眠る鉄道: SLEEPING BEAUTY

著者 :
  • 小学館
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096820674

作品紹介・あらすじ

朽ち果てた鉄道車両。錆びた線路-。命を失い景色に同化していく鋼鉄の者たち。自然と文明が織りなす森の奥、目覚めることなき、その姿は"SLEEPING BEAUTY"と呼ぶに相応しい。巻末に、著者自身による車両解説及び現状データ掲載(各車両の現役時代写真も多数)。

感想・レビュー・書評

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  • 発売から半月経ってしまいましたが、自分の担当本のレビューです。僕は元々「棄景」の頃から丸田祥三さんの大ファンで、いつか自分で写真集を手掛けたいと思っていたのが、ようやく叶った写真集です。廃墟、少女、鉄道…と氏の題材も実は多岐にわたってますが、今回、僕が満を持して選んだのが「鉄道廃車体」です。氏の写真集としても、ここまで徹して「鉄道廃車体の美」に拘ったものはなかったですし、さらにはこの題材に徹した写真集自体も、これまでなかったと言っていいでしょう。担当ならではの手前みそと言われてしまえば、それまでですが、そもそもの写真のクオリティーはもちろん、デザイナーの祖父江慎さんの「うっとりデザイン」も最高にハマって、この世のモノとも思えない美しく儚い写真集を作ることができたと思ってます。SLEEPING BEAUTY(言わずと知れた「眠れる森の美女」の英題です)達が示す「その美は束の間であり、かつ永遠である。」――この帯の文章は、丸田写真の本質を一生懸命表現したいと思って、担当の僕が最高に気合いを入れて書いたものですので、その辺りもぜひぜひご覧になって下さい。あっ、もうひとつ、巻末に掲載された各廃車体にまつわる丸田氏自身の解説も必見ですし、あと極力、各車両の現役時代の写真も付け加えました。そのあまりの変わりように、読者の皆さんが何を感じるか――お聞きしたいところです!!

  • 写真を見ると、寂しさと怖さを感じた。しかし、作品解説で時代と照らし合わすと、活躍していた車両等、時代を感じた。

  • 写真
    鉄道

  • 21世紀をだいぶ経てもなお廃れた雰囲気で打ち棄てられている車輌は芸術。どのような経緯やプロセスをもってここまで錆び、朽ち果てたのだろう。もしや最初から蔦がからまっていたのか?と思わずにいられない物件の数々。美しさに溜息が出る。

  • #本 #写真集 #廃墟 #鉄道
    120715朝日新聞書評

  • 新幹線が泣いてる いや、本当に泣いてる

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著者プロフィール

●著者紹介
丸田祥三(まるた しょうぞう)
1964年東京生まれ。92年写真家に転身。94年日本写真協会新人賞受賞。93年のデビュー作「棄景」は、見捨てられた風景への独自な視線が話題となり、今日の廃墟(写真)ブームの先駆となった。
著書に「棄景−廃墟への旅」(宝島社/洋泉社)、「棄景II」(洋泉社)、「東京−棄景III」(洋泉社)、「1977鉄道少年の旅」(洋泉社)、「少女物語−棄景IV」(春秋社)、「鉄道廃墟−棄景1971〜」(JTB)、共著に「鉄道廃線跡を歩く」(JTB)、「全線全駅各駅停車の旅」(小学館)、「日本風景論」(春秋社、切通理作氏との共著)などがある。

「2003年 『廃車幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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