昭和の歴史〈2〉昭和の恐慌 (小学館ライブラリー)

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著者 : 中村政則
  • 小学館 (1994年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094610222

昭和の歴史〈2〉昭和の恐慌 (小学館ライブラリー)の感想・レビュー・書評

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  • 歴史の概説書。しかも、この巻は苦手な経済分野が多めのようだ……頭痛くなりそう。

    そんな予想は大いに外れ。

    なぜにこんなに面白く、まるで小説のように読めてしまったのだろうか。

    以下、引用文
    「世の中の大きな動きは理屈以上の別の力に依って動く」という北の言葉は、無気味ですらある。昭和初頭の日本は、非合理の支配する「狂気の時代」に近づきつつあったのである。(ロンドン軍縮会議の章の末文)

    金解禁は、荒れ狂う暴風雨にむかって雨戸を開けはなつようなものであった。蔵相井上準之助の悲劇はここからはじまることになる。(金解禁の章の末文)

    国家という大きな存在は、全国各地でくりひろげられた農村・農民の恐慌脱出の必死の努力を、国民統合の発条(バネ)として上から吸収していったのである。(恐慌と独占の章、農村の崩壊の末文)

    引用おわり。

    上にあげたのはほんの一部ですが、次章へのヒキがうまいですね。なにより文章がうまい!うまいこというわ…と感心する文章に何度であったことか。著者の中村さん、だいぶ小説をお読みになっている方ではないだろうか…と推測してしまうような表現がちらほら。論文では使えないやや誇張した表現もバシバシ使う。中村さん、かなり楽しんで一冊仕上げたのではないでしょうか。

    史料や主要な人物のエピソードの選択も幅広いですし、提示する一次資料に難解なものが少なかったのも読みやすさの一因ではなかったかと思われます。

    震災・金融恐慌・軍縮条約・金解禁・政治家テロ・治安維持法改悪・大恐慌……。すべての現象が15年戦争に至る大きな道筋に合流してきたようです。次巻につづく。

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