきた。
伯爵家の使用人たちは何よりもヴォイドの機嫌を損ねることを恐れいつも怯えていたが、自分の夢をヴォイドが応援してくれていると考えたルナリアは、ヴォイドを「優しい旦那様」と呼び、使用人たちをびっくりさせる。
一方、独裁者と呼ばれた先代伯爵の影響で、人を愛することも愛されることも知らずに生きてきたヴォイドは、自分をちっとも怖がらずに屈託なく笑顔を向けてくるルナリアに困惑するが、やがて互いの間の距離を少しずつ縮めていくように。
ところが、ルナリアの旧知の天文学者たちが屋敷を出入りするようになったころ、ますます天文学熱があがるルナリアを見守るヴォイドの心に、ある疑惑が生じはじめて…!?
とびきり甘くて胸にせつない、新婚ラブロマンス!

感想・レビュー・書評

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  • ルナリアが結構猪突猛進型で、結局自分の事しか考えてないので、もう少し自分の行動が相手に与える影響とか考えられる子であって欲しかったかな。好きだと言うならせめてその人のことくらい思いやって欲しい。話的にはヴォイドがメロメロな事もあって、甘い感じで纏まってます。

  • 父親からの命令結婚をする事になった主人公だが
    嫁ぎ先で、想像がひっくりかえる素晴らしい生活が。

    ワンマン男が、された事がない好意によって
    丸くなっていく…というか、一直線?w
    天然というか、思い込みって素晴らしい、な状態です。
    そんな彼女も、最期まで読んでいくと非常に…。
    いやこの深さって、いいのですか? と
    うっかりききたくなるほど。
    家庭事情がややこしい!

    とりあえず、同じ方向に進まなくてよかったね、な内容。
    まぁ双方の愛があれば、どうにでもなりますけど。

  • 家族関係に問題のある二人のお話。

  • カミツキ系のバイオレンスなヒロインでのデビューでの作者でしたが、最近、読み切りのルルル痒い可愛らしいヒロインを描くように。
    高星絵師でさらに可愛さ↑↑
    ヒロインのルナリアは、天文学者。見えるものを観察し見えないものをあると信じるのだが、それは事象だけに限らず、夫となったヴォイドの性格にも当てはめ、彼女に見せる夫の優しい側面から内面まで見透かし信じる素直さが、とてもルルル痒くて良いのです。
    でも、やっぱり表面的なことだけではわからない裏の部分が他にあるのですよ。
    ダ〜〜ク。
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4608.html

  • 天文学狂の天然お嬢様の笑顔に、堅物で暴君な伯爵様が癒され、激甘になる話。中盤までは糖度がえらく高いな〜と思いながら読み、ルナリアの結婚式に両親が現れてからのシリアスな展開にグッと引き込まれました。まさかの事実が次々出てきて。子どもの頃のルナリアが真実を知った時のエピソードとか、両親の馴れ初めとか(主に父親の気持ちとか)読んでみたかった。イラストも高星さんでとても綺麗でした。ヴォイドはルナリアをこれでもかってぐらい甘やかして幸せにしたらいいよ〜(笑)

  • 初対面で力関係を決した、厳つい偏屈な旦那と無邪気な嫁のあれこれは期待を外さないほのぼの溺愛系。そこにさらに嫁の両親のお話と嫁の初恋のエピソードの追い討ちで泣かす展開にぐっとキタ。なんつーか、ヴォイドの旦那、ルナちゃん幸せにしたってな~って、なるなる。

  • ヒロインのお父様がすごく格好良くて、オッサン愛に目覚めてしまいそう。お可哀相にとか、不憫な、とか、思わないでもなかったですけど、あの方はきっと悔いや心残りがあってもそれをネガティブには受け止めず、肯定してしっかり抱えて前へと歩んでいらっしゃるのだろうと思うと、思わず涙ぐんでしまいそう。
    お母様も、確かに酷い女で酷い母親だなと思ったけど、でもそれが全てじゃなくて、多分そうせずにはいられない苦しみが彼女を駆り立ててるんだと思ったら、やっぱり泣きたくなる。自分を痛めつけていないと安堵できない心理状況というのは、私にも理解できないわけではない。なんか偉そうな物言いになるが、確かに同情に値する女性ではあった。彼女はきっと、根が純粋で潔癖な女性だからこそ、あそこまで引きずり苦しんでいるんだろう。彼女の少女性。汚い大人になれればもっとずっと楽だろうに。

    ただ、ちょっと残念に思ったのは、そこらへんのご両親のお話とか、登場人物の話題にちらりと出てくるだけだったヒロインの兄弟の話とかももっと掘り下げて、せめて前後編くらいで読んでみたかったこと。ヒロインが自分の出生を知ったエピソードとか、母親の過去の状況も若干不透明に感じて、確かに想像で補える範囲内だとは思ったけど、主人公カップルやその周りの人物達が好きだからこそ、もうちょっと丁寧に読んでみたかったなというのが正直な感想。一冊で纏まってはいる、しかし若干の物足りなさ、というのが星四つの理由。この際せっかくだから、お母様の苦しみが払拭されてほしかったな・・・そうすると確実に物語の展開変わっただろうけど。これから亡くなるまでにゆっくりと時間をかけて癒していくんだろうけど、でもそれを物語として読んでいくことは出来ないからね・・・想像するだけでは満たされない切なさ。俺だけだろうか。一人くらいお父様の子産んであげてよと思うのは浅はかなのかな。そういう問題じゃない気もするし。ヒロインの兄弟達はそのことを知っているのだろうか。知っているとしたら、どう受け止めているんだろう。なんかそれだけでも短編一つくらいにはなりそうだ。妄想が止まらない。やっぱり宮野先生、大好きです。

    最後に思ったのは、傷が治らないのは掻き毟るから。いつかそうすることをやめて、穏やかに受け入れられるような日がお母様に来るといい。

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