実践版 孫子の兵法: 人生の岐路で役に立つ「最強の戦略書」 (小学館文庫 プレジデントセレクト す 1-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094700138

作品紹介・あらすじ

最高峰の戦略書『孫子』を現代の視点で分析

歴史上もっとも有名な戦略書として挙げられる『孫子』は、ナポレオン、武田信玄をはじめ、毛沢東やビル・ゲイツ、孫正義などのリーダーにも愛読されてきた。昨今、世界的なロングセラーが再び脚光を浴びているが、2500年もの間、読み継がれてきたこの名著を、気鋭の戦略コンサルタントが現代の視点で分析し分かりやすくまとめた、まさに『孫子』入門書の決定版。
「先の見通しが立ちにくい」時代と言われている現代の私たちにとって、何より必要とされるのは、「こちらへ進めば何とかなるはず」という感覚。ビジネスだけでなく、スポーツや受験、結婚、子育てなど、人生のさまざまなシーンで活用できる 「負けないための戦略」を97のポイントに整理。孫子の要諦、「戦わずして、勝つ」を学びたい、すべての人に。



【編集担当からのおすすめ情報】
著者・鈴木博毅さんは、「難しい時代だからこそ、孫子を深く読む価値がある」と触れています。現代は、まさにグローバル化の波と、世界の中での日本の位置の変遷に揺れる時代。自らの周囲だけで競争したり、自分たちのことだけを考えていればいいということが許されなくなっています。このように、過去と異なり、判断が非常に難しい現代社会だからこそ、『孫子』の英知を学ぶ価値は、日増しに高まっているのではないでしょうか。世界一優れた戦略古典『孫子』は、混沌の中で勝利への道を示すものとなるはずです。本書は、世界中の経営者や為政者、勝負師に読み継がれてきた名著をわかりやすく解説しました。

感想・レビュー・書評

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  • 『孫子』は今から2500年ほど前、呉の武将・孫武によって記された戦略書である。『孫子』は、あらゆる状況に適用できるよう、戦に勝利するための経験則を法則化して抽象的に伝えている。そのような書き方故、『孫子』の教えは、個々の状況に基づいて適切に解釈する必要がある。
    本書はあくまでも『孫子』が現代社会において活用しうるものであることを紹介しているに過ぎない。しかしながら、現代社会を力強く生き抜くために、『孫子』に対する理解をもっと深めたいと思わせてくれる動機を与えてくれた。

  • 負け戦を避けるそんな人生もあるんだなって思いました。ただ大きな勝負に出る時は出るそのために準備をしておく。相手を知ることの大切さも教えてくれました。


  • 孫子の兵法を知らなくても、無敗の軍師である孫子が何を考えどう実践してきたかを解説しながら、実社会でどう実践的に活用するかを説明した本。とても面白かった。勝敗は自分以外の要素で決まるから、相手に実力を発揮させない、過去の敗者から学ぶのが重要で、戦うことではなく勝つことが最終目標であることを肝に免じること。勝てない勝負はせずにタイミングを見計らう、敵の不備につけ込むこと。時間の価値は機会の大きさで測ること。そして、とにかく危機感を持つことが大事なんだと理解しました。

  • 戦わない決断をし、やめる勇気を発揮して、逃げることに専念するのです。
    ⇒賢く、したたかに、自分を楽にしてあげること。

    勝利の確率を高める5つの条件。
    あらかじめ、戦う前に以下の5つの条件を、自分がどれほど整えているか振り返ってみる。
    1、戦うべきか
    本当にそれはあなたが始めるべきことか?
    2、始め方
    今の自分の実力に応じた始め方を選んでいるか?
    3、心を一つに
    同じ目標の仲間、応援団をつくっているか?
    4、敵の不備を突く
    自分の外にある機械に目を開いているか?
    5、将軍との関係
    有能なパートナーを選び、相手の実力発揮を妨げていないか?
    ⇒戦うべき時が来たら、上記を考えてしっかりとした準備をしてから戦う。

    戦うことなく、目標の達成を狙う。
    小さな資金、さらに小さい時間、少ない労力で達成する。そうすることは、戦わずに勝つ道に一歩近づくことなのです。
    強い敵とは、真正面から戦わず、相手が備えていない場所から勝利を掴む。
    強い敵を避け、まわり道をすることが、逆に勝利を確実にするのです。
    充実した敵、あなたを待ち構えて準備万端な敵に、直接向かわないこと。
    主導権を手に入れることに、最大の努力を注ぎ込め。
    ⇒自分なりの戦略を立てて、余計なことはしないで、最短距離で勝つことだけを考えること。

    事業を計画する際、段階的に修正や効果測定を行う方法です。大きな計画の最後に効果を測定するより、時間のリスクを軽くできるのです。時間の経過は、コストでありリスクです。時間がコストであれば、相手が粘るとこちらが負けます。時間がリスクであると、社会が変化するとこちらが負けます。
    ⇒費用対効果と同じ考え方として、時間対効果と考える。これからは何かをするにしても、お金だけではなく、時間のことも考えることにする。

    以前成功した方法を使いたがる。以前と違う考え方を、排除したくなる。年を取ると、意固地になると言われます。頭が固くなり、柔軟な発想を嫌うようになるのです。
    時の変化に負けないためには、環境に合わせて自ら変化すべきなのです。
    時間の経過で型にはまらず、変化に柔軟に合わせる。
    私たちは外部から新しい要素を取り入れて、自らと組み合わせればよいのです。自分だけ、自分の内面からのみ新たなものを生み出し続けることはできません。日々新しくなるのは、外の世界に目を向け、取り入れて組み合わせる者だけです。
    自分が、どんな状態に置かれているか冷静に知る。
    ⇒変化すること。柔軟な発想が大事。それが出来なくなれば何も変えることができなくなる。

  • 1回目20190710
    負けないことを一番大切だと考えている。
    戦うのは勝てる時だけ。不利な時はやめる勇気を大胆に発揮する。
    ありのまま。ではなく、優れた定石をまず学ぶ。
    敵とは新しく始めること。その新しく始める事柄の情報を限界まで集める。
    勝利のチャンスを待つため、失敗をまず避ける。敗者の教訓、まずそれを避ける。
    失うものをイメージすると、人はすぐに動く。つまり、ポジティブリストで人は変わらない。失う恐怖と不安を利用して自分を突き動かす。
    勝負をかける前に、勝つ条件を一つでも増やすことが孫子の流儀。
    1.彼我の戦力を検討した上で、戦うべきか否かの判断ができること。
    目的は勝利であり、戦いを始めることではない。
    2.兵力に応じた戦い方ができること。
    戦い方は現代で言えば、始め方。
    3.君主国民が心を一つに合わせていること。
    同じ目標を持つ味方を増やすこと。
    4.万全の態勢を固めて、敵の不備につけ込むこと。
    5.有能なパートナーを選ぶ。

    優れた人に助言を仰ぎ、素直に準備を行う。
    戦うことなく、目標の達成を狙う。
    正しい判断力がある状態か常に自分を確認する。
    勝ち易きにまず勝つ。それを続けて成長する。ビジネスでは弱いものいじめも立派な戦略である。
    ライバルを味方にして、勝つ方法を考案する。

    依存する者は敗者となる。
    依存を脱する五つの方法
    1.万一の場合へ別案を用意しておく。
    2.前日までにリスクを限界まで解消しておく。
    3.目標を複数持ち、並行して追いかける。
    4.早く着手して、リスクを事前にあぶり出す。
    5.一つではなく、いくつも強みを持っておく。

    依存はもろさ。もろさを克服し、周囲に信頼される人間となる。

    自己を過大評価せず、多くの準備を行う者が勝つ。
    一点や感情論ではなく、多面的に優劣を比較する。
    個人に過度の期待をかけず、チーム全体で勝利する。
    激しい怒りで、視野が狭まることを防ぐ。
    肉体と精神の健康のため、選択肢を一つでも多く見つける。

    機会のない時間に、機会に近付きつかむ力を蓄えておく。
    機会を探し発見すれば、人生は再び光り輝く。
    人生を時間効率ではなく、機会効率で考える。

    これからも孫子の他の書も読み、学んでいきたい。

    2回目20210327

    *負けないことが一番大切。
    不利な時やめる勇気を持つ。
    優れた定石をまず身につける。
    敵=新しく始めること。その情報を全て集めておく。失敗をまず避ける。
    失うものをイメージすると人は行動する。

    戦うとなく、目標達成を狙う。
    正しい判断力がある状態か、常に自分を確認する。
    問題を起きないようにすること。始まる前に大差をつけておく。
    勝ち易きにまず勝つ。それを続けて成長する。

    依存から脱却する。
    そのためには備えをする。事前にリスクを解消しておく。目標を複数持ち、並行して追いかける。早く着手する。複数の強みを育てておく。

    自己を過大評価せず、多くの準備を行う者が勝つ。

    個人に過度の期待をかけず、チーム全体で勝利する。

    選択肢の多さとは、すなわち強さである。
    怒りに呑まれない。

    間接的アプローチ戦略は孫子の真髄。敵を驚かせる要素を強みにする。充実した敵の備えに正面からぶつからない。自分の意図を相手に悟られることは不利である。

    相手が心を開くと、言葉は何倍も浸透する。
    伝え方を変えることも良い。

    目的を手段に適合させる。つまり、できることから目的を設定することが大切。
    常に目的を銘記する。
    最寒距離を選ぶ。
    最も相手の抵抗が少ないコースを選ぶ。
    予備目的への切り替えを許す。

    勝利の定義を変えると、目の前の壁が消える。

    機会のない時間に機会に近づき掴む力を蓄える。

    主導権を手に入れることに最大の努力を注ぎ込む。

    優れたリーダーは短期決戦で勝つべきと指摘している。

    機会を活かすことを上手になる。

    トップは視野を広げ、複数の点を改善すべき。

    上司が明確化すべきこと。
    目標、越えるべき壁、倒すべき敵を作る。

    孫子をよく読もうと思える。本書だけではなく他の解説書も手に取る。

  • 孫子のエッセンスを噛み砕いて書いており読みやすい。ただ最後のまとめは逆にわかりづらいのでいらないかも...

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著者プロフィール

MPS Consulting代表
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、商社にて資源輸入業務に従事。その後、コンサルティング会社に勤務し、独立。現在は、コンサルティング業務のほか、戦略論に関する著作も執筆。

「2022年 『戦略は歴史から学べ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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