妖精の騎士タム・リン

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制作 : ウォリック ハットン  Susan Cooper  Warwick Hutton  もりおか みち 
  • 小学館 (2005年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097273691

妖精の騎士タム・リンの感想・レビュー・書評

  • スコットランドのふるい伝承 タム・リン伝説が気になっています。
    このバラッド(物語詩)に取材したファンタジー作品に
    D.W.ジョーンズの『七年目の魔法』や
    P.マキリップの『冬の薔薇』などがありますが
    特に前者は私の学生時代の偏愛作品…。

    『闇の戦い』のクーパー氏の再話でかなりお話がわかりやすくなっています。
    やわらかな水彩の絵が美しい。
    (ハットン氏はノアの方舟など聖書の絵本も書かれているみたいです)
    お姫さまにしてはスカート絡げすぎの勇ましいマーガレットと
    素っ裸のタムリンに目がテンのシーン、
    表紙にもいる面妖な馬など…突っ込みどころはかなり豊富。わざと・・・ですよね?

  • 面白い昔話なんだけど、絵がもうひとつ感情移入できなかった…。宇野亜喜良氏あたりの絵で読みたかった。単なる個人的な好みだけど。

  • ウォリック・ハットンの挿絵が物語の地の分にない情報をさりげなく補ってくれる。

    マーガレットの緑の服

    馬の目と耳を覆う「スカーフ」

    日本語でマフラーという長い首巻のことを英語でスカーフっていうのですね。

  • スコットランドに古くより伝わる、森と妖精と騎士のお話。

    図書館の絵本コーナーでピックアップされていたのを見つけて借りてきました。
    元のバラッドを下敷きにして、本作品は、お話として場面をふくらませた形です。文章がそれなりの長さなので、小学校高学年以上から、という印象です。

    スコットランドに住む王女マーガレットは、大人たちの言いつけに背いて森へ行き、美しい若者に会います。マーガレットは彼に惹かれ、恋に落ちます。
    若者は、自分が妖精に捕らわれた騎士タム・リンであると語ります。そして夏至祭の夜に悪魔に引き渡されることになっていると言います。
    タム・リンを妖精の国から逃がすために、マーガレットはタム・リンの言うことを信じ、試練に耐えなければなりません。
    さぁ、彼女は無事にタム・リンを救うことができるでしょうか。

    現代の女の子たちが共感しやすいように再話され、素朴なタッチの絵がつけられています。

    古いお話で、複数のバージョンがあるようです。
    長い歴史の中で、このお話がどのように語り継がれてきたのか、また聴く人たちはどんな感想を持ったのか、興味を惹かれるところです。

  • 愛は強し、最後に愛は勝つだね~

  • 以前、イギリスのフォークソングのひとつ、「スカボロー・フェア」という曲について調べたことがあり、「妖精騎士の伝説がベースになっている」という説を見かけたことがあります。
    それと、コミックの「ベルセルク」に登場する謎の騎士の姿がふとした拍子にダブりまして、それで「妖精騎士」の伝説って本当は何?と思って調べたらこの絵本がヒットしました。

    伝承なので色々なバージョンが流布しているようですが、大筋はこうです。昔々、ある国には妖精の森があり、そこには妖精の騎士タム・リンという男がおり、森に迷い込んできた娘を連れ去ってしまうという噂で、その国の姫様がその森に入ってみると、実際、妖精の騎士はそこにいて、しかもあまりに美しい青年だったので恋に落ちてしまった。妖精の騎士の本当の姿は人間の王子で、妖精の王妃にさらわれてそこにいるのだと。しかもじきに悪魔への生け贄にされてしまう。そこで姫様は王子を救い出すことに決め、それを実行したという、実に女性がたくましく活躍する話なのでした。

  • 女性の理想系はおしとやかだけど、そうではない女性がその行動力で幸せになるパターンってそんなに類型がない気がします。スコットランドでは案外か活発が女性が尊ばれたのかな。

  • とても有名なおはなしらしい。サトクリフの『イルカの家』にもこのおはなしがお母さんによって語られる場面がある。別の本でも読んだ記憶があって、たぐっていくと『幽霊の恋人たちーサマーズ・エンド』にも同じ話が入っていたとわかった。ブクログに読んだ本を登録しておくと、こういう時便利だね。

  • スコットランドの王女マーガレットは、毎日朝から晩までお城の塔のてっぺんで刺繍をしていました。
    でもマーガレットは刺繍なんか大嫌い。本当はお城の外で冒険がしてみたかったのです。
    ある日マーガレットはお城を飛び出し、カーターヘイズの森へバラの花を摘みに出かけます。
    そこは呪われた森と言われている場所で若い娘が行くと、
    妖精の騎士タム・リンに呪いをかけられて戻れなくなるらしいと噂されていました。
    タム・リンに出会ったマーガレットは彼が幼い頃、妖精の国に連れてこられたと聞きます。
    タム・リンを救うには彼を愛してくれる娘が夏至祭りの夜にあることをすればいいのですが・・・
    スコットランドに語り継がれるバラッド(民間伝承の物語詩)をもとに作られた物語です。
    愛する人を強い意志で助け出そうとする勇敢なマーガレットの姿にうたれます。

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妖精の騎士タム・リンの作品紹介

マーガレットは、毎日朝から晩まで、お城の塔のてっぺんの部屋で、ししゅうをしていました。ししゅうなんか、大きらいでした。お城の外に行って、思いきり走ったり大きな声で笑ったり、わくわくするような冒険がしてみたかったのです。けれど、マーガレットはスコットランドの王女様でしたから、おぎょうぎよくおとなしくすわって、ししゅうをしていなければなりませんでした。どこかの王子様が結婚を申しこみにきてくれるまで、だまってじっと待っているのです。ある日マーガレットは、お城をとびだして、緑の牧場をどんどん走っていきました。「カーターヘイズの森に行って、赤いバラをつもう」と、マーガレットは心に決めていました。でもカーターヘイズの森は、おそろしいところでした。妖精の騎士タム・リンがあらわれて、入った者に呪いをかけ二度とでられないようにしてしまうと、だれもが知っていました。タム・リンは、美しい若者でした。金色の巻き毛が風にゆれ、日に焼けた肌も金色にかがやいていました。夏の空のように青い目で、タム・リンは、じっとマーガレットをみつめました。そして、マーガレットは…。愛する人を救うためにたたかう王女様の愛と勇気の物語。

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