戦争と戦後を生きる (全集 日本の歴史 15)

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著者 : 大門正克
  • 小学館 (2009年2月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096221150

戦争と戦後を生きる (全集 日本の歴史 15)の感想・レビュー・書評

  • とくに戦中に生き、戦争に翻弄された一般の人間の「経験」をクローズアップしている点で、政治や経済を中心に描いてきたこれまでの戦中・戦後を描いた通史とは一味違う構成である。とても興味深い。

    でも、その一方で、これまで歴史学が総力を挙げて取り組んできた、そして実際に戦争を体験した人が知りたいと思っているであろう「なぜ戦争がおこったのか?」という問いはもう立てなくていいのか、という気になる。もちろん、この本でも、対外関係などとおりいっぺんの戦争にいたった経緯は記されている。でも、そのとおりいっぺんの戦争がおこった原因の記述と、個々の人間の「経験」が、どのように結び付いているのかわからなくなってしまうのだ。

    「経験」を書くか、「政治・経済」を書くか、の二者択一ではなく、両方を昇華するような歴史叙述というのはありえないのだろうか。マクロとミクロの視点をつなぐ理論的なツールが今後は必要になってくるのかもしれない。少なくとも、マクロとミクロの両者の視点の関係は、探究されていくべきなんだろうなと思う。

  •  第一章。遠野はほほえみながら永い苦難と闘ってきた。その文化は貧しくなかった。生存の尊い仕組みを、けれども資本主義が根こそぎにした。乳幼児は捨てられ娘は満州に売られた。政党政治は弱腰にみえた。農村の窮乏は止まらず、軍部急進派は暴力に訴えた。満州に爆弾を仕掛け首相を射殺した。国防国家を実現し国民生活を安定させるのはわが陸軍の仕事だ、と。

  • [ 内容 ]


    [ 目次 ]
    第1章 大恐慌と満州事変
    第2章 大日本帝国としての日本
    第3章 総力戦の時代
    第4章 アジア・太平洋のなかの日本の戦争
    第5章 戦争の終わり方と東アジア
    第6章 占領と戦後の出発
    第7章 戦後社会をつくる

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