西洋絵画の歴史 3 近代から現代へと続く問いかけ (小学館101ビジュアル新書 28 Art 12)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098230280

作品紹介・あらすじ

近現代絵画の歴史の要点をテーマ別に概観

15世紀ルネサンスから20世紀までの西洋絵画の歴史を、数多くの美麗な作品図版、詳細な図解でたどる「西洋絵画の歴史」全3巻、ついに完結!
19世紀初めから20世紀末まで、200年の間にめまぐるしく変貌した絵画の歴史を理解する上で必要な要点をテーマ別に概観。近代文明が絵画にもたらした影響や社会の中における画家という存在そのものの変化、非西洋社会との邂逅が絵画に与えた衝撃、自然との関わり、愛や死についての表現など、絵画とその「外側」との関係に着目する一方で、色彩と平面、筆触と未完成の問題、抽象と超越性、引用とコラージュ、さらには絵画の枠組みそのものを問いかける絵画など、絵画の「内側」にも注目。さまざまな視点から、一見、難解に見える近現代絵画の歴史を、ダヴィッド、アングル、ドラクロワ、モロー、ミレー、マネ、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン、セザンヌ、ルドン、ピカソ、マティス、ダリ、クレー、カンディンスキー、モンドリアン、デュシャン、ポロック、ウォーホルら数多くの巨匠たちの美麗な図版とともに丁寧にわかりやすく読み解いていきます。これまでになかった画期的な入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 2023.02.16 時代順ではない編集の視点から、新しい発見、気づきが沢山あった。アートは奥が深くで本当に面白いと感じさせてくれた。

  • 抽象絵画って現代における宗教画の代わりなんだ。うーん、なるほどー。

  • 歴史的な関係性でなく、10の視点を設けて叙述。相変わらず図版は美しい。それぞれの視点をもう少し深く読み込みたい。

  • 本書は全3巻からなる西洋絵画の歴史のうち、近代から現代を扱う。
    多数のカラー図版が目に嬉しい。
    有名な作品も多いので、入門編にはぴったりだ。
    私の好きな『怖い絵』シリーズのように違う角度から見る、という鑑賞法ではなくスタンダードな見方、背景が示されるので教科書としても使えそうだ。
    その教科書的な性格故に、ものすごく面白い、というわけではないが、「主題やテーマ形式、形式や造形技法など西洋絵画の歴史を理解するうえで外せない問題を扱った」(214頁参照)と著者が述べるように、基本を学べる良い構成になっている。
    難しく感じてしまう現代美術、例えばモンドリアンやデュシャンなどの解説は嬉しい。

    「本歌取り」という現代の表現技法についての解説や、色彩と理論の項目は興味深い。
    とくに「本歌取り」は、オマージュなのか、パクリ(盗作)なのか、その線引きが難しい。
    難しいけれど、どうしてそれが始まったか、という視点から考えてみると、現代がもたらした新たなアプローチ、独創性が見えてくる。
    単なる猿真似ではない、作者の意図が感じられて納得にいたった。

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著者プロフィール

1957年、島根県に生まれる。1981年、東京大学教養学部卒業。1990年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。1997年、パリ第4大学にて博士号取得。2015年、フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受勲。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。著書、『まなざしのレッスン1 西洋伝統絵画』(東京大学出版会、2001年)、『近代芸術家の表象』(東京大学出版会、2006年、サントリー学芸賞)、『名画に隠された「二重の謎」』(小学館、2012年)、『まなざしのレッスン2 西洋近現代絵画』(東京大学出版会、2015年)、『エドゥアール・マネ 西洋絵画史の革命』(KADOKAWA、2018年)、Histoires de peinture entre France et Japon(The University of Tokyo, UTCP, 2009)他

「2021年 『移り棲む美術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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