- Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
- / ISBN・EAN: 9784096580011
作品紹介・あらすじ
頭注+原文+現代語訳。「三段組の古典」決定版誕生!基本的作品を網羅。権威ある執筆陣、最新の研究成果。読みやすい二色刷。
感想・レビュー・書評
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https://japanknowledge-com.ezproxy.kyoritsu-wu.ac.jp:2443/lib/display/?lid=80110V00010015詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっと読み終わった、、、
今迄読んだ古事記ではベスト
ムスヒの世界から神武から応神までの世界の広がり、仁徳からの儒教的世界に、最後は、そんでこいつが俺の祖父な、って感じのところで終わる天武宇宙
今迄は、いわゆる成立論的な注釈に流されてバラバラの継ぎ接ぎだなーと思ってたけど、この注釈で、古事記の中の一本通ったストーリーがわかった
もちろん、それは物語がひとつなのではなく、編集方針と言うべきなのかもだけど
聖徳太子なんて名前だけしか出てきませんよ -
現存最古とされる真福寺本を底本とし、読み易さを重視した内容となっている。
原文・訓読文・注釈・現代語訳が記載されているところに魅力がある。 -
● 近頃の日本は、<br>
やれ<b>「右だ左だ」「愛国だ売国だ」</b>と落ち着きませんが、<br>
そーいうのとはまっったく無関係に、<br>
日本書紀と古事記を読んでみました。<br>
<br>
高校の頃に一度読んだことがあるのですが、<br>
当時よりも、民俗学とか心理学とかの知識が (たぶん) 増えているので、<br>
少し違った視点で読めるかも、と思ったのです。<br>
<br>
<br>
(ちなみに、私は科学屋さんなためか、<br>
イデオロギーにはあんま興味ありません。<br>
しいていうなら、<br>
<b>「長期的に見て、国民の利益を最大にする解が最善解。」</b><br>
といった価値観ですな。)<br>
<br>
<br>
● <b>やっぱ、神話は面白いね〜。</b><br>
<br>
一般的に、<br>
古事記は文学的、日本書紀は学術的と言われてるように、<br>
読み物としては古事記の方が面白かったです。<br>
<br>
<br>
神の出現と、国産みから始まって、<br>
天照大神とスサノオノミコト、<br>
大国主命と国譲りの話、<br>
高千穂峡への天孫降臨、<br>
神武天皇の東征、<br>
ヤマトタケルの話…、<br>
<br>
と、古事記では、<br>
神話時代から飛鳥時代までが、ひとつの物語として語られます。<br>
<br>
<br>
● 「ひとつの物語」という所が、日本書紀との大きな違いです。<br>
<br>
神話には、地方ごと文献ごとに様々な亜流があるわけで、<br>
古事記では、そういった亜流は省かれているのですが、<br>
日本書紀では、それらも列挙して書かれています。<br>
<br>
神話がどのように発達していったか調べるには、<br>
日本書紀のほうが優れてますね。<br>
<br>
もちろん日本書紀は、<br>
律令体制の国家で、天皇中心の歴史観を築くために作られた本なので、<br>
ある程度、政治的に脚色されていますが。<br>
<br>
<br>
● 両方を読んだ感想。<br>
<b>日本って、やっぱ多民族国家、混血民族なんだなぁ。</b><br>
<br>
古事記の大きな流れとしては、<br>
…<br>
<br>
<b>1.</b> 天照大神を祖先とする天つ神の子孫(天皇)が、<br>
日本にもともと住んでいた<br>
国つ神(大国主命とか)・荒神・土ぐも・蝦夷・熊襲といった勢力を制圧し、<br>
日本に政権を築く。<br>
<br>
(大陸系・弥生系の民族が、<br>
日本にもともと住んでいた縄文系、アイヌ・琉球系民族を制圧し、<br>
日本に統一国家を作った。)<br>
<br>
<br>
<b>2.</b> 日本国は、初めは中国 (魏とか隋とか) の衛星国だったが、<br>
次第に独立性を増し、<br>
朝鮮半島に日本の衛星国 (任那) を作ることにより、<br>
小さな中国になろうとした。<br>
<br>
<br>
<b>3.</b> しかし、任那は滅び、親日国家の百済も滅びることで、<br>
日本は朝鮮半島への足がかりを完全に失った。<br>
百済崩壊により、<br>
日本には多くの渡来人が訪れる。<br>
…<br>
<br>
とまぁ、荒っぽく言えば、<br>
<b>縄文系に弥生系が混じり、そこにさらに中国系・朝鮮系が混じったと。</b><br>
ミトコンドリアDNA解析による民族解析でも、<br>
そんな感じの結果が出てましたよね、確か。<br>
<br>
<br>
● あと、もひとつ感想。<br>
<br>
<b>昔の日本人は、性に大らかだったんですね〜。</b><br>
性に関する事も、結構露骨に書かれてます。<br>
<br>
<br>
例えば国産みの儀式では、イザナギがイザナミに<br>
<b>「わたしの余っている所と、お前の足りない所を合わせて国を作ろう。」</b>(意訳)<br>
と言って行われますし。<br>
<br>
天照大神が天岩戸に篭ってしまった最大の原因は、<br>
スサノオの乱暴のせいで、<br>
天照大神の手下の巫女が<b>女性器に機織の道具を刺して死んでしまったため。</b><br>
<br>
<br>
天岩戸から天照大神を出す際には、<br>
<b>ブスな神様が岩戸の前で踊ってトランス状態になり、<br>
乳房と女性器を晒して踊り続けます。</b><br>
他の神様達はそれを見て大笑いします。<br>
<br>
日本武尊は東方遠征が終わった後に、<br>
熱田神宮にいる姫とエッチしようとするのですが、<br>
<b>そのとき、姫の衣の裾に月経血がついているのを見て、<br>
ガッカリしてしまうという…。</b><br>
<br>
他にも、<br>
<b>妹との禁断の恋に手を出す偉い人の話</b>もありますし。<br>
<br>
<br>
● …<br>
西洋的価値観が入る前の日本のほうが<br>
性に大らかで楽しかったかもなぁ。。<br>
<br>
人生いろいろ、<br>
価値観もいろいろですね。<br>
<br>
ちなみに、小学館の古事記、日本書紀は、<br>
古文・現代文・注釈が並べて書かれているために、<br>
とても読みやすかったです。<br>
<br>
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多分、私の本棚で一番重要な本です