銀河の道 虹の架け橋

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著者 : 大林太良
  • 小学館 (1999年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (813ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096261996

銀河の道 虹の架け橋の感想・レビュー・書評

  • 私は、人類の大多数が曾ては銀河と虹を畏怖するべきものと見ていたこと、
    そしてそれには根拠があることも知ってもらいたいと、願っている。
    (p730)

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    銀河と虹は、ともに空に現れる特異な存在として、
    古代から人々の畏敬の念を集め、
    世界中で伝説や神話と結びついてきた。

    「川」や「道」、あるいは宇宙の「箍」とされる銀河。
    「橋」「弓」、そして「蛇」と関連づけられる虹。
    そして、
    両者ともに「死者・他界」とかかわりをもつことも少なくない。

    世界中から関連する事例を丹念に収集した大著。
    比較神話学者である大林太良の集大成(の端緒)であり、
    遺作となった一冊です。

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    姿を変えながらも、一年中、夜空に君臨する銀河。
    日中、それも天候の変わり目に、一瞬だけ姿を見せる虹。
    しかし、
    そのどちらもが世界中で見られる現象であり、
    他に類をみない壮大さと神秘性を秘めています。


    全800ページ余の大半を占めるのは、
    世界中から集められた膨大な量の「言い伝え」です。

    国…どころか、地域・部族単位まで下って
    蒐集された膨大さに、まさしく圧倒されてしまいます。

    趣味で読んだ身としては、
    気になった「言い伝え」を拾い上げていくのがせいぜいですが、

    長い年月をかけて、
    ときに共通し、ときに異なる人類の文化が、
    互いに影響して変化していく壮大な流れを実感させてくれる一冊でした。


    一番印象的だった「言い伝え」は、
    インドのサオラ族に伝わる虹の起源伝承。
    長いので詳細はp499、p692を参照に。

    妹の三角関係にまきこまれ、
    いわれのない不義の中傷を受けた姉は、
    父親の怒りを買って森に置き去りにされる。

    彼女は森の女神に一部始終を語り、
    「私が森の中をつまづきながら来ましたように、
     すべての人たちが死の道を歩いてつまづきますように」
    と願う。こうして人々は「死ぬ」ようになった。

    いっぽう、動物たちと神々に育てられ、祝福された彼女は、
    きらびやかな装身具をまとって虹となった。

    …という悲劇。
    (異常な)性と死、虹の美しさが
    絶妙に織り込まれていて、好きです。
     それではっ

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