及川賢治・絵のいっすんぼうし。
むかしむかし。子どものいないじいさまとばあさまは、子どもが欲しいと神様に祈ったら、ある日、ばあさまの親指がぷっくとふくれてきて、いっすんぼうしが生まれてきた。
小さいけれど、賢く勇気のあるいっすんぼうし。都にでて広い世界をみたいと、じいさまばあさまの元を旅立った。
お椀を船に、箸を櫂に、川をゆく。
都に着いたいっすんぼうしは、ある貴族のお姫様の相手に召し抱えられた。毎日、お姫様と暮らしていたが、
ある日、鬼に襲われる。姫を救おうと鬼に挑んだいっすんぼうしだったが、鬼に食べられ・・・
鬼の腹の中で針の剣を使い、鬼を懲らしめる。
逃げた鬼たちは、打ち出の小槌を落としてゆく。お姫様が小槌をふるうといっすんぼうしは大きくなる。
鬼から姫を守り、大きくなったいっすんぼうしは、お姫様の婿となり、じいさまばあさまを呼び寄せ幸せに暮らしましたとさ。
カラフルでコミカルなイラストが目をひく。